新しい街 偏見の街
やっとこさ新しい街に着きました!
ここはここで大変な目に合いそうな。主人公なのですからそうでなきゃ話が無くなるね。
小さな町をふたつ過ぎ今は大きな門の前に立っている。
見上げるほど高い門 に塀。
しかも偉く飾り立てた頑強な。
「何これ〜!」
ガレスティアの倍は有ろうかと言う高さで圧迫感が物凄い。
私ねぇ、解っちゃった。ここの女王様の性格...。
まぁさ、取り敢えず街に入ろう...は、はは、ははは。
濃い〜よ、人が皆めちゃ濃い〜 !
隣を見ても、前を見ても 薄い色の人が見当たらない!
横でルークが珍しい顔してる....あんぐりと開いたままの口。閉じなはれ。
流石に暑い国って事なのかしら? それにしても、無いわ〜 暑苦しいわぁ〜
あ!いけない ギルド探して先ずは登録して貰わないとね、それと宿屋を探さないと!
側を通る男の人に声をかける 「すみません ギルドは何処でしょうか?」
「おほ!可愛いねぇ 教えてあげるからついておいでよ〜」
「あ、いえ、教えて頂ければ大丈夫ですからって肩抱くなぁ〜」
「おい!何する アリーが嫌がってるだろう。離せ」
「おいコラ、白が何喋ってんだ。この国はな、お前の様な出来損ないは必要無いんだよ!偉そうに女連れて歩いてんじゃねぇよ! 女置いてサッサと何処かいけや」
ブチっと私の何かが切れた。
「ハァ?貴方ねぇ 人のパートナーに何言ってくれてんの?あぁ?何処か行くのはお前じゃ!」
次の瞬間やってしまったと後悔 。男の顔面に強化した私の平手...すっ飛ぶ男に
周りのざわめき。
「やっちゃった...」
あーでも、ルークは嬉しそうだから 私としては無問題。
「ルーク、約束したでしょ 手を繋いで一緒に歩こう!」
(ニコッ)「あぁ、約束だったな」ルークの差し出した手を握り歩き出す。
「おい、あんたつぇーなぁ。良い女だ!兄ちゃん気をつけろよ。この街では強い男も、女も取り合いだからな! ククク これから兄ちゃん大変だぜ 。そうそう、ギルドはその先を左に曲がった正面だ 」そう言ってニヤリと口端を上げながらその男の人は去って行った。
街に入った早々嫌な予感がひしひしとするし(ルークの目が今の話で触発されたのかメチャ怖い)
「あのね、ルーク大丈夫だからね。私そんなに美人でも無いし、可愛いわけでもな...いし」(自分で言ってて泣けてくる)
「何言ってんだよ、腹立つがさっきの男も言ってただろ!ア、アリーは可愛い」
「え?何?最後の方聞こえなかった。男の人が何か他に言ってたの?」
「いや、何でもない、気にすんな」
(えへへ、本当は聞こえてた!ルークが私を可愛いって。ウレシ死ぬ)
「ここがギルドだな」そう言ってルークがドアを開けてくれた。
この国もギルドの外見はガレスティアと同じなのね 首都の街に有るギルドの外見は統一されてるのかな?
「うはっ、ギルド受付のお兄さんも濃い〜 わ 」
「すみません、初のゲートルア入国なんですが登録と女王陛下への謁見許可申請もお願いします。あ!後 魔物討伐精算もお願い出来ますか?」
「ハッ!了解致しました、そちらの椅子に座ってしばらくお待ちください。用意ができ次第お呼び致します」(敬礼)
(?まるで軍隊。大きい、ゴツイ、怖いが見事に揃ってるよ)
さっきの出来事が有ってから ルークの警戒心が物凄い。わたしが呑気過ぎるから丁度良いのかもな。
少しして呼ばれた。「我が国の女王陛下に置かれましては、明後日の午後ならば謁見を許可するとの事で有ります。宜しいか?」
「あ、はい解りました。明後日の午後に宮殿に向かえば良いんですね?」
「ハッ!そうで有ります。」(敬礼) (やっぱり軍隊だ)
「えっとですね、ついでにお勧めの宿屋とか有りましたら教えて頂けますか?」
「ハッ!お勧めで有りますか?それならばギルドを出て右に進んで頂くと七軒目に「『鳥の囁き』と言う名前の宿が有ります。そちらが良いかと思われるで有ります! それと、こちらが今回の討伐報酬で有りますが、如何致しますか?」
(硬い、硬いよお兄さん 聴いてる私が肩凝っちゃうよ)
「有難う御座います。半分は貯めておいて下さい....。」
「了解で有ります。しばらくお待ち下さい」(敬礼)
(いちいちの敬礼ありがとうございました...。)
「ねね、ルーク 宿屋は今聞いたところで良い?」
「あぁ、俺は構わない」
精算を終えて一路教えられた宿屋に向かったんだけどね...。
「いらっしゃい! お嬢さん1人ですね」
「え?いえ 彼も一緒なので 二部屋お願いします」
「ご冗談でしょ? 白の男を泊める部屋は家には無いよ、まぁどうしてもと言うなら馬屋なら空いてるがね」
「あっそうなんですか、なら結構です、他当たりますから」
何となくだけど嫌な予感はしてた。
でも、こんなにあからさまにされると怒りよりも呆れの方が先に出るものなんだね。
「ちょ、ちょっとお嬢さん この街じゃ何処も白を泊める様な宿は無いよ。家にしておきなよ」
「いえ、彼と私はパートナーなので彼が馬屋ならわたしも馬屋に泊まるまでです」
「いやいや、女性を馬屋に泊めたなんて事が解ったら、営業停止に成って仕舞いますよ」
「アリー、俺なら大丈夫だ。雨風凌げるだけ有難い。ここにしよう」
「ほら、この人もそう言ってますし その方が賢明ですよ」
「ルーク、私言ったよね?私とルークは一緒に旅するパートナーなんだよ。ルークが馬屋なら私も同じ それ以外は有り得ないの! それが駄目なら何処かにテントでも張ってそこで良い! お願いだから自分を下げないで。私と同じ位置で居て」
「そう...だよな約束したのに....」
「ルークは、私の大事なパートナー! いつも一緒でしょ。ここが駄目なら広場でも行ってみようか」
「あぁ 行こう」
「あ、ちょ、ちょっと待って下さいそれは困ります。わかりました部屋はお二つ用意させて頂きます。どうかそれで 納得頂けないでょうか?」
「別に無理して用意して頂かなくても良いですよ。私達はテントで休むのはもう慣れてますし」
「いや、そう言う訳にはいかないんです。あの、ちょっとこちらへ」
「ん?」(私とルークは顔を見合わせた)
次回アリー モテモテ ルークひやひや




