第25話 春先ですしね
〜〜〜〜〜教室〜〜〜〜〜
「ふっ・・・厄日だぜ」
結局4時間目まで保健室で過ごした。
「いつもじゃない」
「美佳、最近冷たいな・・・昔は『ゆぅちゃーん♪』とか言って引っ付いて来たのに・・・お兄ちゃん悲しい、ホロリ」
「誰がお兄ちゃんよ!?」
「「雄二く〜ん♪私たちが慰めてあげるぅ〜」」
「アヤマヤ!!どさくさに紛れて抱き着くな!!」
う〜ん、やっぱり昼食は楽しんで食わなきゃなぁー。
「おっ!あれは」
「委員長じゃない」
屋上から見える弓道場に一人練習をする薫子がいた。
「お昼ご飯食べたのかな?」
「誘ってみる?」
ナイスアイディア、亜弥ちゃん。
「そだな、おぉ〜い!!薫子!!」
「きゃっ!!」
急に声をかけたせいか的を大きく外してしまったらしい。
「「「呼び捨て!?」」」
「一緒に昼メシ食おぉーぜぇー!!」
「ハ、ハイ!?雄二さんすぐに行きますわ!!」
薫子は返事するやいなや走り出した。
「うんうん、嬉しそうだ」
「「「雄二(君)!!」」」
ビクッ!!
「な、何でしょうか?」
「何で委員長を呼び捨てにしてんのよ!!」
「ボクたちだって“まだ”ちゃん付けなのに!!」
「さっきは手繋いでましたしね!!てぇーを!!」
いや、何でって。
「私が頼んだからですわ♪」
「「「「早っ!!」」」」
いつの間に来てたんだよ。
「私が初めて認めたお方ですもの」(ポッ)
「委員長あんたそんな性格じゃなかったでしょ」
俺は何を認められたんだ?
「「ムゥ〜雄二(君)!!」」
「な、何でしょうか?」
「私たちも呼び捨てて!!」
「な、何故?」
「「いいから!!悔しいだけだよ!!」」
そ、そんなに切羽詰まった顔しなくても。
「あ、亜弥?」
「はぅ♪」
「ま、摩耶?」
「あぅ♪」
「アヤマヤ!!変な声出さないでよ!!変人みたいよ!!」
美佳今回はすっかりツッコミだなぁ〜。
「まぁ、春先ですしね♪」
か、薫子もキッツイなぁー。
「と、とりあえず昼メシ食うぞ、ほれ、薫子もこれ食え、家の母さんの手作りだ」
差し出したるは、ついにラストだ!!いなり寿司!!
「ありがとうございます雄二さん♪」
「ボクも食べる〜」
「私もぉ〜」
「じゃあ私も・・・」
うーん、なんか母さんのいなり寿司は人気あるなー、確かに旨いけど・・・何でこんなに必死なんだ?
((((雄二(君)(さん)のお袋の味!!花嫁修行!!しっかり覚えねば!!))))
うーん、謎だな・・・
短かったなぁ〜すみませんでした。