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ドス黒い私と善良な彼

アリーの過去がわかる回になりました。



ルークが一緒に旅に同行してくれると即決してくれたのにはビックリした。

内心 きっと断られたらかなり凹むだろうなと思ってたし、そうなったらモチベーションが下がって立て直す事出来るかなって思ってしまったの。

だから話すのに これでもかって程深呼吸しないと聞けなかった。

私は精神年齢63歳にしてこれが初恋なのではないかと思う。


前世では親同士が決めたお見合いで、そのまま何の疑いもなく結婚した。

決して夫とは悪い間柄では無かったけれど、これと言ってドキドキする事も無く自然と月日が過ぎたし、それが家族と言うものなのだと思ってた。


学生時代は、学業をする為の場所だと思い、周りの友達が愛だ恋だと言っていても私は流される事も無く淡々と過ごしてたし、大学卒業して直ぐに結婚で 、恋愛に至っては前世の記憶など役に立つことはきっと無いと思う。(そこまで美人でも無かったし、告白された事も無かったな。寂しいけど)

困ったなこんな気持ちどうして良いのかわからない。


取り敢えず今はこの気持ちを封印して旅支度に専念しないといけないよね。


問題はルークを同行者にって言ってもサフランさんがきっと反対するだろうと言う事。

何か良い方法考えないと...。

私の中で は、もうルークと一緒の旅は決定事項なのだから。

取り敢えず今日は寝ないとな。明日ルークと話せば良い方法はきっと見つかる。 1人で考えるより2人で考えた方が良い知恵が浮かぶよね。

うん、そうしよう お休みなさい。




次の朝いつものようにノック音がして「おはよう アリー 起きてるか?」

[俺普通にできてるか?昨日は焦ってしまったけど 平常心で居ないとアリーに嫌われたら...嫌だな]


今日も1日の始まり。

昨日の今日だから少し恥ずかしいと思ってるのは私だけだし、ルークに知られないように普通にしないとね。


「で、今日のアリーの予定は?」今は朝食を食べながらルークと会話中。


「旅支度を揃えたいなと思ってる 。でも、何を買ったら良いのかよくわからないんだよね」


「それなんだけどさ、アリーが俺を借りたのもそもそもその為だろ?でも、昨日も言ったけど、その...買い物に関しては俺は役立たずだ。なんせこの街から出た事ないしな」ショボーンな彼(可愛い)


(そうだった、彼は魔物の森の場所ですら知らないと言っていたしね)


「良いじゃない、一緒にあれこれ話しながらのお買い物楽しそうだよ」


「そうか? そうだよな 一緒に考えながら揃えよう。あ、でも金出すのはアリーか...ごめんな。 俺 、毎日過ごすのがやっとの金しか無い 。時間は嫌と言うほど有ったから筋トレしたり剣の訓練に参加はしてたけど」


「ふふ、ルークのその素直に自分の情けない所をちゃんと言えちゃうの凄いと思う。 それにこの社会女性が強いし、お金も稼ぐんだから仕方ないよ。でもさ、これからはルークだって自分で稼ぐこと出来るじゃない。現に今回結構討伐したよ」


「まぁな、でもそれすらアリーが魔力をくれるからだからなぁ 。お陰で自信は付いた。ありがとうアリー」


「ううん、(私から渡せると言う事は他の女性からだって多分貰える。そしたらきっとその事を知った女性達からの指名も増えるだろうな。ごめんねルーク今私の心の中はドス黒い思いで溢れそう。ルークが嫌がってるその白で良かったと思ってる。 嫌な子だな私って...きっとこれが嫉妬って言う物なんだろうな)今日は私のテントとか見に行っていい?」


「わかった さっさと食べて行こうぜ」


「うん」 (ニコッ)


買い物は私用の リュック、テント、寝袋、カトラリーセット マグカップ(お揃いにしちゃった)簡単な携帯食などなど 店員さんに聞きながら揃えてみた。 二人して あれが可愛いい 、いやこっちが使いやすいとか話しながら。

店を出て路地裏に入り、ルークに影になって貰うようにして異次元ポケットに突っ込む 。

私の異次元ポケットは、本当にポケット。 私が現時点で身に付けている服のポケットがそのまま異次元ポケットに成っていて、それは服を着替えても変わらない。 大事なのは私が身に付けていると言う事だとわかった。

ただし、ポケットの無い服だと何も入れられないし 出せないのが難点かな?



休憩がてらお昼ご飯の為食堂に。この世界の食堂はどこも似たようなレパートリー。

ただ香辛料が違うとかそんな感じで、 味も薄いか濃いかだけ。

やっぱり国によって変わるのだろうか? だとしたらそれすらも楽しみの一つになるよね。

基本私とルークの味覚が似ていたので助かったよ。

余りにも好みとか違うと大変だからね。

前世では、旦那様と子供達の味覚が違ったから作る方も大変だった。

食卓には旦那様用、子供達用の2種類が毎回並ぶ。 好き嫌いだけなら文句言わないで食べなさいと言うのだけどね。


食事を楽しみながら、サフランさんにどう納得して貰おうかを二人して話し合った。最初サフランさんにルークをって言った時断られた事も済まないけれどちゃんと話した。

だって今のルークは違うもの!


なのにルークったら「それはサフランさんのグッジョブじゃないか?アリーの為を思ってなんだし 今更ながらサフランさん良い人だよなぁ」って言うの。

そんなサフランさんにでさえ嫉妬し始めてる私は、なんて心が黒いのだろう。

みんなこんな思いを抱きながら付き合うものなのかな?こんな時みんなどうして居たんだろう。

初めての出来事が多過ぎて、オバちゃん思考に戻る私は悩んでばかり。

歳だけ取って死んだ私はこの気持ちを楽しむ余裕は無いかな。


ただ思うのは良い人はルークも一緒だと思うの!





次回はサフランさん攻略作戦です。

私の拙い小説に評価下さいました皆様心より感謝致します。

有難うございました。

まだまだ続いておりますがお楽しみ頂けましたら幸いです。

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