特殊霊波砲を抑え込め
フ「何で私も参加するんです?」
『マトンさんを安全に脱走させる為です。』
{天井の染み数えてる間に終わるよってに。}
『その間にお前がコンピューター無力化するって事だけどな。』
{田舎コンピューターの1台や2台……}
『型遅れでなく田舎つってるところが不安じゃのう。』
{で、どないすんじゃ?}
『適当な仮想メモリの中にコンピュータの内部を再現して仕事してるように見せかけることができるとベターだが……』
{CPU完全に殺してしまって良いのか?}
『それは構わんと言うよりむしろやって欲しいんだがね……やりにくければくるくるパーにしてもいいぞ。』
{難易度上げやがったこのオヤジ。
共和国のシリコンウエハーから削り出したチップが欲しいな。}
『10個ほどでいいか?』
{1個でいい、ワンチップコンピュータ組んで接続するんじゃ。}
『ああ、それならボヤッキーさん訪ねてみ?
あの人のコックピットメカはワンチップAI組んで有るから。』
{って聞いて来ました。}
ボ「あら~、それで大きさはどうすればいいのかしら?」
{運ぶのがわしですんでできれば尻尾に入る位が……}
ボ「ちょっと無理ね……リュックサックか何か無いかしら……」
{背負子なら。}
ボ「まぁ何でも持ってるのね……30グラムの2チップコンピューター組めばいいのかしら?」
{ありがとう、これで作戦は完璧ですわ。}
ボ「いいのよ。
ルーチンまでは僕ちゃん無理だからJUNちゃんやってね?」
{ボヤはん……これ元々何作る気やったん?}
ボ「ゲームセンターで人気の出たビデオゲームを持ち帰れる様にって考えてたらオゴウちゃんにこんな方法が有るって言われてね。
ゲームキッズって名付けようかとね。」
{作戦行動中はお金にならないのに。}
ボ「帰ったら辺境伯に売り込むから手伝ってね?」
{連邦の非人道兵器潰したゲームって……}
ボ「それも宣伝になるのよ。
平和の為のテクノロジー、今ご家庭へ……ってね。
こんなかんじでどうかしら?」
{ありがとう中身入れて来る。}
ボ「魂入ったとか言ってたけどあれもう生きてるとしか思えないわね……」
{UFO、航行サブルーチンの空白領域使わせてくれ。}
『構わんが後掃除しとけよおまえは。』
{え?おっさん今UFOに居るの?}
『構わんが後掃除しとけよおまえは。』
{……普通にびっくりさせようと要らん事してたんか……内部構築、白紙で寄生先コンピューターに準ずる。
目標①……特殊霊波砲発射阻害。
目標②……ネットワーク寸断。
最終目標……Cogito ergo sum(全機能隔離遮断)
目標①は特殊霊波砲発射命令が出た時全攻撃また防衛兵器凍結。
目標②はネットワーク上からの特殊霊波砲発射命令を感知した時。
最終目標は特殊霊波砲を強引に外部から発射しようとした場合全安全装置をロックし沈黙せよ。
これでいいかな?}
『構わんが後掃除しとけよおまえは。』
{やかましい!何考えてこんなん付けたんじゃ。}
『嫌がらせに決まっとろうがアホタレ。』
{ホンマにどっか居るんか?}
『嫌がらせに決まっとろうがアホタレ。』
{……おっさんのアホ~!}
『嫌がらせに決まっとろうがアホタレ。』
{なんでこんなトラップ付けたのか?}
『おまえが空白領域バグやガベージだらけで放っとくからじゃ!』
{ホンマにどっか居るんとちゃうか?}
『おまえの後ろに居るぞ?』
{はっ?いつから?}
『おっさんのアホ~!から。』
{もっと早くからならプログラム内容わかったのに。}
『いやそれ空白領域見たらだいたいわかる……と言うか掃除せんかアホタレ!
目標設定はそれでいい。
後はカッツ大将と地上に降りるだけだ。』
{コルホーズ潰しに行くと思ったら情けないな。}
『集団農場とは名ばかりの断末魔砲だけどな。』
{万が一断末魔砲でなかった場合は?}
『おまえの活躍が無かった事になるだけじゃ。』
{それは構わんが……何かネットワークすら構築できてない国がそんな物作ったとは思えんのよ。}
『兵器は天才が独り居れば作れる。
特にここは邪神王アザトースが支配してた宙域だ。
神殺しの精神波兵器の古文書なり壁画なりが残っててもおかしくはない。』
{おっさんはそれ見たことあるのか?}
『一度だけな、エネルギー変換が不充分で実害は無かったが……もう少しで体が半分になるところだった。
使ってた邪神はぶん殴って再起不能にしたんだが……そいつに残ってたエネルギーぶつけてやったら消滅したよ。』
{残ってたエネルギーって?}
『ネズミっぽい動物と虫合わせて数十匹。
たったそれだけで神を滅するんだ。
恐ろしい兵器だよ。』
{おばちゃんらは知らんっぽいが?}
『戦争中のイレギュラーとして処理しやがった。
おでんとデミグラスが分解して調べてたが……』
{んじゃ今聞いたら解らん?}
『何とか突き止めたのが「動物の絶望をエネルギーに変換して目標を破壊する。
絶望エネルギーは虫が弱く哺乳類、それも言語を操る知的生命体の方が効率よく死の恐怖で統一化され破壊エネルギーに変換しやすい。」
程度しか解ってない。』
{あれ?その後エリクサーなり復活なりで戻したらいいんじゃない?}
『魂が傷付いたら恐怖感が薄れてエネルギーが充填できなくなるそうだ。
トライサブの馬鹿が全く反省しなかっただろう?
あの状態になったらエネルギーなんか取れないってさ。』
{あの馬鹿の名前出るとは思わんかった。}
『俺もだ…ジムグルーなんか大人しくしてるのにな。』
{誰やったっけ?}
『スパイで居ただろそんなのが。』
{笑福亭鶴瓶やないんやね?}
『おまえは……』
{あ!ミーガンって映画観たい!}
『天誅!』
JUNは張り扇の餌食となっていた……
『もう少しシリアスもたさんかい!』
{すんまへん……}
断末魔砲や生贄砲と言ってたら混乱して来ましたので以後特殊霊波砲とさせていただきます。
{後15分やぞ宿六。}
出番無いから不貞てるな?




