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ありがとうを貴方に

ゼスさんが落ち着いて来た所で訳を聞くことにした。

バリーパパ様から教えて貰ったやり方でお茶を入れたカップをゼスさんに渡す。


「うめぇなぁ、アリーはお茶の淹れ方が本当にうめぇ!」


「褒めて頂けて嬉しいです!旅立つ前にバリーパパ様に教えて貰ったんですよ」


「(ビクッ)い、今バリーパパ様っつたか?」《ヤベェ、冷や汗が背中を伝ってるゼ》


「はい!料理はバリーパパ様が、私の練習相手はアルパパ様がしてくれてたんです」


「ハ、ハハ ちっとばっかり聞きテェんだけどよ、バリーパパってのはシュバリエさんで、アルパパってのはアルフレットさんとか言わねぇよな...。」


「ハイそうです!知ってらしたんですね」


「終わった。もう死ぬな...生きてられる気がしねぇ」


「?」さっきからどんどん顔色が青く成って来てる?元が浅黒いから分かり辛いんだけど。


「アリーお前は最強の家族の娘だったのかよぉ〜早く言えよぉ〜」


「え?だって聞かれなかったし、旅立ちに家族関係ないですよね?」


「そうだけどよぉ〜、お前の家族はなぁ異常なんだよぉ〜」


「失礼な!普通の家族ですよ!」


「そうか...お前は知らねぇんだな。良いかよく聞けよ。俺はお前と旅する時に憧れのタンクが居ると言ったよな?あれがお前の父ちゃんだよ」


「えー!だってルトパパ様は自分の事普通だって言ってましたよ!」


「あの人が普通なら俺はアリンコだゼ、あの人は桁違いなんだよ。始めてあの人の盾を見た時俺ぁビックリしてシッコちびるかと思ったゼ」


「汚いなぁもぉ...表現に気を付けて下さいよ!」(イケメンのシッコ表現どうよ!)


「お、おぉ すまねぇ。それだけ驚れぇたって事だ。おれの盾はまだ頑張っても20m四方ぐれぇだがよ、あの人は優に35、6mは有るし、それだけじゃねぇぞ、とにかく硬ぇんだよ。俺は今の所あの人の盾が破れた所を見たこたぁねぇよ。 それによ、アルフレットさんはあの柔かそうな顔しててもエテが怖ぇんだよ!10秒先が読めるんだってよ。だからあの人には攻撃が当たらねぇ。そんでよ、シュバリエさんのエテは急所を見付けるってやつだ。2人とも双子だろ?!声に出さなくても何だかわかるらしくてよ...もう、あとは言わなくてもわかるだろぉ?あの3人+マリエッタさんじゃあ勝ち目なんか何処にもねぇよ」


(何じゃそりゃ~私がチートだから隠せ言ってた人達自身がチートじゃないの)


「え?でもママ様は魔力量が少ないって言ってあれ?」


「いや、それは多分なんだけどよ、満タンに成った事が無いって事だと思うんだよなぁ。あの人の倉はすげぇって聞いた事が有るゼ。魔力は言うに及ばずだしよ。女は普通動くと魔力は減るし魔法を使えば尚更だ。だから普段あまり動かねぇ。その分男が動く。男と女の魔力の戻りは全然違うからよ男は10分もありゃ普通の倉なら満タンだけどよ、女は1日で普通の倉持ちの女ならやっと戻る程度だからよ、元から倉の大きさがデケェと満タンにはならねぇだろうな。まぁ体力の関係も有るかもしれねぇけどな」


(そうなんだ...って言うか、ママ様そんな大事な事何故教えてくれなかったの!?はぁ〜きっとママ様の性格からして途中から面倒に成ったのね...。


だからだったんだねママ様はいつもポヤーッとしてお茶飲んでたり、刺繍したりして余り動かなかったのは。別にカカァ天下って訳じゃ無かったのね。ん?いや、あのバリーパパ様の怖がり具合を見るとやっぱりカカァ天下?


あれ?それじゃあバリーパパ様のあの事件の時、アルパパ様が言ってた俺だったらって言うのは俺が替わりにやられるって事じゃなくて、キングが居ることがわかったって事だったのかな?。え、じゃあもしかして私がゲートルアから帰った後あんな風に女王に挨拶云々言ってたのは満更嘘では無いって事なの?)


「あの...付かぬ事をお聞きしますが 我が家は世間から見たらどんな風に見えてるの?」


「そりゃぁ.....怖くて手も出せねぇおっかない家族だろうなぁ...」

(そうだったんだ。だからなのね、ゲートルアの女王が私を欲しがったのは。私個人が欲しいだけでは無くて、背後にいる家族も一緒に欲しかったのね。その為にルークはあんな酷い目に合ってしまった。やっぱり私のせいじゃないの!私と一緒じゃ無ければルークは...ルークはあんな酷い目に合わなくて済んだんだ)


「う、うぅっ」 「!!どうしたアリー」


「ゼスさん、私知らなかったとは言えルークに...済まない事を...ウッ」


「アリー、落ち着け。そんでちゃんと オッちゃんに話してみろ。な?」

私はゲートルアで起きた事をゼスさんに話した。


黙って聞いていたゼスさんが私をそっと抱き寄せてくれて、大きなその手でいつまでも優しく背中を撫でてくれていた。


いつの間にか私は暖かな毛布に包まれて、気が付かないうちに眠っていた。どうやら私は感極まると眠ってしまうらしい。


次の朝起きたら顔は浮腫んで目も酷い事に成って居た。ハッキリ言って不細工だ!


「アリー、飯の用意出来てるぞって...おい ひでぇ顔だなぁ...」


「うっ、煩いです!もう!」


「ハハハ、さぁ食え」


「はい!」


「なぁアリー、食いながらで良いから聞け。俺はよ、アリーと旅ができて毎日楽しくてよぉ。 例えアリーのせいで何かが起きたとしても最終的に一緒に行きてぇと選んだのは俺だから、アリーが悩んだり傷付いたりする必要はねぇんだよ。それは選んだ俺の事すら否定されてるようなもんじゃねぇのか?選んだ俺をすまねぇと思うよりよぉ、その後の事の方が大事だと俺ぁ思ゼ?俺の楽しいと思った気持ち、選んだ時の気持ち全てを否定する様な事ぁしてくれるなよな? きっとルークもおんなじだと思うゼ。だからもう泣くんじゃねぇよ。オッちゃん アリーの涙はどうして良いのか解んねぇんだよ」


そう言いながら頭を搔くゼスさん。

ゼスさんが居てくれた事に 心の底からの ありがとうを...。




次回ロスタリアにつくかな?まだかな?

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