ムサシに飲ませろ
メリークリスマスです
一部「おいらが聖女」と同じ表現だったりしますが
同一時間内の視点による違いです。ご理解ご了承下さいませ。
『掴まってて下さいね?』
小合とミツクニ公爵を乗せたサムライソードは空に舞い上がり……西南西に向かって進みだした。
リ「あら?ピクシーさん?ピクシーさん!どこに行ったの?」
グ「そんなの居たっけ……ってあのネズミか?尻尾のでかい……」
ク[JUNならごすじんに付いて行ってると思うよ~?ごすじんのユニットだし。ナビゲーターだから道案内してると想うよ~。]
パニアケースを持って話に参加するクリム。
増『なぁクリムちゃん、あいつ佳寿ちゃんと会えたのか?』
ク[うん、帝国からバラバラで帰った時は体中にナイフ刺してた~。]
増『なんだそりゃ?』
ク[応急措置でブリキの体にしたら刺して遊んでたの~。リョクねーちゃんやナベさんも止めなかった~。]
ム「過激な夫婦だなオイ……」
増『ナベって渡辺か……リョクは川口碧かな?』
ク[そんななまえ~、で、ナベさんでっかいゴブリンでリョクねーちゃんノーパンドラゴン~。]
ニ{のーぱんって?}
ク[変身すると破れるから穿かないんだって~。]
ニ{我も~。}
ク[で、ごすじん変態龍って言ってるの~。ニーズちゃんも変態龍になる~?]
ニ{や~!}
『だからニーズ、お風呂とトイレ以外は脱いじゃいけないよ?ハナもね?』
[オサムもちゃんと穿いてるよ~。ゴブリナクイーンだけど。]
オ「え?伝説のゴブリナクイーンですか?」
“うむ。潜在能力は下手なドラゴン以上じゃのう。あやつらは普通にゴブリナと思って育てておるがのう。”
『オスカー司祭、ゴブリナクイーンって何ですか?』
オ「神話では神に認められたメスゴブリンと言われています。神魔戦争の折にこの地の神を数柱倒したとか……」
“まぁ愚弟になついておるで敵には回らんじゃろう。良い子じゃぞ?”
『克っしゃん銀河戦争でも始める気かな?』
“それが笑えるのは最近までオスゴブリンと思っておったのじゃ。はぐれゴブリン共に両親殺されたゴブリンの子位にしか思うとらんわえ。あとクリムの子も神鋼スライムにしておったのう。”
[うん、コアの分割が上手く行って無かったの~。あ!そろそろごすじん目的地に着いたよ~。]
リ「え?まだ30分位ですよ?」
[あれ本気で飛んだら大気圏内でも音より早く、宇宙空間では光の速度を突破するから~。ただそのスピードだとごすじんしか体が持たないんだよ。]
マ「それよりスライム殿、エリクサーの作り方を教えていただけないかのう?」
ム「あはは!マグナスが畏まってるの初めて見たぜオイ。」
[いいよ~。できあがったらおっちゃんに飲んでもらおうね~。]
ム「いやおっさんは……」
マ「スライム殿……もしかしたら不味いんじゃな?」
[ドラゴンの血と上級ポーションと月光草が有れば作れるよ~?まず月光草を沸騰させたドラゴンの血の中に入れて完全に溶けるまで煮てね~。溶けたら1時間遠心分離させて上澄み使うの~。それを赤い高級ポーションに混ぜて黒くなったら出来上がり~。おっちゃんの胸も治るよ~。]
“クリムや、今完成品は無いのかのう?”
[最初に作ったのが数本とドロンボーのが20本有るよ?ドロンボーので良ければ1本あげる~。]
“科学合成なんで効きが悪いがのう。”
[でもスライムが作ったの気持ち悪いとか言う人には売れてるよ~?]
『え?クリムちゃんが作ったのを気持ち悪い?』
[ぼくは泥の中這い回るスライムだもん。不潔に思われても仕方ないよ~。]
オ「クリムさん。ドラゴンの尿は傷薬です。」
マ「師匠、そんな奴らに聞く薬を渡す必要は有りませんぞ。苦しむ姿見て笑ってればええんじゃ。」
[これぼくの作ったのと合成したの~。]
『ああ……これ上級エリクサーと下級エリクサーになってるね。』
[ドラゴンの血が無いから仕方ないの~。リョクねーちゃん献血してくれなかったの~。]
マ「師匠、1樽持って行かれますかな?」
[いいの~?貴重な素材なのに~。ならおっちゃん用のすぐ作るね~。]
クリムは樽ごと飲み込み……5分で上級エリクサーを3リッター吐き出した。
『新鮮な上級エリクサー。掛けたら死体も踊り出す神の薬。残存効果:再生、寿命大幅延長etc.って何これ……』
マ「恐ろしい薬ができたのう……」
リ「さぁムサシ様、ぐっと一気に。」
ム「いやおっさんほら、アマテラス様に治してもらったし……」
“ありゃ呪いを退けただけじゃぞ?”
ム「……はい?」
“血潮に溶け込んだ呪いを除いただけでまだ治っておらん。妾の神力が枯渇しておったでエリクシルで完治できる様にするしかなかったんじゃ。”
増『おっちゃんのっ 凄くいいとこ見てみたい!ほれ……』
克『一気!一気!一気!』
{何をコンパの学生みたいな事をやっとんじゃ?}
[ごすじん、JUN、お帰り~。竜の血1樽もらったの~。]
マ「28号様、クリムさんは素晴らしいスライムですじゃ!」
克『ありがとうございます増さんのお父さん!ところでそのエリクサー、お貴族様の婚約者にも飲ませてやってもらえませんか?彼女は呪いの影響で成長できておりません。とりあえず魔力枯渇は防いで来ましたが……』
ム「ではおっさんもその時一緒に……」
オ「お前は早く飲め根性無し。」
グ「うわ……司祭様本気でイラついてるぜ……」
オ「仕方ありません。グロリア、拘束。マスヤマさんは手足を固めてください。」
マ「モヤシの薬嫌いにも困った物じゃ。」
オ「全く……剣聖ムサシともあろう者が情けない。」
[んじゃ飲み易くしようか~?おっちゃんお酒好き~?]
クリムは大吟醸「皇帝」を取り出した。
[ちょっと効き悪くなるよ~?]
それをエリクサーの入ったコップに注ぐ。
ムサシはコップをひったくって……
ム「うめぇ……と思ったがなんだこりゃ?」
[エリクサーのお酒割~。足無くしたおっちゃんが炭酸で割ったら美味しいって言ってたの思い付いたの~。]
マ「師匠……天才じゃ!」
[ジュースやお茶で割ってもいいから貴族様の婚約者さんにはそうやって飲ませてね~。]
{夫婦でイチャイチャ無いんかい!}
お前今頃脱稿済んだとかなんとかでグダってたろうがよ?
{あ!コミケは?}
15艦隊の皆さんが代わりにやってくれとる。銀のスライムと白いミニロボ連れた小学生の売り子が評判になってるようだ。




