第19話 ピンチです!!
〜〜〜〜除霊現場〜〜〜〜
放課後、俺達は若菜さんから紹介してもらった除霊現場(古いマンション)に来ていた。
「じゃあやりますか♪」
「「「お〜!!」」」
(結局、憑いて来たのね、アンタ達)
((二人っきりにしないって言ったでしょ〜))
「「「ふふふっ♪♪」」」
ビクッ!!
(こ、怖っ!?)
〜〜〜マンション〜〜〜
「・・・凄い量だな」
マンションに入ってみたら、百体程の霊が出迎えてくれた。
「・・・長年ほっといたから浮遊霊まで集まっちゃったのね」
冷静だな美佳、余裕か?
「み、美佳?依頼のランクは?」
「・・・Cランク」
「「し、Cランク!?」」
アヤマヤが物凄く驚いてる。
「し〜ランクてそんなに凄いんか?」
たいしたことなさそうだけど。
「凄いじゃなくて!犯罪だよ!!」
は?
「あ、あのね雄二君依頼には一般的にS・A・B・C・Dの五段階に分かれててね、私達みたいな退魔学校に通う生徒はDランクの依頼までしか受けちゃいけないって、退魔協会で決められてるの、ライセンスがあれば別だけど・・・」
へ〜、じゃあこの間の除霊はDランクか。
「だから此処の除霊はやっちゃダメなの!!」
ワンランク違うだけでそんなに違うんかな?
「大丈夫よ♪お婆ちゃんの許可は取ってあるし、嫌なら帰れば?私と雄二でやるから」
(雄二と二人っきり〜♪)
美佳がアヤマヤを煽るように話す。
「「う〜!行く!!」」
((二人っきりはダメ!!絶っ対にダメ!!))
ピリッ!!
ん?何だ今のはっ!?
「な、なぁ、霊が集まってないか?」
美佳達のやり取りに気を取られているうちに大量の霊に包囲されている状態になっていた。
へ、平気だよな?
「あ、ヤバ」
・・・ヤバイそうです。
・・・・・・・・・。
「じゃ、じゃあそろそろ帰るぞ皆♪」
「そ、そうだね雄二♪」
「か、帰りに何か食べて行こうね♪」
「わ、私ハンバーグがいいなぁ〜♪」
四人は逃亡を試みた!!
『『『『ヴゥオオォォーーーー!!!!』』』』
無駄だった!!
変な叫びとともに襲い掛かってくる大量の霊。
「「「「こ、来ないでぇ〜〜〜!?」」」」
マンションに四人の叫びがこだました。
〜〜〜〜30分後〜〜〜〜
「ゼェーゼェーゼェー!!」
「「ハァ、ハァ、ハァ」」
「み、皆ぁ〜大丈夫?」
今俺達は摩耶ちゃんが張った結界の中で休んでいる。
30分粘って半分は倒したが後の半分は、
『『『『ヴァアアァーーー!!!!』』』』
ドンッ!!ドンッ!!ドンッ!!
元気に結界を破ろうとしている、勘弁して頂きたい。
「ど、どうするよ?」
息を整えながら皆に問う。
「ど、どうするって言われても」
「ぼ、ボクもう辛いよぉー」
「そ、そろそろ、この結界も限界です」
万事休す、か。
「・・・ゴメンね私のせいで」
美佳が泣きそうになりながら謝る。
「謝んなよ」
「そ、そうだよ!」
「ぼ、ボク達だって悪いんだし」
「で、でも・・・」
はぁ、コイツは昔から・・・
ぽんぽん
「へ?」
「どうにかなるから」
美佳の頭を優しく撫でながら。
「俺がどうにかするから♪」
「ど、どうにかって雄二!!」
「「雄二(君)!!」」
「大丈夫!!多分な♪」
結界から離れ妖気を限界まで練り上げ、“あの本”に書いてあった事を思い出す。
『浮気しちゃダメよー♪』
・・・・・・・・・。
間違えた。
えぇ〜と。
『妖術の基本はイメージにある。強く、より強くイメージすることで妖術は強力になる。』
左手に妖気を集中させ、イメージする。
『この世の全てを燃やし、灰にする炎』
「『狐火!!』」
〜〜〜〜美佳視点〜〜〜〜
「俺がどうにかするから♪」
「ど、どうにかって雄二!!」
な、何カッコイイこと言ってんのよ!?
「「雄二(君)!!」」
「大丈夫!!多分な♪」
た、多分ってなによ!?
結界から出た瞬間雄二は昨日より強い妖気を出し、左手に集中し炎を作り出した。
「『狐火!!』」
『『『『『ギャアアァーーー!!!』』』』
雄二から放たれた紅い炎に包まれ、大量にいた霊達は、断末魔と共に消え去った。
ドサッ
炎が消えると雄二はその場にゆっくりと倒れ込んだ。
む〜、バトルを書くつもりだったんですが、難しいですね〜。