メイドの秘密
ミヤビ様…キキョウさんって何者ですか?
「なな…何を言っておじゃるのかや?」
いやまぁその反応で充分です。だから殺気消さないでいいですよ?
「はぁ…いつから気付いておられました?」
廊下に出たときにこっち見てましたよね?さらに身のこなし方は特殊訓練を受けたかの様です、ここまでならああ皇女付きのメイドさんはボディーガードも兼任かで済みますが…最初にお会いしたとき貴女皇女様の頭叩きましたよね?それも他のメンツに見えない角度で。
「あれを見られましたか…」
おそらく佳寿子も見てたでしょう…張り扇渡してましたし…
もし説明していただけるならこの世界に来て1ヶ月以内の人間に解るようにお願いします。
「わたくしの本名はキサラ、この子の従姉妹に当たります。先帝の娘でございます。」
「キサラ姉、よろしいのかや?」
ガメラ!サウンドジャマー!…すいませんが核心にいきなり入らないでいただきたい…
「これはなんなのじゃ?ピーンという高い音が聞こえるぞよ?」
外部に話を聞かせたくない場合に使います。もちろんあなた方に渡したユニットにも装備してますよ。詳しい事はユニットから聞いてください。
「え?しゃべるのかや?」
ミュート解除と言ってやってください。普通に人形のふりさせるときはしゃべるなと言えばその間は喋らないので、あとは小型通信機として声だけは他のユニットに伝えられます
「キサラ姉様…妾この子はバリア発生装置だと思ってたのじゃ…」
「わたくしもです…まさか秘密兵器だったとは…」
いえ探査用外部ユニットですが?あとそれあなた方が会った連中はみんな持ってますよ?
「これ全員が持ったら帝国は太刀打ちできない…」
いや製法は部外秘ですしここの連中以外で持ってるのはひとりだけです。だいたい遊びで作ったらケベ博士が調子に乗ったんだし…
それより何故先帝の娘さんがメイドを?
「父母共にわたくしが3歳の時に身罷りました。わたくしはライン男爵に助けられキョウスキー辺境伯に預けられました」
「あ!先帝一家謎の失踪事件!確か20年前の!」
博士居たんですか?
「君の右手にサーチライト仕込んでたでしょうに!」
いえ珍しく喋らなかったんでトイレかなと…
「10年の間諜報員養成所に居ました。その後お姫様…ミヤビちゃん付きのメイドとして生きてます。」
「う~ん…んじゃドラゴネットも弄った方が確実だな…オゴウくん操縦インターフェイスは2輪車でいいかい?」
「どうするのじゃ?」
「最速のドラゴネットにうちの非公認エースを仕込みます!」
ほうそんな人材が…一度会ってみたいな。
「それはネタかい?」
スレイメルトはダメですよ?操縦桿握って気絶するとか論外です。
「おい…」
「小型挺で光速突破した人らしいのじゃ。」
あ~先にその人と話せば良かった…どう止めたかを主に聞きたいな。
「このように自己評価は低いです。」
「わざとではないのかえ?」
「いえミヤビちゃん、声には憧れの響きが有りますので…」
…全員がこっち見て溜め息吐きやがった…
「自分とは思って無いんじゃのう…」
んな特殊訓練してる様なのに一介の単車好きが勝てるわけ無いじゃないか、みんな常識を知ろうよ?
「常識外れの代表選手に常識を知れと言われたのじゃ?」
「まぁこっちに来るまで一般人だったみたいですし…」
「カヅコくんの話じゃ充分に逸般人だったみたいなんだよな…」
非常識三人組が何か悩んどる。
「で、ドラゴネットはミヤビ様のでいいのかな?」
「カラミ辺境伯のです。」
「じゃ辺境伯に改造許可取るか…ミヤビ様、キキョウさん、失礼しますね。」
「面白い博士は忙しいんじゃのう。」
ああ見えてかなり優秀なんですよ?目ぇ離したらすぐ酒呑むけど…
「それより仔猫男の艦長室じゃ!」
あ…そう言えば…もしもし元帥?キティガイ入っていい?あ、ダメ…んじゃ誰かに艦長室に行ってもらうのは?自分で行け?お客様連れて行くな?はい了解。
「本当にガメラで通信してたのじゃ!」
で、パーティー回線だとこうもできるよ。
もしもし佳寿ちゃん?
{どこで遊んでんねんアホ亭主!}
今ミヤビ様とキキョウさん案内してる、んでお二人をしばらく接待してて欲しいんだよ。
{おっさんどこ行くん?}
仔猫男の艦長室、ユニットで実況放送するからお二人と見てて欲しい。
{今どこに居るねん?}
今お部屋の前に居るの…い~っひっひっひ!
ガーッ…ぱん!
扉が開いたと同時の張り扇攻撃は見事である。
{とっとと仕事行ってこい!}
はい…二人を頼みます。
{田ァ飲んだら農家が困るわ!}
なんと愛想も可愛げも胸もない…
ぱぱぱん!
{要らん事言わんと早う行け!}
…で、仔猫男に着きましたが…電気点いてないやん…
ガメラ、双方向通信。水曜スペシャル小合克己探検隊シリーズ
航空母艦の中に幻のネッシーを見た!
「ネッシーってなんなのじゃ?」
ネッシーとは異世界の惑星地球に生息するという謎の怪生物である!
{早う行かんかい!}
♪小合克己は~軍艦に入る~ガメラさんと~忍者さんの~後に入る~♪
{歌うな!}
で、艦長室ってどこ?
《ナビゲーションしますね。……そこ右で階段上がって下さい》
{んでそこの扉の前で踊る。}
♪有る~晴れ~た日~のこと~ 魔法以上の愉快が~♪
{ちょぉ…なんやのそれ?}
お前が死んで10年程後に流行ったアニメじゃ。
{ノリちゃんおっさんがいじめる~!}
《先にからかったのあんたでしょうに…》
で、ここ入っていいのかな?
「下手したら対人レーザーが有るぞよ?」
プシュン!
…何でこんなとこ守ってんだ?艦長なんか有事の際にはその辺うろついてるだろうに?
「臆病者故に軽空母の艦長にしかなれなかった人物ですので…」
山川の末に流るる橡殻も身を捨ててこそ浮かぶ瀬もあれ…
「はい、その通りです。」
「どういう意味なのじゃ?」
{山や川の向こうの村の土地柄はわからないからしばらくはおとなしくしとけっちゅう事やね?}
適当言うな!…っと、これかな?
「クマさん柄の封筒なのじゃ。」
ああそれならこれだ!んじゃ帰るからね。
{土産に551の豚まん頼む!}
…この野郎は…
{ハルヒってそんなに新しかったっけ?}
15年前だからな…つーか26年前に死んで24歳のまんまってのが厚かましい
生きてりゃ50だぞ?お婆ちゃんになっててもおかしくないからな?
{そのわりに幸治(仮名)あまり出さんな?}
神々の祝福もらったからには出したいんだが…親になり損ねたんで距離感が判らん。取り敢えずオモイカネの魂受け継いどるんでルリって子と組んで遊撃機動戦艦を…
{あ…これやる気無いな…}




