表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
1/4

初めての予約

 Googleカレンダーを確認すると、その日は令和5年、つまり2023年の5月21日の土曜日だったと思う。


 初めてその様なお店にいく事を考え始めたのはどれくらい前からだったか。

 川崎の情報系サイトを確認し、その店を選んだ。

 何故その店なのかは、自分でもどうにか払えそうな料金だったからだ。

 いや、逆に全く行った事の無い自分としてはもっと高いものだろうと思っていたから、むしろ拍子抜けしたというのもある。

 そして、ある人妻熟女系の店のホームページを覗く。

 なるほど、こういう事になっているのか、そしてそこに書いてあるのは「入浴料」のみだ。

 それは、あくまでも浴場であるから当然で、それ以外は表に出さないのが本来の在り方だろうとは想像は出来た。


 私は、そのホームページを確認し、予約がいつから出来るのかを確認した。

 その店ではたしか、予約は前日の18時からと書いてあったので18時10分くらいに電話をしたと思う。

 18時ちょうどでは、いかにもな感じで恥ずかしかったのだ。


 前日の金曜日に急いで帰った私は家のパソコンを立ち上げて画面を観ながら電話をした。

 たしかこんな風に言ったと思う。

「はい、○○です。」

 スタッフ氏の声は50代くらいに思えた。

「初めて利用するのですが、明日の10時くらいに予約をしたいのですがどうすればいいでしょうか。」

 電話の向こうのスタッフ氏は淡々と答えた。

「明日の10時であれば、○○さん、●●さん、○▽さん・・・」

 次々と繰り出される女性たちの名前に私は気おくれしてしまった。

 私は事前に観て目星をつけていた○○さんの画面を観ながら

「○○さんでお願いします」

 と言った。

 その店は基本的にコースは90分の1本だから時間は聞かれなかったと思う。

「承知しました。○○さん、10時から90分ですね、承りました。では当日の1時間前に確認のお電話をください。」

 とスタッフの男性は少し早口で言った。

 しかし待てよ、一番重要な事を聞いていない、総額はいくらになるのか。

「あの、総額はいくらになるのでしょうか」

「はい、総額は26♡♡♡円になります」

「そうですか、分かりました、明日はよろしくお願いします」

「よろしくお願い致します」

 私は情報系で観た金額と同じだった事に安堵をして電話を切った。

 

 後から知る事になるのだが、その店は偶然、所謂風俗系の大手ポータルサイト的なものに加盟していない店だったから基本は電話予約だったのだ。


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ