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第19話 「連携の完成形」

進む。


 足取りは、軽くない。


 でも。


 迷いがない。


「……来るな」


 祖父の声。


 全員が止まる。


 気配。


 多い。


 そして。


 濃い。


 現れたのは。


 影獣。


 疾影。


 裂爪。


 重殻。


 さらに。


 統制核。


「……全部盛りかよ」


 蓮斗が笑う。


「理想的な試験だ」


 白峰が言う。


 全種類。


 今までの敵が、全部いる。


「……どうする」


 聞かなくても分かる。


「……全部使う」


 ここまでの全部。


 役割。


 優先順位。


 無駄削減。


 重なる動き。


 冗長性。


 全部。


「行くぞ」


 動く。


 蓮斗が前に出る。


「こっちだ!」


 敵を引く。


 同時に。


 玲奈が動く。


「……抜ける」


 影獣を無視。


 疾影を無視。


 統制核へ。


 裂爪が来る。


 でも。


「……そこ」


 俺の声と。


 蓮斗の動きが重なる。


 止める。


 玲奈が通る。


 統制核へ到達。


「……落とす」


 一閃。


 統制核が崩れる。


 その瞬間。


 全体が変わる。


 動きが鈍る。


 硬さが落ちる。


「今だ!」


 白峰が叫ぶ。


 優先順位が切り替わる。


「次、重殻!」


 蓮斗が押さえる。


 玲奈が側面。


 同時。


 同じ場所。


 叩く。


 重ねる。


 ひび。


「あと一撃!」


 崩れる。


「次、裂爪!」


 動く。


 疾影が来る。


 でも。


「……カバーする」


 玲奈が避ける。


 蓮斗が受ける。


 俺が補正する。


 ズレない。


 裂爪を捉える。


「……今」


 全員が重なる。


 削る。


 崩れる。


 残り。


 影獣と疾影。


 もう、問題じゃない。


 処理。


 終わり。


 静寂。


 誰も、すぐには動かなかった。


「……はぁ……」


 蓮斗が笑う。


「今の、完璧じゃねぇか?」


 白峰が言う。


「……ほぼ最適だ」


 祖父が、短く言う。


「完成だ」


 その一言で。


 実感した。


 ここまで来た。


 最初は、バラバラだった。


 今は違う。


 繋がっている。


 重なっている。


 崩れない。


 戻せる。


 選べる。


 それが。


 今の形。


 ぴーちゃんが、ふわっと揺れる。


「……すごい」


 ノワールが、静かに目を細める。


 満足そうだった。


 俺は、前を見る。


 少しだけ。


 見える景色が変わっていた。


 でも。


 分かっている。


 これは。


 終わりじゃない。


 ただの。


 通過点だ。


 この先には。


 もっと強い敵がいる。


 もっと難しい戦いがある。


 そして。


 まだ知らない“何か”がある。


 それでも。


 進める。


 今なら。


 この形なら。


 どこまででも。


 これが、連携の完成形。


 そして。


 ここからが、本当の戦い。



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