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真っ赤な悪夢

今回は後半シリアスで流血シーンあります。苦手な方は回れ右で回避してくださいね。

アリー15歳になりました。もうね 涙も出ません詠唱出来ません 無理です。

後1年で魔法が使えるように成ったとして、旅に出て討伐出来るのでしょうか?

いやそれよりも生きていられるのでしょうか?


我が家でお祝い事が有りました弟が産まれたのです!嬉しい でも涙は他の理由で流れてます....。


弟の名前はエドリット(エド)2歳に成ってます。

多分ですがパパ様は第1夫か第2夫のパパ様だと思う。

髪の色がまだチョコレート色なのか黒色なのかはっきりしませんが若干黒よりは明るいかと思われるので。

名前はママ様のお父様から頂いたそうです。結構ガタイの良い強面で、大きく力も相当だったらしい。


だったらしいと言うのは、もう既にお亡くなりになっているから。

顔に似合わずとても優しい方だったそうです。

残念な事に母様も、お父様と一緒にお亡くなりになったそうです。


双子のパパ様ズはこの国の施設育ちなので父母については解らないのですって。

ルトパパ様の父母様は遠い所に居たそうです...それしか教えてくれません。


男は魔力量が少ないと需要が極端に少ない 。つまり女性は産んでも育てる価値が無いからと、子を捨てる人が結構居るそうで、この世界では施設育ちは珍しく無いらしい。


その内に機会があったらパパ様ズとママ様の馴れ初めとかも知りたいねぇ。


しかし、この世界は本当に男の人に厳しいんだね。


エドの目の色は茶色で顔立ちはママ様に似てるかな?モテる要素ない?


髪の色、目の色、肌の色全てにおいて濃い方がモテる。

濃いと言うことは魔力量が多いって事。しかも男は大きくてゴツイ方が(身体も、顔もね)婿にされやすいイコールモテるんですって。なぜかと言うと力が強いので詠唱中の女性の盾に成れるからなんだって 。

勿論タンク(盾)が出来る前提だけど。

フムフムなるほどね。でも、顔は関係なく無い?

顔もゴツイと強そうに見えるとか?男の人に拒否権は無いのだろうか?


いよいよエドのモテそうな要素がなくなっ...て来た?


次にモテる条件は家事 特に料理が上手な人だって言うの。

女性はしないのかなぁ?


エド貴方の可愛さは家族がわかっていれば良いよね。

前世では可愛いは正義だったんだよ。

たとえモテなくてもきっとママ様みたいな人は居る!私だって ゴツイよりは良いと思うの。


でも第1夫はそのどちらでも無いアルパパ様だよね?ママ様のお眼鏡に叶った要素はなんだろう?ママ様の琴線に触れたのはどこなのだろう?


家のパパ様ズはゴツく無いよ。ルトパパ様ですら身体はまぁゴツイかな...。

でも、顔はゴツく無い 魔力量は普通らしい髪の色、目の色が黒いけど肌は少し色白だからなんだって。でもカッコイイヨ ルトパパ様 イケオジです。



今日は弟とお留守番。


アルパパ様 (アルパカじゃないからね)と試行錯誤しながら魔法発動出来ないか模索してます。

何とか巻き舌頑張っているのに何かが違うらしいのよね。マッチの火程の魔法すら発動しやしない。

アルパパ様がさっきから ウンウン唸りながら私の詠唱を聴いてるのだけど可笑しいなぁとしか言わないの。 解せぬ。


夕方近くなり、アルパパ様に「アリー、エド そろそろ家に入ろうか ママ達が帰って来る前にお風呂に入りなさい」って言われ、私が「ハイ」って答えようとした時だった後ろの方から 我が家の馬車の疾走音とママ様の叫び声が...。






「アルー!!こっちに来て 急いで バリーがバリーが〜」


私が振り返ると、そこにはママ様の悲痛な顔とルトパパ様に背負われたバリーパパ様が居た。

バリーパパ様の左手は、力無くダラリと垂れ下がり揺れていた。



何が起きたの?ルトパパ様の顔が青白く哀しみで歪んでいる...。


今日は国に頼まれて少し奥地に行くのでルトパパ様とバリーパパ様を連れ立って出掛けたママ様。

普通ならそこまで危険では無いと言ってたのに、今日は数が多過ぎたそうだ。 異常な程....。


王国からこの様な事態の報告は流れて来なかったけど、安全を考えて二人のパパ様達を連れて出ていったママ様。

だけどパパ様二人の魔力量でも足りなかったらしい。


最初は順調に討伐出来ソロソロ良いだろうと引き下がろうとしたその時、それらは現れ、次々に女性達グループを呑み込んでいった。

それを目の当たりで見た他の女性達グループは、それぞれ必死に逃げ回っていたけれど、すでにパニックで収拾が付かず成すすべが無かった。

阿鼻叫喚の中、ある者は人を押し退け、ある者は泣き叫びながら逃げ惑い、盾になってる男の人を置き去りにして逃げた人もいた程だったらしい。

地獄絵図 正にその物だったのだろう。


ルトパパ様が後ろを守りながら何とか振り切って森の入り口まで来た時、ふと安心感も有ったのか気が抜けた。

でもそこには普段居ない筈のキングベアーが、真っ赤な目を血走らせ襲いかかって来て...。

あっと言う間に先頭をママ様を庇いつつ走って居たバリーパパ様の腕に噛みつき、 振り回されたパパ様は右肩下から先を失った。本当に一瞬の出来事だったらしい。


ママ様の残り少ない火魔法が運良く顔面に当たりもがいてるキングベアーの横をママ様とバリーパパ様を急いで背負ったルトパパ様が走って逃げる。

止めておいた我が家の幌付き馬車で街まで帰ったが街医者は王家の魔法師討伐隊と共に出払っていて居ない。

仕方なく我が家に連れて帰って来たという事だった。


リビングのソファーに寝かされたバリーパパ様の顔は青白く、息は小さい。


ママ様が無くなったバリーパパ様の右の肩口をタオルで押さえ、名前を呼びながら泣いている。


アルパパ様も、唇を噛んでソファーの背もたれを握り締めながら耐えている。


ソファーの肘掛に腰を降ろしてうつむくルトパパ様の背中は真っ赤な血で染まってた。

悪夢だ 。私はバリーパパ 様の左手を握りながら天を睨んでた。



普通じゃ耐えられない。こんなの...酷い...。




次回アリーさんが!アリーさんが! 転んだ いやいや 次回も血がごめんね。

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