JUNのイタズラ戦法
タン!タン!タン!
あちこちに針を刺して行くJUN。
“何をチョロチョロと……”
{バリア張ったままやと動き辛いぞおっさん!}
『こっちに文句言うな!』
「あの子何してるんですか?」
『悪戯者の戦い方です。』
{水爆投下~!}
『それはスイバクではなくミズバクだ!』
“貴様、なんで雷に当たらない?”
{なんでバリア張ってると思うんやな?
火とか吐いたら装置とけるもんな~、あ!}
雷に当たってバリアが砕ける。
{風は起こせんし火はとける。水土金木は側に無いから雷しか使えんのやろ?ほれ水爆もっと行くで~!}
パシャ!
JUNの放った水風船がネクロコンピューターに直撃した。
怒ったネクロコンピューターは雷を落とすが全て簡易の避雷針に吸われて行く。
{精密狙撃できやんのか?
側に行ったろうか?}
既にネクロコンピューターの回りはべちゃべちゃに濡れており数本の避雷針にも水は掛かっている。
“何がしたいんだ小童!”
{いやがらせ?まぁ濡れた不快感は無いやろけど。}
「何か狙ってる様に見えるんですが?」
『シッ、あいつなりに考えたんでしょう。
次に雷撃ったら解りますよ。』
{ああ山田はん、あんさんの外部ケーブルは今までの雷でみな切れとるからな?
コンセント切れてなんで動いとんのか知らんけど。}
“無停電電源装置と言う物が有るのだ。”
{いや普通にバッテリーやろ?
UPSなら発電装置動くはずやで?
あんさん嫌われとんの?}
“我は君臨者である!”
{ニーズちゃんと違うて余裕無いのぉ。}
“黙れ!貴様とて我への攻撃手段は無いで有ろうが。”
{ん?攻撃してええんか?ほんじゃ遠慮のう……}
“招雷!”
{空蝉!}
ピシャーン!
JUNを狙った雷はJUNの分身を焼き、その余剰電流は濡れた地面を通ってネクロコンピューターを直撃する。
結果……
“あ……あ……あ……”
{おまはんわしに勝てんのにおっさんにどうやって勝つつもりやったんや?}
『JUN、そこのアホダラコンピューターとまともなAI組み替えるぞ。』
「なんて攻撃を……」
『雷の元、電気の性質の知識の有無が勝利を別けたんですよ。
あとJUNは一応我々を守る様に避雷針や水の方向考えて攻撃してます。』
{そうやったんか?}
『こっち濡らさなかったのまぐれか?』
{おっさんなら乾いた場所に銭形はん誘導するかなと。
あい中身入れ替えるで。}
「雷受けて燃えてたの何ですか?」
{綿埃を固めた物ですわ。
化繊入ってたらよう燃えまんな。
マイン、コンピューターちょうだい?}
[ずん、あい!]
{マインはわしをお姉ちゃんと呼びなさい。}
[ねーたん、あい!]
{おっさんわしこの子連れて帰る!}
『当たり前じゃ!
置いていきでもしたらクリムとシェーナさんから殺されるわ!
早くコンピューター入れ替えろ。』
{一生懸命働いてるペットロボになんて酷い事を……}
『そのなりで20馬力のジェネレーター使ってる時点でお前は半分メタルモンスターじゃ!』
{打倒!メカゴジラ!}
『すんな!』
{んじゃ打倒メカオヤジ。}
『俺を倒してどうする?』
{どうしよう?}
『考える前にコンピューター直せ。』
{マインこれ持っといて?博士が分解して遊ぶから。}
[あいっ!]
『ここのダンジョン担当はオーディン様ですか?』
“デミグラスじゃのう。”
『デミウルゴス様、ここのダンジョン龍脈の接続切ってください。』
“いやそこ八岐大蛇が……あれ?”
『JUN太が撃破しました。モンスターハウスとか有るんで撤去お願いします。
あとダンジョンコアはどこに?』
“え?……あ!マインちゃんが飲んでるね。
ビー玉位の大きさの水晶球だよ。
JUNちゃんお手柄だね、アマちゃんが自慢してたはずだよ。”
{わしあの駄女神とは無関係では?}
“いやいや、「うちの愚弟の娘は凄いぞ、既に人間手玉に取って遊んでおる。」とか言ってた。”
{知らん間におっさんの娘扱いかコラ!}
『何でこっちに怒るんじゃ?』
“アイオーンがダンジョンエネルギー漏れて強力な蛇がその上に居るとか言ってたんだけど……それだよね?”
{スーパーマーケットが何でそんな事を?}
『イオンじゃねーよ!』
{旧ジャスコ。}
『違うと言うのに。』
“あ、敵は居なくなったけど邪悪なメカっぽいのが有るね。
ホムンクルス製造機に似てる。
これも配線壊しといてね?”
{意外と人使い荒い神さんやな。}
『俺らは単に神の使い走りだからな。』
{おっさんタコ焼き買ってこい。}
『後で作ってやるから……そっち済んだのか?』
{ハヤシライス様と話す前に。}
『デミグラスじゃない!
地上班は?』
{戦闘行為は街中には被害者無し。
モンスターハウス消滅、1階のモンスタープラント破壊だけやな。}
『ジョニーさん、行きましょう。』
「地上班と言うのは?」
『地上調査班です。
市井の政治に対する不満や不安を調査します。』
「不満を持つ人民はどうするつもりです?」
『どうもしませんよ?政治を……政府を変えるんです。』
{おっさん、ドギーから連絡。}
“艦長!UFOだけ帰して何やってんですか!”
『いやあの……ネクロコンピューターをね……』
“JUNちゃんの服の下から「探さないでください」って走り書き見付けたら慌てて飛んで来ますよ!”
『何やっとんじゃおまえは!』
{コンピューターの裏にぷらむぼーい参上と……}
『書かんでいい!』
{書いてきた!}
『あ~、ドギー隊長、悪いけど乗せてって。
1名特務警察のジョニー・ガタスキーって人が増えるけど。』
“特務警察って……”
『ノワールさんの知人らしい。』
“大将には艦長が説明して下さいよ?
私は知りませんからね?”
{スパイ相手にしてるみたいやな。}
「特務警察って諜報機関兼務なんですよ。」
『なるほど、そうでしたか。
ではここで手錠と上着を捨ててもらえますか?』
「上着もですか?」
『ジャミングしてましたが手錠と上着から電波が発信されてますので。』
ジョニーは慌てて上着を脱ぎ捨てた。
{かなり早めに書いとるな。}
聖女も書き上げにゃならんからな。
{小説書いてその気分転換に小説書くな!}
これがまた楽しいんだ。




