第24話 名前っ!!
〜〜〜〜〜教室〜〜〜〜〜
「ぬぉぉぉ〜〜〜腕が指がぁぁ〜〜〜!!」
若菜さんとの訓練に扇子が取り入れられ両手、両腕が筋肉痛でヤバイ状態だ。
「辛そうねー・・・」
美佳は先日の買い物のお陰か結構機嫌がいいらしく・・・
「うりゃっ♪」
「触んなぁ!!突くな!!」
いつもより意地悪です。
「お、おはよう美佳、雄二」
「おはよう美佳、雄二君♪」
「おはようアヤマヤ」
美佳が俺を弄るのを止め双子に挨拶をする。
「ゆ、雄二昨日はゴメンね気絶させちゃって」
「まったくお姉ちゃんは」
「もう亜弥ったら折角雄二と・・・だったのにぃ〜」
コイツら何してんだ?
「何で、摩耶ちゃんが俺に謝るんだ?」
「「「へっ?」」」
謝るなら亜弥ちゃんだろ?
「なんか俺の呼びかたも違うし、なんかあったのか?」
「何言って
「「凄いよ雄二(君)」」」
ギュッ!!
美佳の声を遮りいきなり俺に抱き着いてきたアヤマヤ。
「凄いよ雄二!!やっぱりボク達のこと見分けられるんだ!!」
「お母さん達だって無理なのに!!」
「は、離れなさいアヤマヤ!!」
「な、何!?どういうこと?」
その後、美佳によって強制的に落ち着かされたアヤマヤ。
「落ち着いたわね」
「い、痛いよぉ〜グス」
「ぼ、ボク初めて延髄蹴りされたよ」
「っで、何で雄二に抱き着いたの?」
アヤマヤを睨み付けながら質問する美佳。
「あ、あのね・・・」
要約すると、昨日アヤマヤを見分けられたのは偶然かどうか確かめるために、言葉遣いを取り替えてみたと、そしたら偶然ではなく実力でびっくり、あぁ、ついに私達にも春が。
と言うことらしい・・・何が春なんだろ?
「「あぁ、これは運命♪」」
「勝手に運命にするな!!ね、雄二・・・あれ雄二?」
その頃俺は・・・
「神楽寺ぃ〜!!待てやぁ〜!!」
「フハハハァ〜〜見せ付けやがって〜!!」
「呪殺!!呪殺!?じゅさつぅ〜!!」
「俺が何したぁぁ〜!?」
何故か男子生徒どもと命懸けの逆鬼ごっこをしていた。
「くそぉ〜抱き着かれただけだろ!?」
「だけ!?あんな美少女達に抱き着かれてだけだと!?」
「「「「「殺す!!絶対殺す!!」」」」」
「いやぁ〜!!誰かぁ〜!!」
なんか、お札とか、呪いの言葉とかが飛び交い始めてきたよ!!
あぁ、もう限界!!若菜さんの訓練のせいだ!!
「貴方達何をしているの!!」
そろそろ限界だったので迎え撃つかと考え始めた時救いの女神が・・・咄嗟に後ろに隠れる。
「い、委員長」
「ち、違うんだ委員長!!」
「これは制裁なんだ!!」
「煩いですわ!!何が制裁です!!単なる嫉妬でしょ!!」
「「「「「ウグッ」」」」」
「早く教室にお戻りなさい!!」
「「「「「ハイッ!!」」」」」
さ、流石だなあれだけの男子を蹴散らす(?)とは・・・
「大丈夫ですか神楽寺さん?」
「あ、ありがとう薫子さん」
彼女の名前は“小笠原 薫子”(オガサワラ カオルコ)我がクラスの委員長でかなりのお嬢様で、学校内1の弓の名手だ。
「えっ!?あ、あの今薫子って・・・」
「あっ、あぁ、ゴメン馴れ馴れしかったかな?」
いきなり名前で呼ぶのはまずかったかな?
「い、いえ!!嬉しいですわ」
「そ、そうですか?」
「はい、皆さん私のことを委員長としか呼びませんし・・・」
薫子さんは少し寂しそうに言う。
「だから、神楽寺さんに薫子って呼ばれて嬉しいですわっ♪」
「じゃあ俺のことも雄二って呼んでよ」
神楽寺さんて呼ばれるとなんか痒いのですよ。
「ハイッ♪雄二さん♪」
「呼び捨てでいいのに」
「じゃあ、雄二さんも呼び捨てにしてください」
なんか可愛いらしいな、始めは堅物って思ってたけど。
「やべっ、もう一時間目始まるぞ!!」
「い、急ぎましょう雄二さん!!」
俺の手を握り教室に走り出した薫子の顔が少し赤くなっていたのだが・・・
(き、筋肉痛がぁ〜!!)
筋肉痛の痛みによって気付く事はなかった。
浚に、手を繋ぎながら教室に帰ったせいで美佳、アヤマヤ、男子どもにボコボコにされまた保健室のベットにお世話になれことになった。
「雄二さん・・・素晴らしい男性ですわ♪」
24話にしてやっと委員長出せました。ダメダメだなぁ〜。