赤ちゃんです。どうしましょう
違うサイトで作者が書いた話の脇役だった子が主人公です。そっちとこれでは受ける印象が違うかも…。
「おぎゃーおぎゃーおぎゃー」
暗くて狭いところから出て、『ここはどこですか?』って聞こうとして出た声がこれだった。
何が起こってるか分からなくて困惑してたら、勝手に泣いてた。こんなことくらいで泣くなんてまるで赤ちゃんだ。それは嫌だ。赤ちゃんって泣くしか出来ない。弱すぎる。
まさか違うよね?って恐る恐る目を開けたら、綺麗な女の人に抱き抱えられてた。
「無事に産まれて良かった…。私の可愛い赤ちゃん」
・・やっぱり赤ちゃんなのか
神様に会って転生させてあげますよ!なんて展開記憶にないんだけどなぁ。
だいたい、前世で僕は根暗で鈍臭くて成績も悪くて、友達も・・仲のいい人も・・いなくて、そんな記憶を持って生まれ変わっても良くないと思うんだけど。
ドカン バタン!
大きな音が聞こえたと思ったら、部屋のドアが強引に開けられた音だった。
?「ナイア!ナイア!
生まれてくれて、ありがとう+゜。*(*´∀`*)*。゜+」
そこにいたのは小さな天使…ならぬ小さな子供。まあ自分が赤ちゃんだから僕よりかは大きいんだけど。
キャラメルみたいな髪の色に目の色。温かいとトロンと溶けてしまいそう。肌は白くて爪はピンク、走って来たのか少し息が乱れていて、柔らかそうな頰っぺたが赤くなってる。
ーーーキャラメルがかかったバニラアイスみたいな天使…舐めたら甘くて美味しそうーーー
思考停止してぼーっと見てたら、部屋の中にいた他の人に天使が注意されて、謝っていた。それが終わったら、天使が目をキラキラしながら僕に手を伸ばした。
天使「ナイア可愛い!
赤ちゃん!
あったか、ホワホワ!
。・°°・(>_<)・°°・。グスッ
会いたかったよー!大好き〜!
本当に生まれてくれて、ありがとうね!」
・・・ものすごく熱烈歓迎を受けました。こんなに大好き〜〜!って感じの抱擁を今まで(前世含め)受けたことない。よく分からないけど、すごく嬉しい。
赤ちゃんだからかもう眠くてたまらない。眠気に負けて眠っちゃうけど、起きたらお話したいな。
あなたは誰ですか?
ナイアって僕の名前?
生まれただけで喜んでくれてありがとう。
僕が生まれたことを喜んでくれる人がいてとっても嬉しいです。
『ナイア』って名前が、前世でやっていたRPGゲームで自分が使っていた名前だと気づくのは1週間くらい後のこと。
どうでもいいけど、ナイア可愛い+゜。*(*´∀`*)*。゜+