子供番組も作ろう
「なんじゃ、戦とは言うても手応えが無いのう……所詮は虫か。」
1戦終えた姦姦蛇螺では有るが、その言葉の割にあちこちから流血し、腕もまともに動くのは3対中左右1対のみであった。
「怪異が存在できるのはその怪異を生み育んだ地のみ
……仕方ない、一度山へ帰るか。」
山を頭に浮かべて宇宙空間を渡る姦姦蛇螺。それを潰された虫の1匹が見ていた……
{おっさんおっさん、今回の子供には難しかったみたいやで?アルマの弟と妹からなんで虫殺さなかったの?ってお便り来とる。}
『ありゃ子供用には作ってないんだけどな…』
{そりゃアニメどころかテレビも珍しいところでアニメ上映したったら子供も夢中になるわな。}
『もう少し子供向けに作れと?』
{なんで本気で作ってるん?}
『子供向けに読み書きや簡単な計算教える番組をだな……』
{またややこしい事考え始めたな。}
『カリキュラムマシーンと言ってお前出る気無いか?』
{で―でけでけでっでっでで―?}
『あの位の子ならご両親と一緒まで行かなくていいだろうし。』
{開けモンキッキとか?}
『うん、その位の感じで。』
{ヒュードロボがモンスター倒して「好き嫌いせず強くなれよ?」とかかな}
『ああ、ヒュードを子供の味方で売り出すのは賛成だ。
信心深く子供好きなごついアンドロイド……陸戦機ヒュードロボみたいな感じで。』
{作れ!}
『お前……俺が暇だと思ってるだろう?
だいたいこれ辺境伯のスポンサー契約受けて作ろうかと思ってた分だぞ?
ってそろそろヘンとプシィの家族迎えに行く時間じゃ無いのか?』
{ヘンとこが母親と子供5人、プシィが父親と妹3人だな。
ヘン、プシィ、用意して。
UFOはエレフ機並びにカリオン機で。}
『作戦は前回通り、エレフ機はヘン家族、カリオン機はプシィ家族の護送を頼む。』
フ「本来は納得して来て頂くものじゃが時間が無い。
各員申し訳無いが頼んだぞ。」
『ヒュード、厨房で子供8人前頼む。』
ヒ「おうよ!カレーでいいか?」
『任せる!頼んだ!』
だが前回と違ってヘン家の子供が乗り組みを拒否した。
「お姉ちゃんは宇宙軍で星になったって聞いたよ!」
ヘ「では私は幽霊なのか?チック?」
ク[ヘン、家財道具仕舞ったら手伝うから待って?]
「え?スライムがしゃべった?」
ヘ「プリシラ、そのスライムはプラムボーイ様の使徒
神のスライム、クリム様だ。
私はプラムボーイ様にジャンクになる所を助けられた。
チック、まだ信用できないか?」
ク[信用しようがしまいがこのまま連れて行くよ?漏らしたら服も有るからね?]
チ「離せ!こらスライム!」
ク[ぼくの体はオリハルコンだよ?変に暴れると怪我するからね?]
ヘ「プシィの方はクリム様の分体に行ってもらってよかった……」
アヴェンジャーに到着してすぐにクリムはチックを解放した。
チ「スライムなんかに負けてたまるか!」
ク[無理だよ。君はF?E?]
チ「舐めるなDだ!」
ク[うんうん大したもんだね。あ、ぼくのカードこれ。]
クリムが出したカードはSSの金に赤文字であった。
ク[うちのごすじんのカードは黒いよ?SSSで帝国英雄って言われてるから。あと今日みんなのごはん作ってくれるヒュードロボさんもぼくと同じSSカードだね。]
チ「待って……ヒュードロボさんってドボコン2位の?」
ク[うん、だいぶんパワーアップしてるから強くなってるよ?]
チ「じゃぁ……もしかしてプラムボーイってドボコン優勝した……」
ク[あ!知ってるんだ。小合克己だよ。]
チ「姉ちゃん!なんでオゴウ選手が居るなら居ると言ってくれなかったんだ!」
ヘ「あんたが人の顔見るなりゴーストだのレイスだの言って突っ掛かって来たんでしょうが!」
フ「ヘン少尉……もう良いだろうか?」
ヘ「はっ!フィレ将軍閣下、申し訳ありません。」
フ「だから閣下呼ばわりはプラムボーイ様だけで……」
“『俺も嫌ですよそんな呼ばれ方。
あ!ヘン家プシィ家の皆さん初めまして。
共和国准将小合克己と言います。
今日からしばらくこの艦で過ごして頂く事になりますがよろしくお願い申し上げます。
あと食堂は無料ですのでしっかり食べてください。
今日はヒュードロボが皆さんの食事を作ってくれてます。
どうかいっぱい食べてあげてくださいね。』”
チ「オゴウ選手!オレは冒険者になりたいんです!」
“『良いね、良いよチックくん。
ところで君は読み書き計算はできるかな?
それができないと騙されて損をするかも知れない。
きちんとできたら俺達のクラン、ミーンマシーンに入ってもらうかも知れないんで頑張ってね。』”
ヘ「あ~あ……プラムボーイ様が目の前に餌垂らした……」
プ「ヘン?もしかして冒険者は嫌なのかにゃ?」
ヘ「いや……オッチョコチョイなんで大怪我するような気がするんですよ……」
ク[その辺は大丈夫だと思うよ?
ミーンマシーンって前帝国皇帝の娘とか男爵の子息とかが仲良くやってるから。]
ヘ「敵国の平民なんですが?」
ク[ヘンさん、うちのごすじんの敵は国関係なく自分や仲間に襲いかかった奴、味方も国関係なく自分や仲間に良くしてくれた人。
単純でしょ?]
ヘ「クリム様もしかして……プラムボーイ様を変わった面白いゴーレム位に思ってらっしゃる?」
ク[ごすじんの本質はそれだよ?
みんないろいろ考えてるけどびっくりするほど政治や派閥に興味無いもの。
JUNは派閥とか敏感な様でただ引っ掻き回して遊んでるだけだからその辺まともに話すならワタナベさんがいいと思うよ。]
ヘ「クリム様も充分派閥争いとか参加できそうですが?」
ク[え~?
面倒くさいからやだぁ~!]
その頃忘れ去られていたJUNは子供番組カリキュラムマシーン制作に悩んでいた。
{リンゴが1個……もう一つ持って来ると2個
1足す1は2!よし!}
結構ギリギリになりましたな。
{誰かが余裕かまして少年チャンピオン読んでたからな。}
今週こにすけ先生の読み切り作品が載ってたからな。
{個人的に応援してる新人漫画家か?}
彼女にはメジャーになって欲しい
{やまブクのコニース・Kのモデルやから?}
それもある。




