第22話 特注品よぉ〜♪
〜〜〜〜〜屋上〜〜〜〜〜
今俺は、先日母さんが仕掛けていったいなり寿司を胃に納めようと奮闘している、そして美佳達は・・・
「雄二ぃー好い加減教えてよぉー」
「やだぁ〜」
昨日武器が決まった事を美佳達に話したんだが・・・
「「「気になるぅぅー」」」
朝からずっと聞き出そうと奮闘し続けている。
授業中まで聞き出そうとする必要ないだろ、お陰で現代っ子には有り得ない『廊下に立っとれ』を言い渡されたからなぁー、俺は青い猫型ロボットとは同居しとらんし、名前が魚でもないのに。
・・・よし、じゃあ。
「あぁ〜わかったよ」
「「「本当っ!!」」」
嬉しそうだな、そんなに知りたいもんかねぇー
「“これ”全部食ってくれ」
ほいっ、と突き出したのは重箱に入ったいなり寿司。
「「「ず、ズルイ!!」」」
「じゃあ、頼む食ってくれ」
「「「うぅ〜〜」」」
〜〜〜〜20分後〜〜〜〜
「くったぁ〜」
「ウップ、お、教えてもらうわよ」
「ケフッ、うぅー、太ったらどうしよぉー」
「ムグムグ♪」
まさか20分で食えるとはな・・・
「ゆ、雄二いいなさい」
こ、怖っ!!美佳怖いって!!
「わ、わかった、わかったから」
「早く!!」
「せ『雄ちゃ〜ん♪至急、校長室まで来てねぇ〜』」
・・・凄いタイミングだな
「ハァー、行くか」
「お婆ちゃんどっかで見てんじゃないでしょうね・・・」
「ムグムグ♪」
「摩耶まだ食べてたの!?」
〜〜〜〜校長室〜〜〜〜
「皆ぁ〜いらっしゃ〜い」
優雅に紅茶を飲みながら若菜さんが出迎えてくれた。
「それで用事は何ですか?」
「あらぁ〜頼まれてた物が届いたから呼んだのよぉ〜」
は、早っ!!昨日の今日だろ!!
「早いっすねー」
「雄ちゃん“私だけに”言ってくれたのがぁ〜とっても嬉しくってぇ〜」
何故私だけにを強調するね、若菜さん。
「「「雄二(君)」」」
ビクッ!!
まっ、またか!!
「お婆ちゃん“だけ”には言って私達には言ってくれないんだ」
ち、違うんだ美佳!!
「ボク、凄っいショックかも」
お、俺はただ後のお楽しみにって
「ムグムグ」
ま、摩耶ちゃん、まだ食べてたんだ、って!!いなり寿司持って近つがないで!!
も、もうダメだ、また前回みたいに・・・
「ハイハイ、そこまでよぉ〜」
わ、若菜さん!?またややこしくするんですか!?
「なによ、お婆ちゃん」
「もぉ〜ヤキモチ妬かないのぉ〜」
「や、ヤキモチなんて妬いてないわよ!!」
「じゃあいいでしょ〜」
「で、でもぉー」
「またぁ〜お仕置きされたいのぉ〜」
「うっ!うぅ〜」
す、凄い!!初めて若菜さんがややこしくしなかった!!
「・・・雄ちゃ〜ん、メニュー追加ねぇ〜」
読心術!?
「それはそうとぉ〜はぁ〜い、プレゼントォ〜♪」
落ち込んだ俺の前に木箱を置いた。
「開けてご覧なさぁ〜い」
若菜さんに言われ、木箱の蓋を開けるとそこには・・・
「「「扇子?」」」
そう、扇子。色は黒。
まぁ普通の扇子と違って長さが50cmぐらいあるんだけどな。
「持ってみなさぁ〜い」
「はいっ!?」
若菜さんに言われ持ってみたけど、重っ!?扇子の重さじゃねえ!!
「ふふふぅ〜凄いでしょ〜超特殊合金よぉ〜重さはぁ〜確かぁ〜6kgだったかしらぁ〜でもぉ〜それぐらい使えないとぉ〜」
それもそうか、まぁ、これくらいなら何とかなるか。
「雄二君!!開いて!!開いて!!」
「ん、あぁ」
摩耶ちゃんは模様が気になるのか扇子を開くように諭す。
バッ!!
扇子の重さに苦労しながら何とか開くと・・・
「狐だぁ〜♪」
綺麗な狐が一匹描かれていた、扇子の色と狐の色が実に素晴らしい。
「っで、若菜さん」
「何かしらぁ〜」
ここで、1番聞いておきたいことを聞く。
「いくらしたんですか?この扇子」
「うぅ〜ん、貴方の今住んでる家位かしらぁ〜」
・・・・・・・・・。
「「「「高っ!!」」」」
流石に高過ぎるだろ!!
「も、
貰えません!!」
「平気よぉ〜どうしてもって言うならぁ〜出世払いでねぇ〜?」
「は、はい」
か、返せるかな?
「ふふふぅ〜♪なんならぁ〜体で返してくれてもぉ〜♪♪」
「「「ダメ!!」」」
若菜さんと美佳達がギャーギャー言い出したので俺は・・・
「じゃあ5時間目が始まるんで行きます、さようなら」
5時間目に向かう、ちなみに美佳達は5時間目の終わりに帰って来て、『廊下に立っとれ』を命じられていた。