魔王様vsクソ漏らしのレオン
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どうすればヨーキは考える。逃げても子供と大人の足の速さだと圧倒的な差がある。さらに異形と化したレオンは恐らく大人よりも早い。すぐに答えは見つかった自害だ。思い付いたヨーキはありったけの力を手に込めて自身の喉めがけて突きを繰り出した。この方法で確実に死ねるかどうかは分からなかったが、やらないとみんなの命が危うくなる。一刻も早く死ななければヨーキ ムーラシュドもといヨーキ2世は国の上にいや人の上に立つモノとして腹も括った。覚悟も出来ていたはずだった。けれど現実はとても非常で残酷だった。
ハルがヨーキの手を強くつかんでいた。この馬鹿は何てことをしてくれただ。レオンはまたも三流役者のような白々しい語り口調で「やっぱり珍獣くんにも僕チンとヨーゼフタンのすばらしさが理解できるよううだね。偉い偉い メイドの土産におしえちゃうよ。僕チンはヨーゼフタンを手に入れるために王に下げたくない頭を下げってなんとか勇者パーティに潜りこんだわけちゅよ。そんであいつらがクソ土竜と戦っている隙にヨーゼフタンを奪っうっていう算段だったけど運命で決まっていた定めだったんだ。つまり僕チンはレッドドラゴンの力を得るってわけだ。僕チンのリュウゼツに関しては残念だったけどこれもまあ運命ってやつさ」
愛しのヨーゼフたんを掲げたレオンの人間性の腐った臭い匂いをまき散らしながらゆっくりと近づいてくる。ハルに掴まれていない方の手で自決しようとするがハルの手が大蛇のように絡まって喉まで届かない。
命を刈り取る死神がまた刻々と目の前に迫るなか「ハル様、わたしぃ国のために死ななければならないに、なぜ死なせていただけないのですか、ならいっそのことハル様が殺してくださいよ。ひと思いに首を斬ってくだいお願いします」ヨーキは涙と鼻水でぐちゃぐちゃになった顔で弱弱しい声でハルに懇願する。
ハルは自分の方へヨーキを抱き寄せると静かに語りかける「ここは吾輩が責任をもって何とかする。だから絶対に死ぬな。配下が死ねば吾輩はとても悲しいだから死ぬな」と諭すように言う。
それを聞いてほんの少しだけ安心したヨーキはそしてヨーキは脱兎のごとく走りだす。それをレオンは圧倒的なスピードですぐに追いつき剣を振り上げる。その差はカメとチーターが競争していると言ってよいほど勝負になっていない。けれど彼女に届くはずだった刃は赤い流星は左ストレートを右手で放った。
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