オーク退治でレベリング
「おじさま!ぶたさんの反応が100位、反応おかしいのが6体居ます!」
『エマールさん、リラックス。空間完全認識は思ったより疲れが蓄積するから気を詰めないでね、純子ちゃん、ナベちゃん、キキョウさんはミヤビ様、エマールさん、オサムの護衛。ドロンボーは遊撃よろしく、俺、リョク、クリム、レオは本拠を叩く。意見は?』
『よし!ドロンボー&ミーン・マシーンGO!』
「しかし旦那も甘いねェ…あたし達もかなり安全な配置だよゥ。」
「基本的にエマールちゃんが一番安全でしゅからね。」
「問題はレオくんだねぇ…一番危ない配置だよゥ。」
「クリムちゃんとリョクちゃんが危険排除するでまんねん。」
「いや…今回は旦那でも危ないかも…」
『クリムお食べ。』
[いたらきま~しゅ!]
「あ!師匠、ギルマスが孤児院に送るから3体ほど残してって。」
『ん~。クリム、10体位窒息保管でよろしく。』
[おっけ~!あと6体も別だね?]
『うん、ほかは食っていいよ。他のスライム達にも分けてやってね。』
「師匠…なんで3体が10体に?」
(ドロンボーやあたし達の分ですよ、ね~先輩?)
『孤児院に5体位送ろう。それにマヌルさんが美味しくしてくれるしな。』
「現在進捗約80%、特殊個体生存、おじさま一行は集落に到着…1匹来ます!」
「上等よエマールさん!」
「わっし等に任せなせい!」
「ワタナベさんは足止め、わたくしとジュンコさんでとどめ刺します!」
「「オウっ!」」
オークの突進を止める渡辺。
「後ろ退いてくだせぇ!叩き付けやす!」
エマール、ミヤビ、オサムの避難を純子が伝える。
ブレーンバスターで地面に叩き付けると喉笛に純子の踵落としが決まりキキョウの軍用ナイフが心臓を抉る…そこにオークは居ない、元オークの肉片が転がるだけである。
「ワタナベさんの技はオゴー様が迷宮でミノタウロスに放った奴じゃのう。」
「プロレス技は最強でやすよ。」
「1体でもこんなに苦労するのに80体って…」
「ジュンコさん、オゴウ様は不可能を可能にします。信じましょう。」
「ファイヤー!」
ボヤッキーの魔法…だが効かない。
「4人で一斉に唱えましょう!」
「「「「大地に住まう精霊達よ、旧き盟約の言葉に従い この手に集いて力となれ!………ファイヤー!」」」」
ボム!
「ボヤやん…消し炭になったでまんねん。」
「まぁ1匹位仕方ないよねェ。」
「いやいやオーク倒しただけでも上等でしょう?」
「カオーちゃん、僕ちゃん達はA級冒険者なのよ?この程度で怯む訳には行かないわよ。」
誰も武器を持って居ないと言う点では大した物なのだが…
「出たなオークロード4とオークキング2…クリム、窒息攻撃!」
[死んだ!保管する~。]
『んじゃ巣穴に…爆発!』
「おいら何もしなかった…」
(あたしもだよ…)
「今最後の6体の反応が消えました。ミッション終了です…うっ…」
「レベルアップでやすね?休んでくだせぇ。」
「おえも…うごけにゃい…」
「おじさん張り切り過ぎじゃないかな…」
「オゴウ様は民衆の安全の為の行動でレベルアップは副次的な物かも知れませんね。」
クリムやスライム達が食った物以外は全て回収した。
ドロンボーの消し炭オークがギルドで変に受けていた…
『えー、オーク50、ロード4、キング2でオーク58はクリムとスライム達が食いました。周りに残存オーク無し、孤児院用のオークはうちとドロンボーからプラス一体ずつで合計5、うちに肉を5いただきます。残り換金で…あの消し炭おまけに付けますね。』
「いや…面白いけどアレどうやって作ったんじゃ?」
『ドロンボーの4人がファイヤーの魔法重ね掛けしたんですよ。魔法学院辺りには売れるかも。』
「魔法?あいつら魔法使えるのか?」
『え?ギルマスも使えるでしょ?』
「いやたぶん無理じゃ。」
『裏庭に行きましょう。』
「え…?」
『タンポポの種を吹くイメージをしてください。』
「よし。」
『この地に住まう精霊達よ、我が手に集いて力を為せ。はい繰り返して。』
「この地に住まう精霊達よ、我が手に集いて力を為せ。」
『ウインド!』
「ウインド…おおっ?」
ブオッ!濃密な風が吹く。
『ほらできた。だいたいギルマス翻訳魔法使ってましたよね?』
「いやお前…翻訳魔法って魔法と名は付くものの読心術みたいなもんだろ?」
『あれどっちかというと治癒魔法に近いんですよ?』
「え?」
『分類で行くと光魔法になります。実は闇魔法も近いんですよ。例えば呪いなんか薬を与え続けて中毒にするようなものです。』
「んじゃワシ蘇生使えるんかのう?」
『復活?使えると思うけど治癒10回分の魔素消費するからまずは魔力量を増やすことです。不発ならいいけど下手に中途半端で発動するとギルマスのリビングデッドができるよ?』
「おいおい…」
『俺が冗談以外で嘘言ったことあるかい?』
「結構勝手に黙ってやっとるがのう…」
『それは置いといて…マジで魔力吸われ続けて死んだの居るんだから治癒10回打てるまで我慢する事!』
「うむ…現在の魔法の第一人者に言われるとそうするしかないのう…」
『え?誰が第一人者?』
「お前じゃお前!」
『俺4ヶ月前まで魔法使えなかったよ?』
「大抵の人間未だに使えんがのう。」
『それ以前に迷宮で使ってた連中居るでしょ?』
「あいつら迷宮から出たら使えんぞ?S級魔導師が外では火も起こせん。」
『イメージに問題が有るんでは?』
「呪文ではないかのう?」
『呪文はそれっぽいこと適当に言ってもいいんですよ?例えば…トッピンパラリのプ!』
ゴウッ!
『アパラチャのモゲータ!』
ドカン!
『ビビデバビデブー!』
カキン!
「う~む…それじゃ無言で魔法放つのも可能か…ん?そしたらワシに唱えさせた呪文は?」
『ただの自己暗示。ドロンボーのもね。』
「ワシまたダンジョンコアにでも命令してるのかと…」
『その方法は呪文が長いよ?威力は強力になるけど。』
「どの程度?」
『ファイヤー1発でドラゴン倒せる位。』
「それを教えて…」
『呪文唱えるのに30分程かかります。覚える?』
「覚えきれんじゃろそんなの…」
{ギルマスのは風なのね。}
冒険者の喧嘩止めるのそっちの方が向いてるからな。
{ウインドカッターは?}
そのうち覚えるだろ。
{まぁ適当な…って治癒も使えるのか?}
治癒は僧侶以上なら寺院で覚えるが主人公みたいに誰でも使える様にローカライズはされてない。ぶっちゃけ無駄が多く普通の僧侶は2回打てれば良い方だね。主人公のなら同じ消費MPで5回は打てるから。




