7.準備期間のような何か
どっもあじすとでぇす。
七話目どーぞ
よし、昨日早く寝たし、今日でなんとか実用段階まで持っていかないとな。
まず反動の問題をどうにかしなければ使い物にならない。
『反動の件に関して何か考えはあるか? 』
『私に一つ考えがあります。』
『春を使ってみてはどうでしょうか。』
あぁ!その手があったか!たしかに春は魔力を纏わせられるし柄は木製だから電気を通さないしな。
『なるほど、早速試してみよう。』
春の刀身に魔力を纏わせ、静電気を増やす。
そして近くの服に刃を触れさせると......
バチッッという音と共に服の付近が発光した。どこかのアニメみたいだな。
反動はない。
『......成功だな。』
何でこんな簡単なことに気づかなかったんだろう。
『はい、これで生存率が上がりますね!』
『よし、じゃあ気は向かないが父上に任務を受けることを報告しに行くか。』
――書斎前――
『ミケはここで待っていてくれ。』
『かしこまりました。気をつけてください。』
コンコンッ
「父上、イチです。」
「入れ。」
相変わらず無愛想だな。
「失礼します。」
「で、どうだ?覚悟は決まったか?」
「はい、例の任務、受けさせて頂きたく。」
「そうだろうなぁ?心の優しい君には、妹を犠牲にするなんてできやしないものなぁ?」
父上が挑発してくるが気にしない。
「そうですね。」
「チッ、まぁいい。これがポーションだ、間違っても領内で飲むなよ。」
「心得ております。」
「わかったらさっさと出て行け、目障りだ。」
「わかりました、失礼します。」
ちょっとスッキリした。
バタンッ
『よし、ミケ、部屋に戻ろう。』
『はい』
――自室――
『さて、明日になる前に二つほど聞きたい事がある』
『?はい』
『一つ目、魔力って放出した後でもある程度操作できるか?』
『細かくは無理ですが時間差で魔法を発動すること位は出来るかと。』
『その時間差と言うのは、事前に決めておかないといけないのか?』
『術者の技量次第ですが、好きなタイミングで発動できます。』
『今の私に出来るか?』
『実際に試してみたほうが早いかと。』
『よし』
魔力を放出して、コップに魔力を集中させる。
『放出した魔力を操作することは出来たみたいですね。』
『あぁ、問題は魔法を発動できるかと言うことだが。』
コップの周りの魔力に中の水を増やすように念じる。
するとコップの中の水が増え、水位が上がった。
『成功か?』
『成功ですね。』
『よし、二つ目、ミケの魔力を私に渡すことは出来るか?』
『それについては、私はほぼ最底辺とはいえ、れっきとした神獣ですので。霊体化しイチ様の魂の中に入り、魂に干渉した状態ならば魔力の受け渡しが出来ます。また、イチ様の許可があった場合のみ、イチ様の魔力を操作することも可能です。』
『なんて便利な、それならば明日は』
『もとよりそのつもりでしたよ。』
うれしい誤算だ、これで明日の生存率がぐっと上がる。
『でも何をされるおつもりで?』
『なに、ちょっとした悪あがきさ。付いてきてくれ。』
『はい。』
――外――
『じゃあ、私の中に入ってくれるか?』
『今からですか?』
『今からだ。』
『分かりました。』
ミケの体がどんどん薄くなっていき、私の体の中へ入っていった。変な感じだな。
『ミケ、聞こえるか?』
『はい、聞こえますよ。』
『じゃあどんどん魔力を供給してくれ。』
『はい。』
空に向かって魔力を大量に放出し、魔力がなくなっては供給され、なくなっては供給されを二十分ほど繰り返した。
『そろそろいいか。ミケ、ありがとう、やめてくれ。』
『はい。』
体からミケが出てきて実体化する。
『何をしたんですか?』
『さっきも言ったろう、悪あがきだよ。』
『はぁ...』
『さて、明日に向けてもう寝るとしようか。』
『はい。』
以上、七話目でした。
あざしたぁ




