なんかキナ臭いこの軍隊
移植自体は30分で終わりました。
「ついでに軍事務所まで乗せてってもらえないかな?」
「了解…ってかキャビン広いねこの機体…」
キャビンが3つに操縦席とトイレが付いてる…キャンピングカーかこの円盤は…
「元々がレスキューチェイサーになる予定だったんだけどね…」
《プロフェッサーがエンジンに手を入れてその芽は無くなりました。》
「なるほど…」
「強大な出力で現場に直行して救助活動は必要だよ。それと、仮想インターフェイスも欲しいな。」
誤魔化したな?だいたい救助用ならこっちじゃなくてサンダーバー…
{軍基地内にてエマージェンシー!鹵獲母艦改装中の事故の模様。どないする?}
「一応行っとこう。なんか役立つかも知れないし。」
《格納庫内空気排出!緊急ゲートオープン!ちゃんと帰って来るのよ?》
「微速発進…基地までの地図を…」
{隣やで?煙見えたからエマージェンシーって言うた。}
…とりあえず行きます…
「被害者は?」
{作業員入る前に爆発したみたいやね。現在生命反応なし。}
「JUN出して船体内部から消火活動!行けるか?」
あ…敬礼してる…
「全隔壁を強制解放!これで消えるはずだ。」
{制御コンピューターの端末発見!JUN太にナビゲーション送信!ほら行っておいで!}
両手を広げてててて~っと走って行くJUN、尻尾から接続端子を出して端末に繋げる。
{認証!「エイホホ、エイホ、キ印キッドが言いました。バビロンまでは何センチ?」}
あ…あ…あ…アホかぁー!
「これは…異世界法典の抹消された一節…」
こっちもアホだったぁー!
「20センチに10センチ!」
{第二認証「蝋燭灯して行けますか?」}
「立派に行って戻れます!」
{おっさん!まだ足れへん!}
「瓢箪山の麓から南風さえ吹いてれば立派に行って戻れます!」
{隔壁の作動を確認…おっさんどうしたの?}
「ちょっと世界に脱力させられてね…」
JUNがなんか持って帰って来た。
「全端末へのアクセス記録か…」
「でかした!これで犯人が判る。」
「犯人は敵の兵士なのでは?」
「本命はそうだね、ただうちの上層部に裏切り者が居るって噂も捨てがたくてね…ん?どうしたの?」
JUNが2つ目のバイオチップを差し出す
{全ての端末に触った人間の顔写真ば~い母艦のセキュリティ装置
。荒らされる前にコピー取ってきた}
おうカヅちゃん大活躍!
{で、お父ちゃん事務所行かんでエエのん?}
「しまったぁ~!」
下駄を鳴らして奴が去る…よく滑らない事で。
「さて帰るか。」
{お父ちゃんに宇宙空間泳げと?}
そう言えばそうだった…
{お父ちゃんの喚ばれた理由聞こうか?}
「できんのか?」
{JUN寝てるからELFに割り込み…OK!スクリーンに出すで?}
「コース教授、遅れた原因を述べてください。」
なんか怒られてるよ?
{お父ちゃん一応ここの3人の責任者の1人なんやけどな…?}
「先日の鹵獲鑑からの煙をうちのAIが感知し消火活動してました」
「そんな報告は上がっていませんが?」
「ではこちらを…うちの試作探査機JUNの映像です」
走るJUNの目線映像…廊下の先に炎が見える。尻尾から端子を出して腕に接続、廊下の端末コネクターに接続する。
「ここで止めませんか?この先はあなた方にもデメリットがあります。」
「口上はいいから見せたまえ。」
「わかりました中将。」
エイホホ、エイホ、キ印キッドが言いました。バビロンまでは何センチ?
20センチに10センチ!
「この先もごらんになりますかな?」
「もういい、わかった!」
「お待ちください中将、異世界法典第三深度をパスワードにできる人間が彼我の軍隊中何人居ますかな?」
「コース博士…君の洞察力には恐れ入った…だがな!」
中将?の抜いた拳銃が発射される前にELFの矢が中将?の腕に刺さる。
「スパイの疑いの有る人物の前に丸腰で来るはず無いでしょう。誰か連行お願いします!」
ELFで俺の言葉送れるの?
{いけるでぇ!}
「あの~博士?」
「ああカツミくん?ごめんもうちょい待って?」
「それより大丈夫ですか?用事の方は。」
「うん書類提出だけだったのに馬鹿が粉かけて来て自爆したのよ。ELFありがとうね、助かったよ。」
「ではお待ちしてます。」
あ…向こう今の誰とか言ってるな、博士も助手とか娘婿とか適当なことを…
{嫌なんか?}
何故カヅコが不満げな声?ああ博士の娘ってカヅコの事か。
有る意味脳味噌共有してるんだから夫婦って言うよりあしゅら男爵…あれも元々夫婦設定有ったような気もするな…
{嫌なんかカヅちゃん聞いてんねんけど?}
「お前女だったのか!」
…あ…本気で怒らせたかも知れない…
{ああ親友と思ってた幼なじみが実は女の子パターンが好きなんやね?}
「逆なら悲惨だろうがな…」
{それはそれで女の子の好きなシチュエーション。}
え?彼女と思ってたのが男って…
{美しいやんなぁ。}
「10代20代はいいかも知れないけど50越えて再会したら相手男とか軽くヘドロ吐きそうな…」
{ウチのボディー作るとき男にしてもらおうかな…}
カツミと深層の不明物を採集する臓器なんだからそのものズバリの形でも…篠房先生の初期作品で有ったな。
{連れて歩けるんか?}
「ごめんなさい無理です。せめて雲雀くんかアストルフォでお願いします。」
{男で思考確定させんように!}
「男に思考誘導しないように!」
{ラムちゃんとかいいかもね…バルス聞いてるの?}
「そっちか…まぁ空飛ぶ虎縞ビキニよりは連れ歩き易いか。」
{そうかぁ?メイドさんやで?}
「日本橋や秋葉原には多く生息してるけどな?」
{西洋女中が?}
「どこで覚えるんだそんな言葉」
{アンタやアンタ!}
「そんなろくでなしとは別れた方がいい。」
{悪い人やないねんで…}
「…なんでJUNがこっちじーっと見てるのか?」
{アベックの修羅場を観察するギャラリー?}
既に使いこなしてるな…
{お父ちゃんお帰り~!}
「ごめんごめん提督府に報告書をELFの撮影したドキュメント付けて送ってたんだよ。」
「裏切り者一掃されるといいですね。」
「うん…結構中心には近いと思うけどあれが頭ならお粗末過ぎるよね…」
JUNとELFがシェーしてる…お前らそのシンクロ率はどうなんだ?
その夜…研究所にメールが届いた
『明後日提督府に出頭されたし、共和国宇宙軍元帥 ナイトヮ・クヮルス』
{最後知らんおっさんが出た!}
クヮルスが女とは思わないのか?ケベの昔馴染みで女傑とか
{ない!このキャラおっさんが中学の頃に書いてた小説モドキの敵の脂ぎったオヤジやったからな!}
過去がいつも正しいという幻想は捨てろ!ネタ次第でどう転ぶかわからん!
{女装趣味の爺ちゃんとか?}
そこまで尖ったキャラにする気は無いわい!




