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闇鍋なパーティー  作者: 朧 月華
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私は平凡な一般市民です

 あれ?ちょっとおかしくなぁ~い?と私が初めて自分の周りに違和感を感じ取ったのは、小学三年生の時の秋の遠足を次週に控えた日の頃のこと。

 その日までは特別変わった事なんてなかったのに、突然ママが再婚することになって、それに伴って私の住む家がおんぼろの木造アパートから、何故か一滴も血の繋がらない従兄が住むマンションになったことで、私の中でずっと眠っていた猜疑心と言うよりかは観察眼が目覚めたみたいで。


 例えば従兄は急に今までオタクだったのに、こんなことじゃダメだとか言い出してウン十万、ウン百万も費やしたお宝の山を段ボールに封印して、例えば学年一優しかった子が急に冷たくなったり女嫌いになったりして。

 ああ、そうそうママが再婚したことで出来た新しいパパは、ママをあんなに大切にしてたのに(子供の情操教育的に過激的だった愛情表現があったため、私は別居と言う形になったんだよね、確か)急にママの不貞を疑い始めて、幼馴染は頭のネジが吹き飛んだことを言い始めた。


 曰く


「俺の幼馴染はお前なんかじゃない。もっと可愛くて優しくて守ってあげたい子だったんだよ。お前みたいに毎日生傷作るような男女じゃなかった!!」


 いやいやいや、なにを言ってるの、君。 

 この生傷は君が原因でショ?

 頭ダイジョウブ?


 と、どストレートに聞いた直後、私は幼馴染から絶縁された。

 ま、いいけど。

 その幼馴染は成長するに従って何かと自己中(勘違いナルシスト)方面に成長を遂げ、私に迷惑を及ぼし始めたので、奴のファンクラブの(笑っちゃうほどマジにあったファンクラブ)トップの子に私は奴と親しくないことを身命を賭して立証し、絶対的安全地帯を手に入れ。


 従兄とは高校進学と同時に同居を解消して高校の女子寮に入ったことで自然と縁が切れ、パパと半ば冷戦状態だったママには悪いけど、目が節穴な義理のパパと離婚して貰って、私の死んだパパが若い頃住んでたパパの祖父の家に引っ越して貰ってゆっくりして貰うことにした。


 そしたら日に日に元の活発で明るく爛漫なママに戻ってくれて、家で古民家カフェをオープンするまでに回復してくれた。


 さて、そんな中々おかしな人生を体験、もとい人生観察を送ってきた私は、今、非常に愉快なことを現在進行形で体験しているんだな、これが。


 今私の目の前には、今や俺様系になった小学生時代のクラスメイトや、ナルシストな元幼馴染に、とてもオタクに見えないホスト教師と化した従兄、そしてママと離婚したクソな元保護者な、実は学園の学園長だったヒトや、チャラチャラしてる(実質は拗ねてるだけなお子ちゃまな)先輩とか、その他他にもロリショタ後輩などが一人の少女を守るように、私と少女の前で立ちはだかっている、なぅ(ちょっとこれは流石に古すぎるネタかな?)。


 んで、彼らに護られるようにして私を睨み据えている件の少女なのだけど、これがまたあり得ない髪の色をしているわけで、私は笑うしかなかった。

 我が校は校則が厳しいことで知られているのに、堂々と髪を染色してるとか、生徒会の一員でもないのに生徒会室出入りするとか(ボランティア活動ではすまされない越権行為を為している)、私に身に覚えのない妄言を吐く始末。


 うん、だからね?

 笑っちゃうのは仕方ないよね?


「何がおかしいんですか?早乙女さんは桐生君をモノ扱いして楽しい?小津君のユニフォームを破いたのも早乙女さんだよね!!」


「・・・(桐生君って誰のことだっけ?)」


「それにいくら鳳凰院先輩が婚約者だからって、先輩には先輩の意思と言うものが「ねぇ、コレまだ続くの?私、これから見たい本が届くんだけど、寮に」


 と、ここで私が言葉を遮ったのには重要な理由があるから。


 実は、今日はもうすぐ好きな作家さんの最新刊が届く日なのだ。

 最近のネット環境は素晴らしい。

 クリック一つでどこにでも商品を届けてくれる。


 とかく今日届くものは垂涎ものな商品ばかり。

 正直こんな身に覚えのない言いがかりに付き合っている暇なんてない。

 さっさと寮に帰って、夕飯争奪戦に参加して貪るようにして、悶えるように本が読みたいのに!!


 それに課題だってあるし...。


「時は金なりと言う言葉を知らないんですか?私には貴方たちみたいな人と付き合ってる暇なんかこれ以上一秒たりとも無いんです。

 それに私の苗字は早乙女じゃなくて、本条ですから。私の名前は本条 さゆき で早乙女なんかじゃないですから。」


 苗字は大切。

 大切でだから早乙女じゃないって二回言った私の意図が伝わったかどうかは知らないけど、多分、ママを尻軽女扱いした野郎にだけは多分強烈なアッパーを喰らわせられることは出来たみたい。


 だって。


「沙由梨は、――あれは再婚した、のか?」


 茫然と目を見開く男に私はにっこりと微笑んで最後の止めを刺してあげる。(ああ、因みに沙由梨っていうのは私のママの名前ね。)


 わぁ~お!!

 私ってば優しいね♪


「私の本当のパパのお義兄さんと結婚したの。で、私の婚約者はそのヒトの息子さんだから♪」


 新しいパパとは養子縁組しなかったんだよね。

 何故ならお兄さんが私と結婚したいからって養子縁組させてくれなかったから。


 ふふん、と笑い、すっかり固まっている人達を放置して、私はいそいそと寮へと急いで帰った。


 

 その後、私は彼らと関わることなく、卒業まで平穏に過ごすことが出来ました。

 やっぱり平穏がいちばんだよね。




 



 


 

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