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24話 ラルス、ネル、図書館へ

 夜を0時過ぎてから、洞窟へ戻った玲達は、亜美と里緒菜が現れるのを待つ。


 そして2人が現れた所で、ラルスとネルがこちらの世界にやってきて、興味をもったからしばらく住みたいと言っていることを伝えた。


 それを聞いて頭を悩ます亜美と里緒菜。

それを不思議そうにみるラルス。



「あのね……ラルス……私達のいる世界は管理世界と言われているの。生まれた時から死ぬまで色々な役所やそれに関係する場所で私達は管理されているの。だから、いきなり住むのは難しいと思う」



 ラルスは竜に戻ってリラックスして丸まっている。



『そんなもの魔法で少し細工をすれば通るのだ。玲も亜美も神経質すぎると思うぞ』


「ラルスが楽天的すぎるんだよ。あの世界では何でも証明書が必要なんだ。それが全て管理されているから、とても厄介なんだよ。こちらの世界の王都とは違うんだ」


『ワハハハ……それも面白いではないか。玲よしっかりと案内を頼むぞ』



 それを聞いて亜美が複雑な顔をして俯いてしまう。

本当は玲に協力したいのだろう。

しかし、亜美は色々と忙しい。

ラルスの教育に割く時間はない。



「玲一人で大丈夫なの? 本当は私も一緒に行きたいんだけど……亜美も私も忙しくてゴメンね」



 里緒菜も申し訳なさそうに手を合わせてくる。

亜美と里緒菜の事情を知っているだけに、こればかりは仕方がないと思う。



「仕方がないさ……明日から図書館めぐりだな。日本のことをもっと理解してもらう必要がある」


『竜は1度覚えたものは忘れない。暗記力は任せておいてくれ』


「その言葉を信じておくよ」



 それだけ話し終わると、亜美は玲に膝枕をしてもらって、リラックスした姿勢を取る。


 ラルスも人化して、里緒菜へ膝枕をして、髪の毛をなでている。



「ラルス……あまり玲に迷惑かけないでね……それと竜化はダメだからね」


「うむ……それは玲にも厳重に注意をされた。玲の世界では文明が大幅に発達しているようだ」


「ラルスが覚えたことはネルにも教えてあげるのよ。悪いことは教えなくていいから」



 ネルは人化して今は里緒菜の胸の上で眠っている。

他人が3人でいる所をみたら、家族と間違えられても仕方がない。

そう思えるほど、最近の3人は仲良しだ。







 瑠香も学校に行って、遅くに起きて、ベッドの端に座っていると、元気いっぱいのネルとラルスの

姿がそこにある。



 あまり寝起きから見たくない……これからを思うと顔が引きつる。


 洗面所へ行って、顔を洗って髪の毛をセットする。

そしてダイニングへ向かうと、、テーブルの上にはウインナーが山盛りに焼かれていた。

瑠香がネルがウインナーが好きだったことを思い出して焼いておいてくれたのだろう。



「ネル……瑠香がウインナーを焼いてくれているぞ。ラルスと俺の分もある。皆で一緒に食べよう」


「ウインナーなのです! 大好物です!」



 3人でダイニングテーブルに座り、それぞれのウインナーをフォークで食べる。

そとはカラっと焼きあがっていて、中はとてもジューシーだ。

瑠香の料理の腕は、一段とあがっているようだ。



「これは美味い……歯ざわりといい、食感といい……最高だ」



 ラルスも喜んでウインナーを食べつくしていく。

親子そろって好きな料理の好みは同じようだ。

ラルスとネルには大量のウインナーが盛られていたのに、既に完食している。


 玲も完食した後に、ラルスとネルの食べた皿を洗って食器棚に片付ける。

それを見たラルスが玲を見て感心している。



「玲は細かい所まで気を遣うタイプなのだな。我ならそのまま放置していただろう」


「それだと、この世界では色々と問題が起きるんだよ。だからラルスはもっとこの世界を知る必要がある。特に日本国民の趣向性についてね」


「わかった……覚えておこう」



 玲は自分の部屋へ戻って、外着に着替える。

ラルスとネルは変化の魔法を使って、服装を外着に変える。


 玲の部屋に洋服雑誌などあるはずがない。

資料は瑠香の部屋にあった雑誌だ。

その雑誌を見せて、ラルスとネルの服を変化させた。

そしてラルスとネルには髪の毛を茶髪にしてもらった。

金髪だと目立ってしかたがない。

それでなくてもラルスも超イケメンだしネルも美少女になりつつある。


 3人で歩道を歩いて30分ほどで図書館に着いた。

ラルスは道路を走っていた自動車に興味をもったようだ。

ラルスも一目見ただけでは自動車を再現することはできないらしい。



「ラルス……それよりも、日本語は読めるのか?」


「竜はどんな言語でも読める。日本語も容易い」



 本当に竜って便利だね。


 あまり歴史の古い本から読んでもしかたがないだろう。

玲は近代史の本を大量にもってきて、ラルスの机に載せる。



「たぶん……これぐらいから把握すると、少しは日本のことがわかると思う」



 ネルには小学校1年生から読む本を、適当に探してきて机の上に乗せる。



「ネルは少しづつ勉強しようね……終わったら、また探してくるから」



 そう言って、ラルスを見ると、ラルスはパラパラパラと本を読むと、読んだ本を床へ放り投げる。



「ラルス……読んだ本は、読んだ本で積み上げて置いていくの。放り投げ禁止。本が傷むだろう」


「そうだったか……気づかなかった……これからはそうしよう」



 2人は本を読むのに熱中し始めた。

これで玲もゆっくりと本を読むことができる。

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