非行教師と呼ばれて
(アヴェンジャーがノアの方舟になってるわね。)
{トヨタのミニバンか?それならイスラム国とかファンカーゴとか好き。}
『多分イシスの事言ってるんだろうなこいつ。』
{正直実車見てもヴェルファイヤとアルフォートの区別が付かない。}
『車とブルボンのチョコレート菓子位区別しろ!』
(それもしかしたらアルファードでしょう?)
{車は二人乗れたらいいと過去の名車マッハ号が……}
『あれくりおと三平(猿)はトランクに入って密航しとるけどな。』
(志村ミチが乗ってる助手席にはヘッドレストも無いんですけど?)
『60年代のスポーツカーに何を求めてるんだ?』
(え?)
『シェルビーコブラ427もポルシェ356カブリオレも運転席にすらヘッドレスト無いのに。』
(スポーツカーなのに?)
『スポーツカーだからこそだな。
スポーツカーの定義は公道を走れるレースカーだぞ。
リクライニングシートすら邪道だ。
ロータスセブンもそうだったろう?」
(運転席が快適なのは?)
『そっちはGT。
フェラーリやランボルギーニがこっちに入る。』
{こっちの世界じゃ全く役に立たん蘊蓄じゃのう。}
『陸上車自体が過去の物みたいだからな。』
{そんな中で単車に狂っとるのが居るが?}
『増さんか?』
{おのれじゃ!}
『陸上2輪はまだ完成しとるまい。』
(変態科学者がセパハンとバックステップ付いたビジネスバイクの残骸弄ってるらしいわよ。
それ辺境伯がカラミトーイから売ろうとしてるとか。)
『俺のボルティ-っぽいな。』
{それじゃアホンダラ。}
『ん?あれ地球に置いたままだぞ?』
{おっさんの残骸に混ざってたぞ?
クリムが車輪出した時博士が何処で拾ったんだい?
ってしつこく聞いてたから。
エンジンがもう使ってない化石燃料式だつってたし。}
(だいたい二輪車が無いのよこの世界。
ドロンボーの最終脱出用の猿50も折り畳み式のATVでしょう。
二輪車が倒れずに走れるのが信じられないって科学者が言ってた位だから。)
『その割にジャイロセンサーは有るのよな。』
{ジャイロが何か関係あるんか?}
『自転車でも単車でもタイヤのジャイロ効果で直線は安定してるんだよ。』
(あたしは自転車に乗れない、でも自動車の免許は持ってた。
だから原付スクーターには乗れると思う。)
『思うな!
当時から転けて脚か腕折る未来しか見えんわ!』
({なんで?})
『ジャイロ効果は輪っかが大きい方が強いからスクーターの小径タイヤじゃ不安だし曲がる時はわざわざバランス崩してタイヤひん曲げて走ってるんだぞ?
更に回転が速い程安定するからゆっくり走る小径タイヤじゃ絶対ふらついて転ける。』
(先輩達が大型バイクの方が安全とか言ってたのはそう言う事だったのか。)
『当時は上手く説明できなかったけどな。』
{あれ?お猿50って何で走ってるの?}
『ソーラーバッテリー。
最高出力が10キロワット程度だから時速100キロ近くは出ると思うな。』
(オートバイでないと投げやりねぇ。)
『不満が有ればボヤさんが改造してるだろうし……
何の話だったんだ?』
{パーマンは何故繋がって飛ぶか。}
『それも仮説は有るけどな……
そんな話一瞬もしとるか!』
(受け入れは新直領でやってくれるからどんどん子供連れて行っても良いって話でしょう?)
{岡っ引き、こいつ児童誘拐犯のリーダー。}
(警察組織に売るな!
ってそう言えばこれ見方に拠っては立派な誘拐よねぇ。)
『古来戦争の勝者が戦争犯罪者と呼ばれた事はない。
故にこれは逃走幇助であり罪ではない。』
{真の意味での確信犯だったか。}
(とは言えこれ殴り込みよねぇ。)
『皇帝陛下や元帥閣下に聞いてみな?これは連邦のクーデターでたまたま博士が弄って遊んだ廃棄艦使われただけだから。』
(そこまで言い訳考えてやってたか。)
{H3L型集団農場の設計理念発表したら行けんか?}
『真似するアホが出るのが怖い。
特に共和国のアル中。』
(どれだけ信頼してるのよ?)
『人間的には全く信頼してないぞ?
放っといたら酒飲んでるし。』
(そうでなくて。)
『知識と知恵の神なら少名比古那神なんだけどもう少し洋風な感じがするんでマーキュリーの分魂でも入ってるかも知れない。』
(水野亜美の!?)
『落ち着けオタックNo.1。
誰がセーラーマーキュリーつったか。
あれに女の子の魂入ってたら気持ち悪いわ!』
{♪フラッシュ!アァ~……}
『フレディマーキュリーでも無い!
あんな弛んだ体型のフレディが居るか!
お前ら子供たち教える時その悪ノリ止めろよ?
収拾つかなくなるぞ?
特にリョク!』
(え?JUNじゃないの?)
『みどり先生、ロンパールームの時間ですよ~?』
(鏡よ鏡よ鏡さん みんなに会わせてくださいな。
そ~っと会わせてくださいな。)
『リョクアウトォ~!』
{口ほどにもないドラゴンじゃのう。}
『あJUNJUNJUNJUNJUNJUNJUNJUN小っこいお~や分。』
{ニンドスハッカッカ~あヒチリキホッキョッキョ~
ガ~ッチャマンに負けるな負けるなガッチャマン!}
「プラムボーイ様、何してるんです?」
『おおキヌスくん、おちびちゃん達の面倒見てくれてるんだね、ありがとう。』
「いえ……こちらのお姉さんは?」
『おちびちゃん達に勉強教えてくれる緑星竜のリョク先生だ。』
「お姉ちゃんドラゴンなのにゃ?」
(そうよ?ドラゴンシェイプメイクアップ!)
さすがに2メートル程度になるリョク。
子供たちは目を輝かせて居るが……
(先輩、あたし人間態になるとき1度全裸になるんだけど?)
{完全に忘れとったなおっさん。}
『男の子1度後ろ向いて、こらチック君も。
ほら戻れリョク。』
(ヒューマンフォームメイクアーップ。
アンドビューティードラゴンメイクアーップ!)
「キヌス兄さん、凄いにゃ!
すっぽんぽんのお姉ちゃんに変身したら一瞬で服着たにゃ!」
「ふぅ~ん……」
(男の子達には今度ゆっくり見せてあげる。)
『止めんか変質竜!
教員の話潰すぞ?』
(保健の時間で……)
{リョクはんやっぱり縛り上げといた方がええんやないかな……}
{ああ碧先輩はそのままの性格なのね……}
いや、あそこまで変態では無かったはずだが?
{だいたいあんな事言うとったけどなぁ。}
うどん屋の鍋と一緒でゆうだけだったからな。
{行動起こしたら犯罪やないか!}




