第7話
さあさあ、早くも家にかえってまえりました!!
さあS級冒険者はいずこだ!?
「よし、『魔力探知』発動」
これは前は出来なかったが今はもう人を探すくらいの単純な魔力探知なら広く発動できるようになった。
いた、いた。
にしてもまさかここまでとは。
さすがS級冒険者だ。
魔力量B級上位並みの俺と比べてもだいたい二倍から三倍位の魔力量があるな。
まあいい。
とりあえず挨拶と行きますか。
「お父さん、お母さん、ただいま。冒険者の方こんにち......は」
怖い怖い怖い怖い怖い怖い
S級冒険者は体の引き締まった体格良さげな、それでいて大きい胸をもった物語のザ・女冒険者って感じの人だ。
それはいい。ていうかそれだけなら今俺の思考は御花畑なことになっていただろう。
だが睨んでる。
怒りと殺気を含んだ目で!!!
俺を!!
やばい、俺は何をした。
わからない。
俺は全力で明るく元気で子供っぽく可愛くなるよう挨拶したはずた。
なのになぜ俺はにらまれているんだ!!
だが女に本気で睨まれたときの男の対応はただ一つ。
迷うことはない。
俺は俺の全力で持ってこの場をのりきる!!!!
「・・・・何をしている?」
「土下座をさせていただいている所存に参りますでございます。」
まずい、言葉が変になってしまった。
だがいまはそんなことはどうでもいい。
いまはこの人が許してくれるかどうかが重要だ。
「謝っていると言うことは何が悪いかわかっているのか」
「えっ、いや、その、、、、申し訳ございません。全く持ってわかりません」
いやー最初わかってますっていおうと思ったけど目が怖くて嘘つけねー
あっ、でも殺気が薄れてきた。
許してもらえた?
怖いが少しだけ目を上げてみるか
よし、さあ行くぞ。
あ、まずい。
目、あっちゃった。
それに殺気はないけどまだ怒ってはいたみたい。
・・・僕、悪い人間じゃないよ。プルプル
「はぁ、ガキに怒っても仕方ねえか。おい、ガキお前魔力探知使ったろ。」
「はぃ」
「んあぁ!!声が小せえ!!もっと声出さねえか!!」
「はい!!!!」
どうやら魔力探知がお怒りの原因だったようだ。
何が悪いのだろうが??
にしてもこの人こえー。
少しトイレへ行きたくなってきたよ。
「何が悪いかわかんねーのか、はぁ、これだからガキはいやなんだ。」
さっきからガキガキ、ガキガキと俺は前世も合わせれば20歳越えてるんだ。
ガキというほどはガキじゃないはずだ。
言葉には気をつけろ。
・・・・言いたい
・・・・でも絶対言えない
はぁ
「ガキよく考えろ魔力探知は相手の魔力量を大まかにだが読む事ができんだぞ。」
「そんで魔力量はほぼそいつの実力に比例する。それを読むんだ相手の戦力を読むってことになる。」
「これはよ、相手にもしかしたらあなたと対立するかもしれません。実力予想させてねって言ってるようなもんだ。」
「もし和平交渉なんかの最中にこんなのしたら即交渉決裂プラス全面戦争だ。」
「さらに冒険者は実力を隠してえ奴も多い。まぁこれは商売道具だからな。」
「そんでお前はその冒険者のトップの魔力量を無断でのぞいたんだ。」
「ガキじゃなかったら最悪・・・」
・・・・あっ!!
いま首切る動作した!!
この動作こっちの世界にもあったんだね、、、、ハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハ
・・・っは!!
思考がショートしてた。
危ない、危ない。帰ってこれてよかった。
思考がお空の彼方に飛んでいくところだった。
にしても迂闊だったな。
物語の主人公は鑑定とか魔力探知とか普通に使うから気づかなかった。
でも聞いてみればそりゃそうだと納得する話だ。
魔力量がすべてではないとしても同じS級冒険者を魔力量で比べたりして強さを図ることもできるんだ。
そしたら仕事にも支障でるよな。
もしかしたら真の実力を隠す人とかもいるかもだし。
そうだな、とりあえずもう一度謝ろうかね。
「すいませんでした!!」
許してくれるのだろうか?
「まぁいい、わかったんなら次から気ぃ付けろ
次はねぇぞ」
「はい!!」
ふぅ。許してはもらえたみたいだ。
はー安心、安心