ギルドと受付男子
中々話が進まなくて申し訳無いです。
又、街と町では規模が違うので文字で変えています。[ 街]はお城がある場所首都で [町]は国と国の間に点在する場所です。
目の前に石造りの大きな開閉門がある。
前回街にきた時は家族が一緒だったし、宮殿近くの馬車止めまで乗ったままだったからこうして街を歩くのは始めてに成る。
宮殿はこの国の丁度真ん中から海側に建っていた。
魔の森より遠くに、離れる様に…そして漁船の有る港は首都のみ作る事が許されている。
門を抜け石畳の道を飾る様に左右には針葉樹が植えられてその外側に遊歩道が出来ている。そこまで目立ったゴミも無く街は結構清潔感が有った。
掃除などは魔力量が少ないなどで、借り手のない男達の仕事らしい。
行きかう人 誰も彼も、男女並んで歩いている人が見当たらない 。私から見ると異様な風景。
こんな状況を見ると、我が家だけが普通とは少し違って居たのかもしれないと思い知らされる。
流石宮殿が有る大きな街で、商店なども結構並んでるし、 周りからも良い匂いがして来て食欲を刺激する。
しばらくキョロキョロと辺りを見ながら歩いていると、前方に白壁造りの時計塔の様な建物が存在感を醸し出し建っていた。
うん、あれがママ様に教えてもらったギルド舎だね。
樫の木の様に硬い扉を開き中に入ると、4つの受付らしき物がありその内の一つの前に立つと私に気が付いた男の人が『?』って顔をして見上げてきた。
(う〜ん、普通受付って女性じゃ無いのかな?全員男性なのね)
「あの、すみません 先月成人の儀終えてギルドに始めて登録しに来ました アリー あ!じゃなかった アシュリーと言います。手続きお願いします。」
そう挨拶すると少しビックリした顔をしながら「あ!あ!ハイハイ こちらの用紙に記入して提出お願い出来ますか?」と
私はニッコリ微笑み(最初が肝心だから良い印象持って貰わないとね。)差し出された用紙を受け取り記入台へ向かった。
う〜ん 何故か見られてる気がする...しかもガッツリと見られてる気が ...。
後でわかった事なんだけど、この国では女性が男性に笑顔を向ける事はあまり無いらしい。
大抵は偉そうに命令口調なんだって。そりゃあジロジロ見られるよね~。
記入した用紙をさっきのお兄さんに渡すとメチャクチャ良い笑顔を向けられたよ。さっきと偉く違わない?
「ハイ 登録完了致しました。証明カードに封印印刷致しますので、提出お願いします」
「これですね」お兄さんに証明カードを渡す。ドキドキ
「えっと、少し聞いても良いですか?この街を出て他国に行く場合には又こちらのギルドに寄る必要とか有るのでしょうか?」
「いえ、出国の場合には必要有りませんが、他国や他の町に入る場合はその国、その町のギルドに登録し直す必要は有りますね。 これからお渡しするマップもこの国のみのマップなので、 他国に入国した場合その国の国境近くのギルド、或いは首都の街でマップを新しく受け取る事になります」フムフム
「後、魔物討伐などはどうやって報告すれば良いのでしょうか?」
変な教え方するといけないのでそういう解らない事はギルドでチャンと聞きなさいと教えてもらってないの。まぁ、ママ様も途中から面倒になったのだとは思うけど。
「あぁ 魔物に関しては、倒した魔物の身体にこのカードを当てると、自動的にカウントしてくれます。どの位の大きさの魔物を何体倒したかとかですね。そしてギルドに来た際カードを渡して頂ければ、その討伐した魔物の大きさ、体数に見合った金額をお渡ししてカードはリセットされます。なお同じ魔物に何回カードを当ててもカウントは一回のみですので不正はできません」
(成る程ね、魔物は種類ではなく大きさで値段が変わるのね 大きさ=魔物の強さって事かしら? でも、便利だけどカード無くしたら大変だぁ 。不正なんてする気は無いけどね)
「あの もしもカード紛失なんてしちゃったらどうなるのでしょうか?」
「ギルドに来て頂ければ再発行は出来ますが、討伐中だった場合その間の魔物はカウント出来ませんので、 申し訳ないですが諦めて頂きます。再発行の際手数料は1000G程掛かります。そこの所はご了承願います。又国から国 、町から町の間で無くされた場合は、大変申し訳有りませんが最後に登録した国あるいは町まで戻って再発行して頂くことになります。証明カードが無いまま他の国への入国などは出来ませんので」
(わぁ絶対に無くせないね面倒臭そう)
「えっと、例えば何か商売とかしたい場合とかはどうなんですか?」
いざとなったら魔石に魔力入魂で稼ぐぞ!魔力入魂は家でもやってたから出来る!
「基本、法に触れる様な商売でない限り、屋台出したりしても構いませんよ。ただ売り上げに応じた税金をその国に収める事になります。 闇商売などは見つかり次第資産全没収と刑罰になりますね。申告をしなかったりした場合は、遡っての徴収課税に成ります。売り上げを誤魔化したりも同じです。売り上げの3倍ですかね。何か売ったりする時は一度ギルドにいらして下さいね。商売用の魔石をお渡ししますので。その魔石を持たないでの商売は違法扱いに成り処罰対象ですので気をつけて下さい」 成る程魔石=レジみたいな物かな?
その時は改めて聞けば良いか。
「街を歩くのは初めてなのですけど、お勧めの宿屋さんとか、食堂とかもマップに載ってます?」
「いえ、流石にそれはお勧めとしては載ってないですね。宿も何軒か名前と場所が載ってると言う感じでしょうか」
「有り難うございました」
お礼を言うと真っ赤な顔で「いえ...どうも」と頭を掻いてる。
だけどマジかぁ 絶対にカードは 失くせない 絶対に!
次回は お買い物〜 お買い物〜 女性は好きだよね。




