陸上部隊合流
「あの……フィレ閣下、ドギーパイロットもそちらの通信士の方もオーゴさんを艦長と呼んでましたが……」
「ああ彼は艦長ではなく提督ですな。
一応艦長は私です、おそらくみんな高速流星のイメージで呼んでるんでしょう。」
「ネズミの子が帝国勇者とか言ってましたが……」
「おおJUNちゃんですか。
あの子はこの艦のナビゲーターですな。
一応オゴーさんは帝国勇者と共和国艦長の肩書き持ってますよ。」
「その割に扱い軽くないですか?」
「本人の趣味だと思いますよ?子供たちの面倒見て回ったり……
あと今回の作戦では本人がわざとヘイトが自分に向く様にしてるっぽいですな。」
『ジョニーさん、ノワール少佐との面会は終わりましたか?』
「はい、満足のいく結果でした。」
『では陸上部隊のフォローお願いできますか?』
「はぁ……本官は何をすればいいんでしょうか?」
『モスカウのスラムで不平が溜まってる人民の意識調査です。
手伝ってもらえますか?』
「了解です。行きましょう。」
『そう言えばデクさん地上部隊だったのに何で居たの?』
「場所報告で脱出カプセルで打ち上げられました。
カリオン機に拾ってもらいましたよ。
最悪連邦に拾われても元スパイなんで逃げて来た体で弁解できるからって。」
『連邦の情報はこのジョニーさんからも聞けるからなぁ。』
「ああそれで特務警察官招き入れたんですか。」
{デクはん……なんで知ってるん?}
「え?特殊犯罪捜査官ジョニー・ガタスキーって有名ですよ?
ただ民衆に被害が及びそうになると全力で民衆の味方するんでKGM(モスカウ保安委員会)の上層部からも睨まれてました。
知ってる名前なんで書類が数枚行方不明になってたのは気にしない様に。」
{デクはん普通に有能スパイやった……}
『どう思ってたんだよ?』
{ノワールはんに言い寄る色情狂?}
「ああだいたい合ってます。」
「ジョニー、一緒に風俗に行った仲じゃ無いか!」
「王子……それバレて姫様に1週間口聞いてもらえなかったの覚えてます?」
「ふっ……ジョニー、私はまだブリザードの様に冷たい視線を受け続けてるぞ。」
{あんたら一遍佳寿子らに女心教えてもらい。}
『腐女子に恋愛アドバイザーさせるな!
あいつ同性でくっつけようとするんだからな。
特に痩身のエルフと筋肉質な益荒男では結末が目に見えとる。』
{ケツ末か……}
「あなたも必要以上に危険なのですが?」
『セクサロイドではないので俺にそう言う機能は有りません。』
{ケベ博士が子孫作れるロボットとか考えとったで?}
『案は有るが放置しとこう。JUN太みたいなのが出来ても親困るだろうし。』
{それはわしの量産型か?}
『父親と母親の精神をコピーして淘汰して行く形になるんで作り方は似たものになるが性格は一体一体違う物になるからなぁ。』
「それの何処に問題が?」
『人間縛る様な奴が量産されてしまったらどうするよ?』
{メタルモンスターか?}
『お前じゃ!って普通に複葉機飛んできたな?』
{いつ迷彩稼働させるのかなって。}
『見とらんと言えよ!忘れてたわ!』
「忘れてたんですか……」
『光学迷彩ON!垂直上昇50メートル!』
{水道屋跳びか。}
『怪態な名前付けんな。』
「なんで上昇したんですか?」
『たまに消えたと思ってそのまま突っ込んでくる馬鹿が居るからね。』
{経験あるんやな?}
『子供の頃ミラーハウスってアトラクションで鏡に突っ込んでいった子供見たからな。』
{その時の怪我でロボットになったと?}
『俺とちゃうわい。』
“オゴウちゃん何遊んでんのよ?”
『やっぱり光学迷彩だけだと見えますか?』
“あらそこから遊んでたのね。”
『飛行機用レーダー積んでないのね。』
“しつこく嗅ぎ回ってるわよ。ペンシルミサイル撃ち込んどく?”
『あとちょっと遊んだら合流するね。
光学迷彩OFF……からの音速で離脱。
それからフルステルスON。』
「最新鋭機が玩具扱いですか……」
「ジョニー、帝国や共和国の民間輸送機は大抵音速以上で飛んでますよ。
勝てる等と思うのが傲慢なのです。」
『みんな~、怪我してない?』
「0号、あのロックゴーレム脆い。」
『さすがにそう言うクレームは対象外だぞヒュード。』
「いざ倒そうと思ったらゴンザが足1本潰してるんだもんよ。」
『ゴンザレスくんは今150馬力だから仕方ないね。
ヒュードの1.5倍だから。』
「150馬力って……」
『ドボコンじゃ見た感じ100行ってるの居なかったな。』
「3連復で安全に行くか3連単……ゴンザとドラッチがどう動くか……いや0号さんもドラッチやゴンザに譲る可能性が……」
『オーロッカスさん?何悩んでるの?』
「ドラッチとゴンザと0号さんの順番が読めない……」
『へ?』
「ドボコンで順位当てのギャンブルでまんねん。
ワイらのは皇立宇宙軍からのエントリーで辺境伯にお願いしてたでまんねん。」
『やっべ……俺エントリーしてない。』
「オレは心霊研究室からだな……待て0号、お前とゴンザ載ってる!」
「『前大会優勝 サイボーグ0号(皇立迷宮研究院所属)皇帝護衛中に破壊されるも新機能を組み込み不死鳥の様に復活、前大会の様な大胆な踏破が見られるか?』
だってさ~、ゴンザレスちゃんも有るわよ~。」
「『ニューカマー ゴンザレス・ワーナー(共和国第5兵器開発室所属)旧トップランカー、ワーナーブラザースの末弟が共和国の悪魔の手で蘇った、兄ヒュードロボとの対決に燃える。』
結構好き勝手書かれてるんだねェ……」
「デーリースポーツでしゅからねぇ。
ドボコンファン御用達の新聞なんでしゅよ。」
『ヒュードや皆さんはどう書いてあったんです?』
{『前大会準優勝 ヒュードロボ(心霊研究室所属)一番馬力の低いエンジンながら常に表彰台に上るド根性の持ち主、ファンも多い。』
やって、やるやんヒュードはん。
『皇立宇宙軍仲良しカルテット……いつも奇抜なメカと派手な爆発でファンを魅了する、前大会で念願のトップランカーに立った。』
ドロンボーの皆はんも人気なんやな。}
『さっさと片付けてドボコン行かなきゃならないな。』
エントリーしたのは皇弟陛下、内容リークはケベ博士です。
ダメなおっさん同士息が合うんですよね。
更に帝国共和国友好協議会としてコース・ケベとタケシト・スメラギの名前も載ってたんですが誰も気が付かなかった様です。
{ウチも出せ!}
お前はアマテラス抑えとけ。




