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俺が宇宙の戦闘機?  作者: ケモブキ
2 やっと宇宙の艦隊勤務
25/258

番外編 ライカ・ホワイトの日記

クリスマス特別企画です

アッシャー提督の娘の話になります

私の名前はライカ・ホワイト。士官学校幼年部4年です。

父は第15艦隊提督のアッシャー・ホワイト、母は旗艦、世界樹(リンデンバウム)艦長、エリナ・エウロペ・ホワイト。両親揃って軍人なのでホワイト家の祖父母と暮らしています。

特に寂しいとは思わないけど…クリスマス位は一緒に居たいなって…

でもたぶん今年も帰っては来ないのでしょう、諦めては居るんですがやっぱり少し寂し…

「こんにちはー!郵便局です~!ホワイト様に小包で~す!」

「は~い!今行きま~す!」

届いたのは父からの手紙と手のひらサイズのお人形でした。

お正月には母と一緒に帰れる、お友達のコース博士が敵に捕まってて救出した、小型艇で光速突破したなどとりとめもない信用しにくい文章が羅列されてます。

その中で一番信じられないのが勇者ジョウノヒロユキと友達になってこのお人形作る手伝いをしたってこと、友達に話したら翌日から口きいてもらえなくなります。

「でも…どう見ても普通のお人形なのよね…」

あ、目を開けた。

”お主がライカかや?“

え?しゃべった?

“妾はウカノミタマの使いの稲荷じゃ!これから宜しく頼むぞよ。”

…なんで上から目線なのこの子?

“ときに着物は入ってなかったかや?いかに人形の身とは言え裸では歩きたく無いのじゃ。”

「灰色の着ぐるみっぽいのなら入ってたわよ?」

箱から着ぐるみを取り出す。

“これはJUN姉様とお揃いなのじゃ!現代の勇者、小合克己が作った着物なのじゃ!”

え?現代の勇者?ジョウノじゃ無くて?

“城野博之は仲間なのじゃ。閉じ込められてたのを小合が助け出したのじゃ。小合は通常の宇宙艇で光速突破したのじゃ。”

「いや…あなた普通にしゃべってるけど…?」

“スケベ博士の部下のソアラにAI育ててもらったのじゃ。”

「…コース博士?」

“コー・スケベ博士じゃ。アッシャー提督はケベと呼んでるのじゃ。”

「やっぱり…それコース・ケベ博士よ…え?あなたケベ博士に作られたの?」

“妾は小合に作られたのじゃ、スケベ博士はバリア発生装置を組み込んだのじゃ。妾が居る限りライカに傷1つ付けさせないのじゃ。それが提督との約束なのじゃ。”

ああ小型化したガードロボットなのか。

ピーッ ピーッ ピーッ

「どうしたの?」

“電話なのじゃ。”

「やぁライカ!ちょっと早いクリスマスプレゼントは届いたみたいだね。」

「パパ?なんでこれどうして…」

{ユニット通信言うてな、音声だけはノータイムで送れるねん。}

「あなたはどちら様でしょう?」

{ウチは小合佳寿子、今あなたのお父ちゃんにユニット通信の扱い方教えてるねん。}

「オゴウ?あなたがこの子を作ったんですか?」

{ちゃうちゃう、それはウチの旦那とお父ち…コースケベと城野くんとソアラはんやね。}

“で?提督どうしたのじゃ?なんか急用かや?”

「いやいや、正月は母さん入れて8人位で帰るから楽しみにしてなさいと…アシッド叔母ちゃんも入ってるからね。」

「ってことは10人越える可能性有るのね?」

確かにこの家田舎で広いけどさ…

{ウチと旦那と城野くん機械やからビックリせんとってね?}

勇者が機械とは聞いてたけどオゴウさん夫婦も?ってことは事故か何かでサイボーグ?

“オゴウの子供も機械なのじゃ、まだしゃべれないんでソアラが世話しとるのじゃ。”

「え?つまりどういう…?」

“生まれる前に死んだのじゃ、今は城野がかわいがっとるのじゃ。絶対神(オーディン)様も祝福するらしいのじゃ。”

「えっと…頭が混乱してきた…」

“宇宙に行ける程度で信仰を無くしてはいかんのじゃ、神はその辺にもおわしますのじゃ。勇者達の国の絶対神なんか弟に悪戯されて引きこもってたのじゃ。”

神学科の学生なら面白そうなんだろうけど…

{レンゲル!何を天照伝説語っとんねん!ごめんなライカちゃん、ウザかったらシメるさかいに!}

「あなたレンゲルって言うの?」

“型式名なのじゃ、妾はライカ専用故ライカに名前をつけて欲しいのじゃ。”

「じゃぁ天狐のテンちゃん。」

{大阪弁でしゃべって火ィ吹きそうな名前やね?}

この人の言ってる事がわからない…

{まぁこれでライカちゃんを守るようになったからライカちゃんは安心しとって。テン、あんじょう頑張りや。}

「パパも仕事だからそろそろ行くよ、元気でな。」


翌日、放課後…私は校庭の隅で友達と話をしていた。

カン!野球をしていた男子が打ち損ねたと私が理解した時にはテンちゃんがボールを弾き返していた。

その後テンちゃんはただの人形の振りをする…もう遅いわよ!

友達の質問攻めに、コース博士のチームが開発中のガードロボットの試作品で誤魔化した。詳しい事は機密事項だと…

「そう言えばこの前の軍法会議のフィルムにこんな子映ってたわね。」

「あれアッシャー提督も居たからあの時の子かも知れないね。」

などと話はこちらのコントロールを逸脱して暴走しまくる。

実はそれ観てないとは言い辛い雰囲気…だって宿題してたんだもん。

テンちゃんはなんとか鞄の中に逃げ込もうとしているが…この年代の女の子から逃げる事は不可能に近い…私はただ拝むしかできなかった…おや?尻尾のチャックを開けて銃を出して…?みんなに向かって撃つ振りをしてる…何してるの?

グラッ…ゴゴゴゴゴゴ!

地震だ!テンちゃんは伏せろと言いたかったんだ!私が学校ではしゃべらないでと言ったばっかりに…ごめんね。

“早くしゃべるオモチャが売り出されないと辛いのじゃ…”

私だけに聞こえる様にそう言うと鞄の中に逃げ込んだのであった。

この新しいやんちゃな妹が私をどんな世界に連れ出してくれるか…実は結構楽しみである。

“危ない所には連れていかんのじゃ。1メートル以上の高所は危険なのじゃ!”

「フィールドアスレチック全否定したこの子!」

“あとライカに近付く不埒な男共にはJUN姉様直伝のエキノコックスワームをプレゼントしてやるのじゃ!”

…何か普通の小学生としての人生終わった気がするんですが…

“心配せずとも妾がライカを守るのじゃ!”

う~ん…頼りがい有るような無いような…

ああ…辛かった…

{何やっとんねん?アホか?}

わかりきった事を聞くな

{わかりきっとるんや…}

ライカとテンがあれだけ暴れるとは思わなかった…

{レギュラーは提督とウチだけか?あとAIはソアラはんが弄ってんのやな?}

うん…前回の通り助け出した後急いでやってもらった形で…

{で?正月どうすんねんな?}

いっそ本編に放り込むか?


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