第40話 朝ごはん♪
〜〜〜〜神楽寺家〜〜〜〜
「あっさだぁぁぁ〜〜〜〜〜!!!」
ハイ、朝ですよ。
現在午前7時、神楽寺 雄二 珍しく早起きです。
「珍しいな、我が起こすより早く起きるなんて」
「久々の台詞だなクロ」
読者の皆さん忘れてないかな?雄二の目覚まし時計の九十九神“クロ”久々の出番です。
「それよりこんな朝早くにどうした?夏休みなんだろ?」
「おう!!今日から旅行に行くからな♪楽しみで目が覚めちまった♪」
「成る程な、最近お前は勉強ばかりだったから楽しんで来いよ」
「おう、ってお前は来ないのか?」
「ん?あぁちょっとやることがあってな」
ただでさえ最近出番が少ないのに・・・。
「いらん心配してないで早く下に行け、お前の友達がさっきまで騒いでいたからな、早く行ってやれ」
「お前まで俺の心を読むスキルを身につけたか・・・まぁいいや、留守番頼むな」
〜〜〜〜リビング〜〜〜〜
クロも変なスキル身につけたなぁ〜と心配しながらリビングに向かうと・・・
「まに・・・あった・・・」
「ボク・・・もう駄目・・・」
「おねえ・・・ちゃん・・・天井が・・・まわるよぉ〜・・・」
「死にゅ・・・・」
うっわぁ〜何か悲惨な光景だ・・・薫子、にゅって何だ?
「間に合ったみたいねぇ〜あ、お早う雄ちゃん♪」
「お早う母さん、朝っぱらから抱きつかないでくれれば、すばらしい朝だね」
「ぶぅ〜雄ちゃんのいけずぅ〜」
母さんを引き剥がしつつ、固まって床に倒れている美佳たちに近づく。
結局時間内に終わらず、『出かけるまでに仕上げなさい』っとおなさけで何とか間に合ったらしい。
「お〜い、大丈夫かぁ〜?」
ゆっくりと皆の顔を覗き込んだ瞬間・・・。
ガシッ!!
「へっ?」
グイッ!!
「ぬわっ!?」
胸倉をつかまれ、引き倒された。
「いってぇ〜なんだ・・・よ」
「雄二だぁ〜」
「私ねぇ頑張ったんだよぉ〜」
「ボクもだよぉ〜」
「にゅ」
「な、何かなぁー皆?そ、そんな肉を前にした“タテガミがチャームポイントでキュートな肉球を持つ肉食獣”のような、鈍く輝いた瞳は?」
つか薫子、にゅって言うのは止めなさい君はそんな事言う子じゃ無いでしょー。
「「「「ジュル♪」」」」
「ヒッ!!や、やだなぁ良い子の皆、そ、そんなヨダレ垂らしてぇ〜お、お兄さん怖くて泣いちゃうぞ〜」
ま、マズイ!!このままだと・・・食べられちゃう!?
「ハイハイ♪そこまでねぇ〜」
か、母さん!!物凄く珍しく助けてくれるんだね!!
「皆は朝ごはん何がいいかな〜?」
「そんな教育番組のお姉さん的な聞き方はやめ・・・」
母さんにツッコミもうとすると、再び肉食獣が復活した。
「「「「これっ!!」」」」
一斉に
指差す先に
俺がいる
うん、季語は無いが良い句だ。
・・・・・・。
一応ヒトである青少年に向かって“これ”とはなんだ!?
「うーん、夕ごはんじゃないけど・・・いっか♪」
何がだっ!?
「な、泣くぞ!!本気で泣くぞ!!」
「「「「「いただきまぁ〜す♪」」」」」
「いやぁぁぁぁ!!??」
このままじゃ食べられちゃう!!誰か助けてぇ!!
もう駄目だ・・・そう思ったその時!!
ガチャ。
「おはよう、みん・・・な」
ナイスタイミングだよタッくん!!
「お邪魔しました、邪魔してごめんなさい、出過ぎたまねをして申し訳ございませんでした、許して下さい、それでは引き続きお楽しみ下さいませ皆様、おやすみなさい皆さん」
ガチャ。
・・・・・・。
「「「「「いただきます」」」」」
「タッくぅ〜〜〜〜ん!!!!」
〜〜〜しばらくして〜〜〜
「って訳で、朝ごはんは食べそこねたけど・・・早速出かけるわよ♪」
ぎりぎり無事にすみました。
とりあえず荷物を持ち車に乗り込みました、席を決めるのに一悶着あったけど、俺が助手席ってことで決着がついた。
「んで、何処に行くんだ?」
隣でシートベルトを確認している母さんに問う。
「着けば分かるわよ♪」
当たり前な答えをありがとう。
「そして亜弥、その刀は何だ?」
「ボクの愛刀だよ♪」
そりゃ分かるって、切れ味まで知ってるし、よぉーく切れるよね♪
「じゃあ薫子、その嫌に長い袋の弓は何だ?」
「私の弓ですわよ♪」
だからそういう意味ではなくて。
「じゃあ美佳、何で摩耶以外武器を持っているのかな?」
「・・・着けば分かるわよ♪」
美佳、君も母さんと同じ事言うんだね、“イエーイ♪”って皆でハイタッチしないの!!俺だけ仲間外れみたいじゃないか!!
「まぁ、目的地聞くのは諦めよう・・・それより聞きたいのは・・・母さん?」
「なぁーにぃー?」
「いつ車の免許取ったの?」
「「「「「え?」」」」」
後ろでハイタッチしていた5人の動きが固まる。
「アハハ♪無いわよそんなの♪」
・・・・・・。
「「「「「「降ります!!」」」」」」
「それじゃあレッツゴー♪」
「「「「「「イヤァ〜〜!!降りるぅ〜〜!!降ろしてぇ〜〜!!」」」」」」
こうして、俺達のスリルなドライブが始まった・・・
いつの間にか読者数が2万オーバー・・・びっくりです。これも皆様のお陰ですありがとうございます。これからも頑張るのでよろしくお願いします!!