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第46話 癒されてます♪

<どこか解るかな?>




かっぽぉ〜ん♪




「ハイ正解はお風呂です」


「雄二、何言ってるの?」


現在、修行も終わり、タッくんとお風呂の真っ最中です・・・・・・何故、かなりの見せ場シーンであるはずのお風呂シーンが女湯ではなく男湯かは・・・知らん!!


ゴホン、失礼しました、えっと・・・

祖母ちゃんの家のお風呂は温泉旅館のような結構広めな岩風呂で、眺めも最高、天井が吹き抜けになっているから星と月が良く見えます、さらに天然の温泉、何でも“霊泉”とか言う、地脈に流れる自然の霊気を多く含む温泉が沸いているらしい。

なんでも、霊力の回復を促すとか、傷の直りが早くなるとか、いろいろな効能があるらしい、実際温泉に入ってるだけで今日の疲れや痛みがウソのように楽になっていくから驚きだ。


「ん〜、疲れたねぇ〜雄二ぃ〜」


「ん〜、ホントになぁ〜」


日ごろの疲れも癒える・・・あぁ〜溶けそうだぁ〜


「ん〜、そういえば今日はタッくん何してたんだぁ〜?あんまり見なかったしぃ〜」


「ん〜、タマモさんの幻術とにらめっこだよぉ〜」


「そっかぁ〜」



・・・・・・・・・・



「雄二ぃ〜お風呂が気持ちいのは解るけどさぁ〜もうちょっと突っ込んで聞かなきゃじゃないかなぁ〜?」


「ん〜?そかなぁ〜」


「そだよぉ〜」



・・・・・・・・・・



「はぁ〜気持ちいなぁ〜」


「そだねぇ〜」


「「はぁ〜♪」」



〜〜〜〜話が進まないので10分後〜〜〜〜



「ん〜、雄二先上がるね」


ぬくぬくし過ぎたのか全身が真っ赤になってフラフラしているタッくん。


「ん〜、俺はもうチョイ入ってくわ」


「うん、のぼせないようにね」


がらがら〜ピシャン


「ん、ん〜〜〜〜」


タッくんが出て行き一人となったお湯に浸かりゆっくりと体を伸ばす。


「きれ〜な月だねぇ〜」


都会と違って田舎で山の上なので月が奇麗に見える。


「・・・・・・凄かったな」


月を見ながら修行中のことを思い出す。



〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜


「神楽寺家に代々伝わる“舞”・・・をね」



たんっ・・・



俺が疑問の言葉を吐く前に、祖母ちゃんは“舞”始めた。



惹きつけられた・・・


言葉を紡げなかった・・・


祖母ちゃんが床を蹴る・・・


それ程大きい音でもなかったのに部屋全体に響くような音・・・


大きく、だけど凪がれる様な、体全体を使い、ゆっくりとした動きで回り、舞う・・・


それなりに重いはずの扇子を左右に持ち替えたり、指先ひとつで開き、閉じる、手の中で舞わす・・・


俺が一度も見たこともないような真剣な表情で・・・


どこか神秘的な雰囲気も感じた・・・



すぅ、ピタッ


「ふぅ〜」


数分舞っていただろうか、祖母ちゃんの動きが止まり深く息を吐き出した。


「久々だからこんなもんかね」


その言葉と共に俺の意識が戻ってきた、どうやらかなり見入っていたようだ。


「・・・お、おぉ〜!!祖母ちゃんすっげぇ〜!!」


「ん、ありがと、気に入ったかい?」


拍手しながら祖母ちゃんを褒めると軽い感じで返してきた。


「おう!!何か、かなり見入っちゃったよ!!」


「そうかいそうかい」


軽く興奮した感じの俺の言葉に嬉しそうに頷く祖母ちゃん。


「んじゃ始めようか」



この言葉で思い出した。

俺は今、修行するためにここにいると言う事を。


そして、疑問。

何故、祖母ちゃんは今の舞を俺に見せたのか。

そういえば初めに『神楽寺家に代々伝わる“舞”・・・をね』とか言ってたな・・・。



・・・・・・・・・・・



そして、簡単に導き出せる答え。



今のを覚えろって事ですか・・・・・・。



「まずは足運びから教えるよ」


マジっすか・・・。



〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

〜〜〜〜男湯〜〜〜〜


「はぁ〜、まぁカッコ良かったし、良いんだけどさ・・・」


祖母ちゃんが言うにはコレが修行にもなるっていうかコレしか教えないとか言うし。


「バカみたいに難しいんですけど・・・」


足の運び方は若菜さんから教わっていた扇術と似ていたので何とかなりそうだけど難しいものは難しい。


「はぁ〜、まぁ頑張るしかないんだけどね」


修行後の約束が怖いから・・・・。


今こんなこと考えてもしょうがない、今は温泉で疲れを癒そう・・・。



ガサガサッ



「うん?」


温泉脇の茂みから物音が聞こえた、野生の動物でもいるのかな?



(シー!!雄二にばれちゃうでしょ!!)

(そんな事言われましても!!狭いから仕方ないじゃないですか!!)

(ジュル♪さぁ〜温泉から上がって雄二君!!)

(そうだそうだ♪って、ま、摩耶ヨダレ拭きなよ!!)

(雄ちゃんたらまた成長して♪)

(あらあらぁ〜)


・・・・・・・なんか聞こえる。



野生の動物は普通話さない・・・。



気のせいだよな・・・・・・・。



(纏め上げた髪から少し見えるうなじが最高♪ってお祖母ちゃん何そのカメラはっ!?)

(うふふぅ〜新型のデジカメよぉ〜高かったんだからぁ〜)

(は、犯罪はまずいのでは!?)

(あ、後でコピーお願いします!!)

(ま、摩耶ヨダレ拭いて〜!!)

(もうちょっと大胸筋鍛えさせるべきかしら・・・)



・・・・・・俺に憩いの場所は無いのかな、あれ涙が・・・。

ども、シユンです。

何故男湯なんだっ!?女湯を出せっ!!など苦情大募集です!!

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