第36話 初シリアス!?
〜〜〜〜〜試合中〜〜〜〜〜
なんか最近使えるようになった『妖気』だけど、まだまだ使いこなせていない・・・力の強弱がまったくつけらんないんだよなぁ〜、全開か、かなりセーブするか、訓練ではずっと妖気を抑えた状態で扇術と妖術を練習している、まだ狐火と最近覚えた術の二つしか使えないけど・・・全力を出すのはこの前の除霊のとき以来になるんだな。
「ハッ!!」
久々に妖気を全開にする、まぁ妖気出すと・・・
(ピコピコ♪)
≪あれ≫も出るわけで・・・
「「「「きゃあ〜〜〜〜♪♪かわいい〜〜〜〜♪♪」」」」
これで俺は変な目で見られるんだろうなぁ〜(泣)
さようなら俺の平凡・・・訂正、波乱万丈な学生生活(涙)
・・・せっかく恥かいたんだ結果残してやる!!
「行くわよ!!」
美香の掛け声と共に全力で二人に突っ込む。
「へ〜みんな結構霊力練れるのね〜♪」
「でしょ〜豊作なのよぉ〜♪」
・・・余裕っすね〜。
「「「ハアッ!!」」」
美香と亜弥は若菜さんに、俺は母さんにそれぞれ攻撃する・・・なんで俺が一人で母さんに突撃しなきゃいけないんだ?
「摩耶!!今よ!!」
「ハイッ!!」
ピシッ!!
美香の合図で結界を張る摩耶その結界はものすごく大きくて、舞台の4分の1程である・・・でもそれは自分を守るものではなくて、誰かを守るためでもなくて・・・
「な、なぜ?」
「あらあら♪」
その結界は相手を閉じ込めるためのもので・・・
「なんで俺まで閉じ込めてんだよ〜〜〜!!??」
母さんと一緒に閉じ込められてしまったわけですわ・・・
「摩耶!!」
「だ、だって美香が・・・」(うるうる)
わかった、わかったから!!泣かなくていいから!!
「美香!!」
「しょうがないでしょ!!二人一緒になんか私たちで相手出来るわけないんだから!!プロだって逃げ出すわよ!!」
確かに、世界で5本の指に入る退魔士と伝説の妖怪・九尾の狐を一緒に相手出来るわけがない、軍隊だって逃げ出すだろうなぁ〜
「だから分けるの!!それにいくら摩耶が限界まで霊力上げて作った結界だってタマモさん抑えられるわけ無いでしょ!!」
・・・なるほど、確かにそうだ。
「だから!!雄二!!がんばってタマモさん抑えなさい!!」
無茶をおっしゃる・・・
「え〜と、それは無
「じゃあ行くわよ!!亜弥!!」
「うんっ!!」り」
俺の言葉を掻き消して、薫子の矢を余裕で弾いている若菜さんに再び向かう二人。
「まて・・・!!」(ゾクッ!!)
いつもみたいに叫ぼうとした瞬間後ろから殺気(?)みたいなのを感じたので反射的に身をかがめたら・・・
ボッ!!
俺の真上を妖気の混じった炎が飛んでいき結界にぶつかった。
放ったのは言わずもがな・・・
「雄ちゃ〜ん、そろそろはじめよ〜♪」
おそらく飽きてきたんだろう、我が母です。
「いきなり危ないだろうが!!」
危うく昭和のギャグみたいにアフロになるとこだったろが!!
「アハハ♪でもね雄ちゃん・・・」
「?」
いきなり雰囲気の変わる母さん。
「戦ってる最中に相手に背中見せるなんて・・・死にたいの?」
「!!??」
さらに妖気を出し始める母さん、こんな母さんは見たことがない。
「戦いの厳しさ・・・教えてあげる♪」
「なっ!!」
母さんの姿がぶれたと思った瞬間いきなり俺の後ろに現れ背中に手を置く。
ドンッ!!
「っく!!」
かなりの衝撃を背中に受け俺は、反対側へ吹っ飛ばされる。
「くそっ!!」
どうにか受身をとり母さんの方を向く、が・・・
「!?」
「遅いわよ」
また俺の後ろに現れた。
(早っ!!)
ドンッ!!
「ガッ!!」
また元いた場所まで吹っ飛ばされる。
(くそ、このままじゃ遊ばれて終わっちまう・・・なんか作戦立てなきゃ・・・)
再び母さんの方を向くと、腰に手を当て、頬を膨らませながら怒っていた・・・
「あのねぇー雄ちゃんまさか私に勝とうとか思ってる?」
「そんなわけ無いだろ・・・」
仮にも、伝説の妖怪に勝てるわけが無い。
「だったら無駄に作戦なんか考えてないでかかって来なさい♪母として雄ちゃんに“いろいろ”教えてあげるわねぇ♪」
そうだよな、だったら・・・
「教えてもらいます、“母さんの戦い”をね」
「えぇ〜もっと教えてあげるわよー♪そうねぇー夜の・・・イヤン♪」
「そんなクネクネしながらイヤンなんて言うな!!さっきの微妙にシリアスな雰囲気はどうした!?」
この小説始まって初のシリアス雰囲気がたったの数十行なんて・・・
「私にシリアスは似合わないの♪それよりそろそろ再開ね♪」
「何か急にやる気がなくなったんですけど・・・」
一気に緊張が解けちゃったぞ・・・
「むぅ〜、じゃあ母さんに1撃入れられなかったら罰ゲームね♪」
・・・はい?
「罰ゲームって?」
めちゃくちゃいやな予感が・・・
「そうねぇー・・・」(ニヤッ)
あ、あの笑い方はまずい!!絶対ろくなことじゃねぇ!!
「な、何させる気だ?」
「お楽しみってことで、ね♪」
「言ってくれぇ〜〜〜!!!!」
すっげぇ〜気になる!!
「大丈夫よ雄ちゃん♪負ければ解るから♪」
・・・言われてみれば確かにそうだ、悔しいが間違っちゃいない、新しい答えの導き方だ、けどな・・・
「負けたら意味ねぇ〜だろがぁ〜!!」
ツッコミの叫びをあげながら再び俺は母さんに突撃していくのだった・・・まだ見ぬ罰ゲームを回避するために・・・。
大変遅くなりました!!次回は早めに投稿出来ると思います。