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病んでる彼と呑気な私

最初に謝っておきます。すみません ヒーロー 中身は病んでます。苦手な方はそっ閉じを!

後半は病んでる彼のつぶやきです。

今日もいい天気。


宿屋の窓を開け部屋の中に朝の空気を取り入れる そしてしばらくすると ノック音。 コンコン♪


「アリー、起きてるか? おはよう」


「おはよう ルーク。もう起きてるよ」 そう言いながら扉を開け彼を迎い入れる。


「今日の予定は?」


「まずは、朝ご飯。そして森 に行って試してみましょう?」


「りょーかい!」


「じゃあ 下に行きましょ」そう言って鍵をかけると2人で階下へ降りて行く。


「お早うございます、マーサさん」


「 あら、お早う よく眠れた?」


「ハイ ぐっすり。よく眠れました」


「お早うルーク貴方はどう?」


「お陰様でグッスリでした」


「それは良かったわ、早速朝ご飯持って行くから適当に座っててね」


マーサさんはルークを見ても普通に接してくれるそんな優しいおばさん。


マーサさんのご飯はおふくろの味。ってホントそんな感じです。ただ、残念なのはこの世界にお米とか、醤油、味噌 は無いみたい。

香辛料は沢山種類があるけれど、懐かしい味に出会った事は今まで無い。


この世界は普通に農業も有るし酪農もある。魔物の他に野生の動物も数多く存在してる。


地球と動物達の生態系は不思議とほぼ同じで、でも地球ほど種類はたぶん多くは無いのではないだろうか?

角の形が違うとか、足の長さが違うとかそんな程度で、 食べれる 食べれないもほぼ同じ。


でも、キノコは難しい。地球でも見分け方大変だったけどね。

こちらは3種類しか今のところ食べれるキノコは見つかって無いんだって。

森事態が魔物の出る森だし、仕方ないか。


「いただきま〜す」


「アリー、それ何?」


「え?それって?」


「今の挨拶?」


「あ! えっと 我が家の食事前の感謝の言葉?」


「なんで?ハテナ なのかわからないが、どう言う意味?」


「(ヤバイ変な事口走れないよね)えとね、命を有り難く頂くって事と 作ってくれた人に感謝?」


「ふぅ〜ん、成る程ね それじゃ俺も いただきます?」


(いや、尻上がりのクエスチョン普通しないから。うん、ご馳走様は心の中だけで言う事にしよう)


「あ〜お腹いっぱい! マーサさんありがとう 美味しかったです」


「ハイヨ、気を付けて行ってきなよ」


「ハ〜イ 行ってきます」


「マーサさん ありがとう。行ってきます」


「ハイヨ、行ってらっしゃい」


それじゃあ森に行きますか!ルークのエテを試しに。


※※※ ※※※ ※※※ ※※※ ※※※ ※※※ ※※※ ※※※ ※※※ ※※※




テントを出たら目の前のベンチに少女が座ってこっちを見ていた。

なんとなく笑顔を作って見せたけど直ぐに後悔した。俺の笑顔なんて誰も喜ぶはずなど無いから。


少女に済まないなと思いながらその場を後にした。


物心ついた頃には俺はこの街の孤児院に居た。

その頃から俺は他の奴らと違うんだとわかり出し、人と関わる事を諦めた。

相手が不快だと言うのなら仕方がないと。


16歳になりこの国から男への支給品テントを渡され、今日から広場で暮らせと孤児院を出され、そこからは生きる為にと自分に言い聞かせ、与えられた仕事は何んでもやって来た。

断る事はそれだけで死...だから。


水場で持って出た桶に水を入れているとサフランさんが俺のそばに来て、仕事の借り依頼だと言う。は?そんな訳ないだろ?

俺はサフランさんに聞き間違いじゃ無いかと確認した程だ。


今まで俺なんかを借りてくれる奴なんて居なかった。女は特にな。

俺には魔力を渡す事は出来ない 。


元から無いのだから。


また、男か... 時々男から依頼がある。

借り以来では無いが 、 俺を言葉で罵る為だけに依頼する 。

手を出すと刑罰が有るから流石に殴られたりはしないが、それで日頃の鬱憤や、ストレスを晴らすのだろう。

俺は只々聞いてやる。それだけで金に成るならいくらでも聞いてやるよ。


あるいは店の手伝いとかか?と思ったら そうじゃないと言う。

さっきの少女の手助けをしろと言うんだ。


俺はベンチに座ってる少女を見た。


少し俯きながらこっちをチラチラ見ている。

は?マジかよ 物好きもいるもんだと...俺は白だぞと サフランさんに言えば 、 彼女はそれでも構わないと言っている。と...


俺は自笑した。始めて断るべきだと思った自分に。


何を手伝えば良いんだ?と聞けば買い物だと。


俺なんか連れて歩いたら彼女が笑われるだけだやめといた方が良いと言うと、彼女は初の旅で、しかも強面の良い男連中は怖いと感じるらしい。


難儀な事だ。

この世界では俺は見向きもされない程の醜い男だろうに。

こんな顔で良いなら付き合ってやるさ。


だが彼女はこんな醜い俺を真っ直ぐに見つめてくれる。

不思議な少女だ...俺が気持ち悪くないのだろうか?


彼女は俺に初めてタグをくれた。初めて宿に部屋をくれた。

人間らしい食事も寝床もこんな俺にくれたんだ。

そんな俺は一体彼女に何を返せるのだろう。

何をしたら喜んでくれるのだろうか。

何をしたらまたあの瞳で見つめ微笑んでくれるんだろう.....。


驚いた!今の話が本当なら駄目だ!こんな簡単に人を信用して話してはいけないんだ。

イヤ違う。こんな危なっかしい奴から離れるのは駄目なんだ!

俺に魔力量があれば側で守ってやるのに! クソッ なんだよ、どうすれば良いんだ?


何故俺はそんな事を考えた?


ハァ? 魔力量が無限?!俺に渡せるか試したい?何言ってるんだ?

イヤ待て、もしそれが出来たら俺は ... 俺は ...

俺も一緒に連れて行ってはくれないだろうか?



なんだこれ!ハハハ身体が暖かい。ヤバイな!気持ちも身体も持って行かれそうだ...なんだかとても優しく懐かしい。


やっと出会えた守るべき存在ココニアルコトを赦してくれた存在に。


ごめん もう君を離せそうもない 。俺が君を守る ! どんな事しても守り切ってみせる! だから...だからどうか...俺を一緒に連れて行ってくれ 。君の行く先に この俺を....。


こんな俺で良いならずっと君だけの....。


出来る事なら君のそばで永遠に守りたい.....。





次回主人公が無敵なら彼も無敵 最強ペア誕生?

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