限度を知れ!
{まさかこんなハンドキャノン制式化するんか?}
『これは使いたがるの居ないだろ。
撃ったら肩外れるぞ。』
「0号、何の実包使ってるんだ?」
『小型宇宙艇用のバルカンファランクスの弾を……』
「スペースデブリ破壊用の弾で拳銃作ってどうするよ?」
『うん、一度試し撃ちしたらトロルが消滅してな。
今回は火薬減装した物だったんだが…』
「オゴウやん、15ミリ弾ならまず弾頭がでかすぎるんでまんねん。
アンチマテリアルライフルですら12ミリ強でまんねん。」
『うん、ライフル作ったら拠点襲撃用に認定された。』
「相変わらずちょくちょくとんでもないポカやらかすねェ。」
『まあそれも持ち味の一つなんで。』
「なんでそんなバカでかい弾つかったんだいィ?」
『博士の研究室に転がってたから使っていい?って聞いたらいいよ~って。
単にサブウエポン欲しかっただけなんだけどね。
ちなみにジャイロジェットのロケット弾も15ミリ口径で作ったから撃てるんだけど……』
{無誘導のミニロケットランチャーになった訳やな?
このおっさん危険人物や!}
『あと銃身に超電導リニア使ったレールハンドガンは目方2キロで抑えたけど……
「持ち運べて隠せる武器でこんなの作るな」って共和国軍最高司令から怒られてね。』
「オゴウちゃん、素直に玩具作りましょうね?」
『ご家庭用のテレビゲーム機なんだけど処理速度は440ペタフロップスほどで……』
{ファミコンにスーパーコンピュータ接続すんな!
60フロップスも有ればゲームできるやろ!}
『それでは写真一枚まともに処理できんぞ?』
{オーバースペック至上主義やめろ。
軽自動車にロケットエンジン積む様な真似ばかりして!}
「ところで440ペタフロップスってどれ位なんだいィ?」
『アヴェンジャーのメインコンピュータが220メガフロップス。』
「JUNちゃんが正しいねェ。」
「ってか0号、アヴェンジャーのメインコンピュータの2億倍って何考えてんだよ。」
『家庭で簡単にカリキュラムマシーンが作れるぞ?』
「旦那たちしか作りませんよそんなもの。」
「ねぇボヤぁ、この旦那に開発させちゃ駄目だよゥ?」
「辺境伯からも言われてるんでしゅけどねぇ……
JUNちゃん見たらオーバースペックのもの組み込むのは解りきってるからって。」
『それではミサイル対戦ゲームなんかはどうだろう?300フロップスほどで飛んでくるミサイルを迎撃しこちらからもミサイルを発射して迎撃ミス5回で負け。』
「あら?割と良いんじゃないかしら?」
『負けたら30分の1の確率で2キロ四方が焼け野原に……』
「その機能必要か?」
『それ位真面目に遊んで欲しい。』
「0号……まさかゲーム筐体になんか仕込んでねぇだろうな?」
『ゲームコーナーの筐体か?
全部に震動レバー仕込んで有ってミスしたら震えるぞ?』
「だいぶかわいい仕様でまんねん。」
『え?チックやキトンが怪我したら嫌だし。』
「その優しさを他の連中にもだな……」
『ハッハッハ、俺は会った人しか信用しないし知らない人間がどうなろうと知らないぞ?』
「ああ!そう言えばアマテラス様が言ってたぜ。
スサノオ様は1級神友人限定で友人に与える慈悲と知らない人間に与える慈悲の差が凄すぎて絶神になれないとか何とか。」
『知らない人間に滅びを与えないだけマシだと思って欲しい。』
「自分が認めた人間には最上神級のすげぇ慈悲を垂れるんだが知らない人間には生きるも死ぬも勝手にしろって感じで更に敵と認めたら……」
{ヒュード、このおっさん動かし方が有るんやで?
おっさん罪の無い子供が爆発に巻き込まれて怪我したらどうするんや?}
『半径1メートルにしとくか……』
{親にやっと買ってもらったゲームで遊ぶ子供はどうなると思う?}
『うむ殺傷能力をゲームに持たせるのは自重しよう。』
「んま~、見事な操縦ねぇ。」
{これであほな物開発しようと思わんやろ。}
『んでファングの野郎がやってた児童売買の大元のクズは何処に居るのかな?』
{それこそ治安警察の出番やろ!
おっさんの仕事は終わったから大人しゅうしとれ。
仕事取ったるな。
それより子供らが健やかに育つ連邦作りじゃ。}
「あれなんかいつもと逆になってないかいィ?」
「オゴウちゃんは本当に子供好きでしゅからねぇ。
わざと暴走気味な事言ってJUNちゃんの考え確認したんじゃないでしゅか?」
{それよりUFO(空間戦闘艇)の弾切れとか無いか?}
『レスキューチェイサーか?』
{あれをレスキューチェイサーとは認めん!
空戦隊の含めてUFOじゃ!}
『見た目は宇宙の救急車。』
{んなもんF1に救急車のガワ貼り付けた様なもんやろ!
何処の救急車が撃墜王の戦闘機と喧嘩して勝ってくるんやな?}
『あれはスレイさんがデスブロッサム使って失神したからじゃ。』
{戦闘用レスキューチェイサーはUFOで形式登録してある。
不用意にUFOUFO言ってた自分を恨め。}
『おのれ小合克己!』
「ってか博士もUFO言ってたでまんねん。」
〈形の元が謎の円盤UFOってドラマの敵戦闘艇の形なんですよ。
二人共考えて言ってた訳じゃ無いと思います。〉
「そう言えば共和国勇者も旦那と同じ出身地だったねェ。」
〈ええ、小合さんや博士見て向こうじゃ絶対にできない事を伸び伸びとやってるの羨ましかったですね。
僕のこのユニットのボディーも向こうの漫画の主人公の乗るロボットをミニチュア化した物なんですよ。〉
『とか言ってますけど城野さんはブラックホール破壊砲と50メートル級大型ロボットを独りで組み上げた天才ですからね?』
〈大きいのは建材さえ手に入ればどうにでもなるんですけど?〉
『こっちこそマッド入ってる博士と200年の技術の進歩が有りますからねぇ。
城野さんに比べて俺は凡人未満ですよ。』
「「「「「{〈ダウト!〉}」」」」」
『ゴンザレスくんとオーロッカスさんだけが参加して無かったな。』
「その二人は明日の仕込みやってるからこの場に居ねぇだけだぞ?」
個人的には城野の方がとんでもないと思う。
{そうか?}
ロケットランチャー自作したか水爆開発したかの違いで小合は暴れ回ってるから目立ってるに過ぎない。
{主人公っての除けたらガンマニアが拳銃作ったのと一緒か……って納得すると思わんこっちゃな。}
ちっ……生前はこれで誤魔化されてたのに……




