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はやく寝なさい
好奇心と張り合うといつも痛い目に遭う
飽きたら終いのおれさまの詩
ビー玉を指先で強く弾いた
誰よりも遠くへ転がしたい
思うように飛距離が伸びない
もっと爪の中心で捉えるんだ
親指の腹に一番リーチの長い中指の爪を当て
勢いよくビー玉を弾くんだ
ぱちーん
ビー玉どこまで転がった…
指先じーんと疼くんだ
ちからいっぱいやるとツメ割れる
痛いけどバンソウコウがあるから平気さ
まだまだ弾くぞ路地の上
ぱちーんぱちーんと調子に乗って
路地のびみょうな起伏を読めず
ぐいーんと弧を描いて戻ってきよったわ
ゴルフのパットパットみたいにさ
行ったり来たり意地のわるいビー玉ちゃん
買ったときにはピッカピカ
キズも無くてキラキラで
美味そうで口に入れて見る
味見をするが飴じゃない
ちいさい玉で遊ぶのだ
おおきい玉は飾るのだ
豆電球の光を向けてライトアップ
部屋の明かりは消せないの
家族がいるから布団の中へもぐもぐモグラ
ボタン電池と豆電球
ソケットから伸びる銅線を電池にじかにくっつける
お布団のなかは鎌倉という名の一夜の異世界
有難うございます。作中の内容は一部、ノベルアップ+様、カクヨム様でも掲載しています。