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第27話 「無理という前提」

進む。


 足は止まらない。


 でも。


 頭の中は、整理されていた。


 届かない。


 玲奈には。


 あの存在にも。


 今のままじゃ、無理だ。


「……」


 でも。


 それでいい。


 無理なものは、無理だ。


 認める。


 その上で。


「……どうする」


 自然に口に出る。


 白峰が、少しだけ頷く。


「前提が変わったな」


「……ああ」


「勝てる前提じゃない」


「勝てない前提で考える」


 蓮斗が笑う。


「なんか弱気だな」


「違う」


「現実だ」


 祖父が言う。


「いい」


 短い。


 でも。


 肯定だった。


「……じゃあどうする」


 蓮斗が聞く。


「逃げるか?」


「違う」


「勝つ」


「は?」


「無理でも?」


「無理でも」


 言い切る。


 無理。


 でも。


 終わりじゃない。


「……条件を変える」


 白峰が、すぐに理解する。


「戦場を変えるか」


「そう」


「時間」


「位置」


「数」


「全部」


 蓮斗が笑う。


「なるほどな」


「正面から無理なら」


「ズラすってことか」


「……ああ」


 玲奈が、ぽつりと言う。


「……いい」


 その一言で。


 少しだけ、確信が強くなる。


 祖父が言う。


「一つじゃ足りない」


「重ねろ」


 頷く。


 今までと同じだ。


 一つじゃ勝てない。


 だから。


 重ねる。


 条件を。


 状況を。


 全部。


「……やれるか」


 蓮斗が言う。


「やるしかねぇだろ」


 白峰が言う。


「可能性はある」


 玲奈が、小さく頷く。


「……いける」


 その言葉で。


 全員が揃う。


 今のままじゃ無理。


 でも。


 工夫すれば。


 変えられる。


 それが。


 今の答えだった。


 ぴーちゃんが、小さく揺れる。


「……いい」


 その一言で。


 少しだけ、軽くなる。


 俺は、前を見る。


 まだ見えない。


 でも。


 やることは見えた。


 無理を前提にする。


 その上で。


 勝つ方法を作る。


 それが。


 今の戦い方だ。


 無理だからこそ、考える。


 考えるから、勝てる。


 進む。


 次の戦いへ。


 新しい形で。



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