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学校で1番「可愛くはない」普通の女の子から強制ラブコメさせられたけど、案外悪くない  作者: 彗 暦
1章 仲間を集めたい!

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4/4

第4輪 数学を習いたい!

「えー今から定期テストに向けて、数学の補修が必要な奴を呼んでくー

島田と朱屋敷、以上。

 じゃ、その他はもう下校しろー」


 『妖艶』の名を持つうちの担任、平泉美麗先生は適当に帰りのホームルームを終わらせて生徒を帰らせた。

 僕と陽七海以外を。


「……ねえ、貴方も頭悪いのね。」


「奇遇だな。僕も今同じことを思っていた所だ。」


 生徒会により掲示板から部員募集の張り紙を剝がされたのち、僕たちは高校生活初めての中間テストに直面していた。

 中間テスト前の補講ではあるので、もはや中間テストにすら直面していないが。


「じゃあ、お前たちは『二階選択教室』に行ってくれ。」


「はーい」


 陽七海は元気よく返事し、僕を引っ張りながら二階へと向かう。


 この時の僕はまだ気づいていないが、クラスの陽キャたちがこの光景をみて少しざわついていたらしい。



 ◇



「ねえ、なんで補講しなきゃいけないわけ?

 今日はどんな部活にするか決めたかったのに!」


「しょうがないだろ、

 ここの高校は都内トップの超進学校だし。

 進学実績を落とさないように一年生のうちからこうして頭の悪い生徒を補講するんだよ」


「なんだか、物語の最初とかに無理やりキャラに解説させてるみ

たいで見苦しいわ」


「…というか、お前はどうやってここの学校に入ったんだ。中学の先生に止められな

かったのか」


「失礼ね。推薦で合格したわよ。」


 こいつを推薦で落とせなかった学校側に限界を感じつつ、おそらくもう後悔し、自責の念に刈られていること間違いないだろう。

 無念。


「そういう貴方はどうやって入ったのよ」


「え? 普通に入試で入ったが?」


「なんでちょっと自慢げなの?」


「ここの学校、倍率何倍だと思ってるんだ」


「知らないわよそんなの。

 というか、ここの学校が頭いいこと自体知らなかったわ。」


 こういうやつが天才と言われるのか。

 頭が悪いのか良いのか本当にわからない。



 ◇



 担任の言った通り『二階選択教室』に入ると、学校に一人はいる名物『ヨボヨボのおじいちゃん先生』が教卓の前で寝ていた。


 生徒席には一人、最前列に女の子がいるようだ。

 うちのクラスではない。


 その子は制服をきっちりと着こなし、メガネをかけ、両手ははお膝に背筋良く座っている。

  スクールバッグにストラップや小さいぬいぐるみが装着されていることもなく、加えて、まだ春だというのにセーターをきる清楚っぷり。

  こいつも生徒会かもしれない。警戒を怠るなよ、陽七海。


 僕たちは窓側の最後尾。俗にいう主人公席を脳死で陣取り、数学の教科書を出す。

 ヒナミは誰にも聞かれないくらいの声量で話しかける。


「あんなまじめそう子も補講になるのね、」


「まあ、欠席とかしてたんじゃないか?」


「貴方、頭いいわね!探偵部にでも入ったら?」


「まあ中学の時、みんなが質問をしに来て行列ができたという武勇伝があるからな。」


「それも今じゃ過去の栄光ね」


 『武勇伝ってのは、全部過去の栄光じゃないのか』と言おうとしたが、陽七海の「貴方、頭いいわね!」の声量がでかすぎて、おじいちゃん先生が起きたため、喋るのを辞めた。


「じゃ、じゃあ5分後に数学のプリント配るからそれやって全部正解したら帰ってね。

 それまでは教科書とかで公式暗記しちゃってね。」


 少し身構え本気でテスト範囲を覚えたが、プリントを見た所、範囲の一割分にも満たないので確実に帰れるだろう。

 こういう先生は優しいのだ。



 ◇



「……えーと、

 朱屋敷さんと島田くんは百点満点だから。もう帰ってね。」


「簡単だったわね!」


「まあ基礎中の基礎だからな」


「余裕でしたね!」


 俺らの会話に清楚メガネっ子が入ってくる。

 誰だこいつ馴れ馴れしいな。


「あ、君は合格してないから。再テストだよ。」


「え?」


 先生は、メガネっ子の答案を返却する。


 メガネっ子の答案用紙を三人で覗いてみると、あらすごい。

 全て間違ってる。


「…ここまで違うと、逆にすごいわね。」


「あれれ、自信あったんだけどな…」


 ポリポリと頭をかくメガネっ子。

 いや、それ凡ミスしたときのやつだから。

 0点の時は使わないから。


「じゃあ、花豊君は再テストしてね。」


 花豊さんと言うのか。

 名ばかりではない顔だし、ぴったりだと思う。

 けれど、俺らとテストが違ったのでおそらく二年生か三年生だろう。


「ねえ、少し見ていかない?」


「誰をだよ。」


「あのメガネっ子よ。」


「なんでだ。」


「青春ラブコメの匂いがするわ」


 嫌な予感。


「はい!先生できました!」


「えーと… 一問正解!再々テストね。」


「あれれ…」


 また取り組む。

 取り組む姿勢は実にきれいで、いかにも成績優秀者って感じだが、どうも違うらしい。 偏見はよくないがこの風貌を見て、優等生以外の何かを答える人間はそうそういないだろう。


 その後も、テストを続け最終的に再々再々再々再々再々テストで、先生が、「この課題やったら帰っていいよ」と、おじいちゃん先生が情けをくれたので帰ることができた。


「花豊です…花豊穂乃花(はなみねほのか)…っです。」


 髪をかき上げながら照れくさそうに言った。

 まだ何も行ってないのに勝手に自己紹介をし始めた。


「そう‼花豊さん!

 花豊さんは部活やってるかしら?」


「…読書部です」


「そうなのね、じゃあ私たちの部活入ってよ!」


「えっと、何部なんですか?」


「それは…今から決めるのよ!」


 よっぽど気に入ったのか、部活に入っていてもゴリ押しで入部させようとしている。

 ちなみにこの間、俺は一切喋っていない。



仲間を集めたい!編

 進捗度★★☆☆☆☆☆☆☆☆

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