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前世と有用な記憶

流血場面有ります 苦手な方は回れ右でそっ閉じを。

セリフの最初に英文字有りますが名前の略称です

M=ママ様 R=ルトパパ AL=アルパパ B=バリーパパ A =主人公アリー です。


前世平和な日本に産まれ育った私が、今起きているこの状況を理解できる様になるまで天を睨んだまま放心状態だった。


普通の日本人ならほぼ死ぬまでこんな場面に遭遇などしないだろう。

魔物うんぬんではなく、愛する家族が血塗れで横たわる場面など....。


しばらく俯き拳を握ってたルトパパ様が呟くように話し始めた。


R「すまない、俺が付いて居ながら盾の役目すらまともにこなすことも出来ずバリーをこんな目に合わ せてしまった。」


M「ルトのせいじゃ無いわ 。ルトは背後から来る魔物で精一杯だった。それにあんなところで...まさかキングベアーに遭遇するなんて思いもしなかったわ 。私の魔力の配分ミスのせいでも有るもの 。もう少しで良い私の魔力量が残っていたら」


普段ポヤポヤしてるママ様さえ現状を悲観視しているのだろう。

その声に生気は感じられ無い。

急に森に現れた魔物の討伐に王国の魔法師達も出ていた 。

そちらに医者の重点を置くのは仕方ないけど、重なる時は重なると言う事なのだろう。


AL「バリーじゃなく俺が代わりに行けば良かった...俺ならきっと」


家の中、ソファーの周りその場にいる家族全員が横たわるバリーパパ様を囲み嘆いている。


いつもは、はしゃぐエドも周りの雰囲気を察したのか大人しい。


この世界に回復魔法が有れば、私に魔法が使えれば 役に立てないのは私だ。

前世の記憶が有ったって何の役にもたたないじゃない。

一体何のために前世の記憶を有したままこの世界に産まれたのだろう。

神様は私に何をさせたいの?魔法も使えずただこうして....。


家族を今度は貴女が見送れと言うの? そんな事の為に記憶があるのなら、せめて医療の知識が欲しかったよ。ただのオバさんに何をしろと?


優しかったパパ 。

いつも笑顔で美味しいご飯を作ってくれたパパ 。

ひょうきんで家族の笑顔の中心、そんな面白いパパ。


前世での、子供達が遊んでいたゲームの世界なら...簡単に『 ヒール』とか言えば回復できたのだろうに....。

どうかバリーパパ様の右手が元に戻ります様に...神様お願い。

この世界は私には優しく無い。

今世の私は普通には生きられそうにも無いらしい。




***** 輝く眩しい光 優しく暖かい光り *****



!!バリーパパの手を握っていた私の手が光り出し


✴︎✴︎✴︎バリーパパ様を包んだ ✴︎✴︎✴︎


次の瞬間、今まで無かったパパ様の肩口にはしっかりといつもの包丁ダコのある手が ....有った!!!


M「な、なに?何が起こったの?え?え?これは一体どう言う事?」


R「アリー?お前一体何をした?どうやったんだ?」


AL「これは...魔法なのか?今まで見たことも無いぞ?こんな事出来るなんて聞いたことも無い!」


A「ごめんなさい。私にもわからないよ。ただバリーパパ様の手が治って欲しいって思ったら急に身体が暖かくなってパァーッってなって」

(もしかして、さっき頭の中で考えた『ヒール』のお陰?)


M「アリー 貴女、今詠唱しても居なかったわよね? あぁ そもそも怪我が治る魔法自体無いのだから詠唱も何も無いのでしょうけれど」


(確かに詠唱なんてしてないただ、子供達のゲームを横で見ていた時の事を思い出してつい頭の中で『ヒール』なんて思っただけ)



その時バリーパパ様が顔を歪めながら「手が、手が持っていかれた〜」と叫んだ!

皆一斉にバリーパパ様の方を見る。


M「...バリー手は...有るわ。貴方の手はちゃんとね」ママ様の泣き笑い顔。


B「ヘッ? え?ここは...我が家か?...俺は夢を見てたのか? ..え?いつ帰って来たんだ? すまん今何時だ?飯つくら ないと」


M「あぁ ..バリー貴方ったら..愛してるわ ..私の優しいコックさん」

そう言ってママ様はバリーパパ様を抱きしめて泣いて居た。


パパ様ズの二人も泣きながら微笑んで居た。

私とエドはハグしながらはしゃいでた。

多分エドは何が何だかわかってないだろうけれどね。


その後バリーパパ様を囲んで食事をしてまた話し合う事になったの。


今回バリーパパ様を襲ったキングベアーは魔物ではないんだって。

普通に熊さんの大きい奴らしい。

通常滅多に道までは出てこないのに、今回は魔物に追われて逃げてきてた為にパニックを起こして暴れたんじゃ無いかという事だった。


それじゃあ魔物ってどんな物を言うのだろう。前に聞いた事有るけれど。

もう一度改めてママ様に聞いてみたら、今魔法で倒せる魔物は普通の生き物の体に入り込んで精神を壊し乗っ取った物ではなく(それは、男の人達が駆逐した奴だった)


死んだ物あるいはもう死にかけている物、それに張り付く感じで操る物なんだって。

身体は赤味を帯びて腐敗臭がするからわかるのだそうだ。

あの場で亡くなった人達もいずれあのまま放置してしまうと魔物に成るらしい。

魔物にならないようにする為には焼いて炭にするしか手が無い。


(魔物と言うよりも前世で言うゾンビ?うへ 、ゾンビ映画やゲームは見るのも苦手だったなぁ)


何とも酷い事だと思う。

愛すべき人がもしかしたら魔物に成る可能性もあると言うのだから。

死んだ物だから力では倒せないって事なんだね。

だから基本火で焼き払うか雷で焼き払うしか方法がないらしいよ。

焼き払った後もススとして残るけど、その内無くなるんだって。

風で刻んでも集まって元に戻るから意味がないんだって。

だからこの世界は女性が大事にされてるんだね 。

でも男の人も居ないと魔力補うの大変なんだから50:50で良いと思うの。

女尊男卑はおかしくない?


ところで私、火とか使えるよね???




いや〜寒くなって来ましたね! こんな日は鍋でしょう普通に そなの?そかも?

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