表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
21/65

ルークと広場のサフランさん

( )←はアリーの心の言葉 [ ]←はルークの心の言葉です。

サフランさんを騙す事に成るけれど正直に話すのは、やはりやめた方が良いと言う事になった。

私の能力を知る人はなるべく少ない方が危険も減るだろうと言う事で...


まずルークに魔力を目一杯渡。

そしてそれをサフランさんに再び渡す事で、魔力量が溜まるように成ったと思わせる。

そうする事で私との旅も何とか行けるだろうと思って貰う。

ただ、溜まるように成った切っ掛けをどうするか...


「一緒に買い物とかしてるうちにアリーと旅がしたいと強く思うように成った。そしたら溜まるように成ったはどうだ?」


(それ、私が恥ずかしい。サフランさんに突っ込まれたら心が持たない)


「う〜ん、それはどうだろう。だってそれ以上の気持ちを持った事なんて今までも有ったんじゃないの?」


[そんな物無かったが、今日を生きる事ばかり考えていて...。ここで余り押すのはアリーが引くかもしれない。止めとこう]


「俺が森ではぐれ、襲われて焦ったら溜まったは?」


「それは不味くない?逆に信用無くすかも...」


「そうだな...そんなに簡単にはぐれる奴にアリーは任せられないよな...」


結局何だかんだ策をしてもボロが出そうな気がするので、朝起きたら何故か溜まってたと安直な考えで押し通す事にした。

渡す所を見られない限りわからないだろうと言う事で。


後はサフランさんの目の前で短剣に付与して見せれば、ルーク凄いって思って貰えると思うから。

実際に魔物13体倒した事はギルドに聞けばわかる訳だし、もう当たって砕けろだよ。(嫌、砕けちゃダメだけど)ちなみに私がルークを借りてる間は例えルークがカードを使っても、倒した分のお金は私のものに成るんだって。


さぁいざ レンタル広場へ!


「サフランさーん!」


「おや、アシュリーちゃん もうルークは良いのかい?」

[なぜそうなるんだ?]


「あ!いえ違います...改めてルークと旅をする事にしましたのでその報告に」


「ハァ?何言ってんの?まさか本気じゃぁないよね?」


「いえ、もちろん本気ですよ」(ニコッ)


「待ちなよ。まぁルークが気に入ったのは百歩譲って仕方ないとして、せめて金が大丈夫ならもう1人くらい役に立つ奴を連れて行くとかさ。ほら、ゼスはどうだい?ルークだけじゃ ダメだろう!」


[だから何故そうなるんだ、仕方ないとは ...情けないぞ。他の男は要ら無いだろ!俺だけでアリーを守る。でもそうかアリー俺を気に入ってくれてたのか?]


(ルークの顔が怖いよ、プライドボキボキ折られてるんだもんね。ん?今度はニヤけた?)


「それがルーク凄いんです!魔力が溜まるように成ったんですよ!」


(胡散臭そうに見てるね、やっぱりサフランさんに魔力受渡しないと。だけどやっぱり私は大根役者だ。下手すぎ)


「ホォー、それじゃあ試しに私に受渡してご覧よルーク」


「あぁ わかった」そう言ってルークはサフランさんの手を...握らない?


肩に手を置いて流し始めた。

[他の女にアリーの前で気安く触る事はしたくないけど、肩なら良いよな]


「え!! 本当だ...ルークあんた魔力溜まるように成ったんだね!」


「だからそう言っただろ。朝起きたら溜まってた。理由はわからん」


(こんなんで騙されてくれるのぉ〜?大丈夫か〜?)


「え?それじゃあもしかしてエテも使えるのかい?」


(え?さらりと流してるけど良いのそれで?サフランさん...)


「あぁ使える。やって見せるか?」


「あぁ見せとくれよ」


そう言ったサフランさんの目の前でルークは短剣を取り出すと、青い炎を纏らせて見せた。


何回見ても美しい炎だと思う。

その炎を見たサフランさんは呆気に取られ、しばらく呆然としていたのだが、その顔を崩し涙を浮かべ震える声で言った。


「ルーク...あんた良かったね。今迄ずっとあんたが借りられず小さな仕事しか回せなかったけど、これでようやくあんたを必要としてくれる人が出来るんだね」


[え?そうか、そうだったんだ。配達やら店番やら何かしら仕事が有ったのはサフランさんが回していてくれたんだ。誰も俺の事なんて見て無いなんてそんな事無かったんだ。ちゃんと俺を見てくれて助けてくれてる人がここにも居たんだ]


「サフランさん、俺...アリーと一緒に旅したい 。もっと世界を見てみたい。駄目かな?」


「何言ってんだい!今のルークならアシュリーちゃんの役に立てるだろ?行っておいで。沢山の物 、人 、街を見ておいで。アシュリーちゃんを頼んだよ」


「行ってくる!俺も、もっと沢山生きてる事を楽しみたい。今迄俺の為に色々ありがとうサフランさん」そう言ってルークはサフランさんに頭を下げていた。


「ハハハ、今生の別れじゃ有るまいし。よしとくれよ。あぁ行っておいで!思いっ切りアシュリーちゃんと楽しい旅をしておいで。そしてまたその顔を見せに来ておくれよ」


「あぁ 行ってくる。またなサフランさん」


「行って来ますねサフランさん」


「あぁ、アシュリーちゃんも気をつけて」


ルークの顔が嬉しそうだ。

サフランさんは広場に居る人達みんなのおねぇさんなんだね。


良かったね ルーク....。




次回いよいよ旅立ちます 長かった〜

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ