第3話
俺は今、絶望している。
なぜだ、なぜ神は我に試練を与えたもうのだ
おお、神よ
神よー
あ、すいません
悪のりがすぎましたね
でもマジでやばいんすよ
なにがって?
そりゃ、俺のご先祖様方の一生がですよ。
全員、語る事が多すぎて困るんだが、とりあえず重要な部分を抜き取ると、
1代目:勇者パーティーのメンバーとして活躍し、結果魔王と勇者の相打ち
勇者からの最後の頼みとしてコレからも生まれるであろう新たな魔王討伐のためこれからの勇者を支えていってほしいという言葉を聞き勇者が冒険始めの頃、奴隷をつれていたため次世代の勇者のため勇者召喚の行われる街で奴隷商を立ち上げる。
持ち前の運動能力と自分の鍛え方によって戦闘奴隷の量産。
20年ほど大きく成功したが強い奴隷が出回りすぎ、冒険者の必要性が疑われ始め、冒険者ギルドと対立。
それから五年後(当時48歳)、冒険者の必要性もわかっていたため自ら引退し、奴隷商を息子につがせる。
二代目:23歳の若さで期待の奴隷商を受け継ぎ、自分も一代目のようにと思い奴隷を鍛える。
奴隷は弱くなかったが、父の時のように強くはなかったため、まわりから蔑まれる。
しかしこれによって冒険者ギルドとの対立はなりを潜める。
そのため冒険者ギルドと協力し、引退後の冒険者の第二の就職先として一定の命令しか受けない奴隷を勧める。
また、一代目の時は戦闘の訓練の代わりに奴隷の待遇が良すぎたといい奴隷商に住む奴隷の待遇を少し悪くする。
これらが功を奏し、着実に店を大きくしていく。
そして65歳で店を受け渡す。
ここまではいいんだ。
勇者召喚やら魔王やら出てきたが問題はまだここじゃない。
この後だ。
まぁ、一応親に聞いてみると魔王は時々生まれて最低でも100年に一回位は現れるらしい。
さらにその中のうち5、6体に一体位は大魔王というものらしい。
勇者については魔王が生まれたと聖女のお告げが合ったらソッコー古代の魔法陣でいろいろな条件を設定した上でその中から選ばれた(おすらく俺の世界の)人を呼び出すらしい。
三代目:38歳で店を受け継ぐ。
それまで冒険者として第一線で活躍し息子を引き
連れ、世界中を巡ったりしていた。
しかし二代目から奴隷商を引き継ぐとの便りがくると素早く奴隷商に戻ってくる。
しかし戻ってきて一年後、大魔王誕生。
さらに新しく召喚された勇者の最初の仲間として見込まれ4年間、大魔王討伐に同行。
しかし大魔王討伐は失敗し勇者、三代目含め勇者パーティーの全滅。
四代目:18歳の若さで店を借り受ける。
4年間特に何もすることなく二代目からのに言われた通り働く。
四年後、父の死亡がしらされ22歳で正式に店を受け継ぐ。
三代目に子供のころから連れられ世界を回ったこと、若く店を受け継いだことによって周りからの風当たりが強く、奴隷からも低く見られていたこと、また、まだ若く一代目の「勇者のための奴隷商」としての意識が薄れていたため、多くの奴隷を手に入れ多く売るという商売方法をとり、他の地域の奴隷商と同じ位の奴隷の扱いをし、奴隷を雑に扱う。
店を受け継いでから5年後勇者召喚が行われ勇者が現れる。
その後、勇者が強い戦闘奴隷がいると聞かされていた奴隷商なのに戦闘奴隷がいない事、また奴隷の扱いについて四代目を非難する。
四代目は三代目やそれについていっていた自分の力をある程度自信を持っていたためおざなりな態度をとる。
それに勇者が切れ四代目罵倒する。
その後四代目が勇者に攻撃をしかけ戦闘になり勇者が四代目を殺害。
五代目:5歳の時、目の前で四代目が殺される。
自分もかと思ったが勇者はこの店の成り立ちや子供が5歳な事を踏まえ店や子供に責任はないと勇者のいう事はほとんど聞く民や王に説明。
責任を逃れた五代目は長く家に仕えるものに経営を任せ先代の日記を細かく読んだり、猛勉強したり、体を激しく鍛えながら成長。
その5年後、勇者が命を使い大魔王を封印。
しかしさらにその8年後大魔王の封印から漏れ出た魔力によって予想外に早く生まれた魔力によって魔王誕生。
そしてその魔王により大魔王の封印が解かれる。
勇者召喚を急ぐも勇者を二人も最近召喚したせいか条件に合う勇者がいなく召喚できず、結果性格は絞らずとにかく強いものを召喚。
そうして生まれた勇者は性格が悪く奴隷を性的な目で見るだけでなく五代目の二人の妹達を強引に犯す。
今まで休むことなく鍛え続けていた五代目が止めようとするが妹達を人質に取られなにもできず。
勇者はその後妹や他の女を強引に引き連れ魔王討伐はせず街に滞在。
さらに勇者はそのことに反対する貴族などの娘達も奪い、犯し、人質にし、多くなったいらない女を間引きし五代目の妹二人を殺害。
五代目は怒り狂い今まで鍛えてきた力とどうにかして勇者から妹を取り返そうかと考えたとても詳細な作戦、また凄まじい怒りによって勇者を蹂躙。
その後、召喚された勇者に不満を抱えていたものたちが多いのもあり、五代目は新たな勇者として認められ、多くの兵達と出兵し20歳のとき魔王を討伐。
その後、快進撃を続けその年中に大魔王も討伐。その後は大魔王を倒した勇者としての活動が忙しく奴隷商は今まで通り家に長く使えていたものが経営。
その後五代目が45歳、6代目が20となった後すぐに店を受け渡す。
六代目:20歳で店を受け継ぐ。
それまでは五代目に憧れ訓練をしていたが自分に戦いの才能がないのを自覚し店を受け継いでからは経営と奴隷契約の魔法陣を研究。
これにより魔法陣の簡略化と魔法陣の上にいるものを同時に奴隷化出来る、奴隷が契約違反した場合、奴隷に罰として痛みを与える従来の物から違反をしようとすると体が動かなくなるというような様々な機能の追加に成功する。
また、奴隷に訓練させることをやめ、自分で奴隷達に勉強を教えることで識字率をあげ、大魔王との戦争の後処理で不足していた役場の仕事へ奴隷を売り込むなどして奴隷の存在価値を引き上げた。
その後、五代目と同じ45歳で七代目に店を受け渡すが実際には七代目があまり仕事をしなかったため七代目が店を持っている間はずっと仕事をしていた。
七代目:22歳で店を受け継ぐもとても自由な性格で六代目に仕事を押し付け五代目のように訓練したり三代目のように冒険者として魔物を倒していたり魔物のスライムがかわいいからと一日中見続けたりしていた。
その後どうにかしてスライムと仲良くできないかと考え六代目の魔法陣を研究し魔物に適応できないかと模索。
結果相手との明確な敵対関係にないこと、相手が自分より圧倒的に強かったりしなければ魔物に魔法陣の魔法を跳ね返らせられる事はなくなった。
しかし魔物とは友好的な関係を気づかなければ一方的に契約を切られてしまうためあまり大きな功績とはならなかった。
しかし七代目は全く落ち込む事なく夢のスライムとの対話を果たすべく研究を進め、契約した魔物との念話の開発に成功する。
その後は早くスライム達と一緒に世界中を巡りたいからと子供を産むのが早かったこともあり35歳で八代目に店を受け渡す。
八代目:18歳で店を受け継ぐ。
七代目が自由人だったのもあり六代目から小さい頃から仕事を叩き込まれ、六代目と同じく奴隷に読み書きを教え、戦いの才能もあったため、そろそろくると思われた魔王との戦いに備え奴隷の戦闘能力をあげ、また、一代目からこの家に仕え五代目の時は店も任した家の者の子孫を鍛え家の守りを固めた。
その後も特に目立った事はしないが着実に店の規模を大きくしていく。
その過程で他の地域にも勢力を広げようと支店を出したが他の地域ではこの家が奴隷にある程度いい待遇をしている事を信じず、信じたら信じたで奴隷にならずに店の金を盗もうとする。
また、奴隷になった時点で人生を諦めており、訓練をまじめにやるものも少なく勢力を広げるのを失敗。
それどころか大きな赤字を出してしまい店の規模を小さくしてしまい、どうにかしてその赤字を埋めようとして48歳で過労死。
九代目(父):23歳で店を受け継ぐ。
25歳で俺を生み現在29歳。
わかっただろ。
俺の叫びたい理由。
俺は面倒事は嫌だなと思っていたんだよ。
それなのに何だ、この家は!!
なぜこんなにも面倒事に巻き込まれているんだ!?
てか三代目が魔王に殺され、四代目が勇者に殺され、五代目が勇者が勝てない大魔王倒すとかもうマジ本当、ありえないだろ!!
それに魔王が俺が生きてるあいだに生まれる可能性大じゃん!!
まぁ大魔王と魔王が五代目の時に立て続けにうまれたからもしかしたら生まれるのが遅くなるかもしれないし、大魔王はもうしばらくは生まれないと思うからいいのかもしれないけど。
あー、でも魔王にも勇者にも気をつけなきゃならないとかきつすぎる。
まぁ、死なないように努力するしかないな。
はぁ。゜(゜´Д`゜)゜。
先代達については後々、閑話で書きたいとおもいます。