強引ぐマイウェー!
女王陛下に謁見成功?
次の朝起きてからは最悪だった。喉の痛みと鼻の痛み。
それは夫達も同じで、私は3人に『癒し』を掛ける事から始まった。
階下に降り朝食を食べるが、空気はどんより沈んでいる。
夜のうちに下の方に溜まって居た目に見えないほどの煤が、歩く事で舞い上がる。そのせいだろう。
一刻の猶予も無いかも知れない。
私は食事をしながら夫達に相談する。
今日断られても強行突破してでも女王陛下に逢うと言うと、2人共直ぐに「りょーかい」「わかったゼ」と言ってくれた。
何故だろう今朝から急かされて居る気がして仕方ない。少しでも早く!速く! と。
あれから3人で宮殿の門前に来て居る。
鉄で出来た門と、塀。
門横にある覗き穴みたいな所から声を掛けて、門番の男性に旅立ちだと告げ謁見を申し込む。
しばらくしてやはり今日は御加減が悪いので謁見は出来ないと言われた。
しか〜〜し!今日は強行突破する気満々で来てるのだから下がる気は毛頭無い! いざ、参る!
ゼスに『身体強化』「門やっちゃって!」 ニヤリ「おうよ」
ゼスが、門に両手を掛け「うぅおおおおおおおお」と唸りながら力ずくで押し倒す!
すかさずルークに『身体強化』いつもの疾走そして兵を殴り倒して行く。
私は『拡声』を自身に掛けると城に向かい話し掛けた。
「聞こえますか?私達は争いに来た訳では有りません!ですが緊急に女王陛下にお逢いしなければいけないと判断致しました。失礼は重々承知して居ますが、どうか御目通り願います。これ以上怪我人を増やす事はこちらも気が引けますので」
『調査』こちらに向かって大勢の人達が駆けてくる。
「ゼス!ルーク!」わたしの呼び声で夫達が私の側に集まった。
それを確認した後 3人の周りに『障壁』を掛ける。
兵士達が私達に斬り掛かってきた。まぁ疲れるだけで無駄ですが。
どの位経ったか、私達の周りには大勢の疲れ倒れた兵士達が居た。
もう、そろそろ良いかな?
「私達は、争いに来た訳では有りません。どうしても今日中に女王陛下にお逢いしなければいけないのです。逢わせて頂けませんか? このまま無理に通る事も出来ます。ですがそれでは、そちらが納得出来ないでしょう?私はただこの国の現状を変えられたらと思っています。そして出来れば女王陛下の病状を治したい。ただそれだけです」
人垣の奥から1人の女性が私達の方に向かって歩いてきた。
「貴方方はそう仰いますが今この現状を見てどうやって信じろと?」
キツめの緑の瞳に、頭上で纏められた青い髪のその人がこの国の宰相なのだろう 。兵士達はその人が通る道を譲って避けていた。
『調査解除』『障壁解除』『拡声解除』
「そうですね、でも信じて頂くしか有りません。この国を壊そうと思えば出来るそれが私達ですから」
「成る程、確かに此方は分が悪い。それでも女王陛下を守るのが私達の使命です。信じろと仰るなら信じさせて頂きたい!」
「それなら俺が捕虜になるゼ、それでどうだ?」 「ゼス!」
「アリー、大丈夫だ。俺はこのアリーの夫だ!愛されてる自覚があるゼ。どうだ?」
(いや、ゼス恥ずかしいからそれ 大声で宣言しないでよぉ〜)
「良いでしょう、衛兵 この者を拘束せよ!」
(良いのかよ!)ゼスは拘束され連れて行かれた。
一言ルークに「後は任せたゼ」と言い、ルークは「りょーかい」と答えてた。
そして私達2人は謁見の間控え室に今居る。
「少しお待ち下さいませ」 そう言って案内してくれたメイドさんが下がると、
今までメイドさんの横に居た宰相さんに「ゼスに乱暴はしないで下さいね。」私は一言告げた。
「承知しております。そちらが暴れたりしない限り御夫君に危害を加えるつもりはございませんので」そう言って宰相さんは部屋を後にした。
さてさて、かなりやってしまいましたが...悠長にしては居られないと思うんだよね。オバちゃんの感がビンビンとそう言ってるんだよ。
しばらくしてから謁見の間に通され、そじょまましばし待てと言われた。
そして...
「女王陛下の御入場で有る!」兵が叫ぶと、私達は頭を下げ待った。
「面をあげよ」
「ハッ!」
顔を上げ前を見ると、そこには黒髪、黒瞳の少し釣気味な青白い顔をした少女が玉座に座し、肘掛にもたれる掛かる様に座っていた。
とても息苦しそうで見て居られない。
「拝謁賜り恐縮です。どうしても急いで女王陛下にお逢いしなければいけないと気が急いた為、あの様に強引な仕方に成って仕舞いました。お許しくださいませ」
「何故せいた?何故わたしに逢いたかった?申してみよ」
「陛下成りません、この様な者達の話など」
「構わぬ」
「し、しかし」
「構わぬと申した、其方はしばし黙っておれ」
「クッ、畏まりました」
「女王陛下、話すよりも先に申し訳有りませんが お手に触れてもよろしいでしょうか?」
「おのれ、無礼者!陛下のお手に触れさせろなどと」
「其方はしばし、黙っておれと申した...ゴホッ ゴホッ はずじゃ」
「陛下!」
「何故其方が私に触れたいのかは解らぬ。だが、不思議と悪意は感じられぬ。私は私の感じた物を信じる。触れると良い」 そう言って女王陛下は細く青白い手を私の方に差し出した。
わたしは、静かに側により膝をつき陛下の手に触れそっと『癒し』と呟いた。
次の瞬間私の手が光りそして女王陛下が輝き出した。
「な、何事か!陛下!」宰相が叫ぶ。
「こ、これは...どうした事か?今まで苦しかった胸も、喉も、目も痛くない!苦しく...無い...一体其方、何をした?」
「勝手ながらお身体を治させて頂きました。しかしこのままでは一時的な物に成って仕舞います。どうか、私の話をお聞き下さいませんか?」
かなり強引では合ったけれど、こうして私は女王陛下に謁見をした。
次回オォ新事実!




