二つのアドバイスと最終会議
「潜入、拉致作戦で悩んでるわね?」
『もうちょっと安全な計画できないかなと……』
「オゴウ准将!兵隊を信じなさいな。彼らはそれなりにエキスパートなのよ?任せてみなさい。あと艦長はどっしりと構えとくこと!不安は兵に伝播し兵の行動を遮る原因になるのよ?婆ちゃんからの忠告は以上。
あなたの友達も作戦のファクターでしょう?ならよりバックアップに気を使いなさいね。」
『ありがとうございます元帥!』
「多分アッシャー提督も同じこと言ってきてるわよ?共和国に帰ったら特務艦隊設立だからね~。」
『え?元帥それマジで聞いてませんが?あの……元帥?婆ちゃんおーい。行ってしまった……とりあえずアッシャー提督からのメッセージ見るか……』
「やぁ、オゴウ准将、今悩んで無いかな?多分ああでもないこうでもないと作戦ひね回してるんだろう。私もそうだったよ。しかもあなたは今まで単騎でテロリスト壊滅させたりしてるからどうしても兵達を怪我させたくないって考えに取り憑かれてもおかしくない。しかしね、兵達はそれでも付いてきたんだよ。他では死ぬかも知れないけどこの艦なら怪我で済む位は思ってるかも知れない。それを現実にするのも妄想にするのも作戦1つだよ?思い切り悩んでシミュレーションで問題点浮き彫りにして潰して行くしか無いよ。今はまだ最初なんで自信は無いかも知れないけど、あなたならできるから。自信持ってやってみたらいい。意外に簡単だったって事になるかも知れないよ。帰還して艦を並べるの楽しみにしてるからね。
追伸……アシッドは真面目にやってますか?」
う~む……ケベ博士以外はラボでキスカボール量産してもらってるんだよね……あと残存殺虫成分がシャレにならないようなのをあいつらの基地で爆発させようかと。ただこれも本当に爆発させるんじゃなくアヴェンジャーの脱出の置き土産にしてもいいし……
結局虫は全滅の方向で考えてます。要らんでしょ?人の脳味噌啜るような虫。
アンドロメダマはキスカキャリアの任を一時解き、VIP救出に動いてもらいます。今積んでる殺虫剤?下ろしませんよ。敵基地の中で使ってもらう予定です。
まずは連邦宇宙軍の完全掌握を目指しましょう。
『こんな感じになりますが?』
元「まぁまぁ……人間の安全確保の為に虫を皆殺しですか……」
皇「オゴウさんは意外と人間以外には血も涙も有りませんからなぁ……」
『飼うなら残しときますが……あんなの要ります?』
タ「帝国では要りませんぞ!全滅させてくだされ!」
『どうしましたタケシト殿下?』
皇「ああ、タケは虫が怖いだけです。恩賜学校のノートのデザインも虫から花へ変えてましたからな。」
『タケシト殿下……虫だけですか?』
タ「どういう意味ですかな?」
『例えば蜘蛛は虫ではなく蟹の仲間だったり。』
皇「ああ脚が2本多いですからなぁ。」
タ「陸上に居る脚が6本以上のは敵です!」
『それではシルクは着ていただけませんなぁ。』
タ「なんで?」
皇「タケシトよ……シルクの原料は蛾の繭や蜘蛛の糸じゃ。と、まぁ常識を生ゴミと一緒に捨てたのは放っておいて……生態系に異常は出ませんかな?」
『それに関してはカッツ指令から
あれらは連邦の固有種ではない との証言もいただいております。恐らく問題は無いかと。』
元「使役するために連れてきた虫ですか……」
『結構その系統は多いのです。スライムもその系統だったのですが今や生態系に割り込んで無くてはならないポジションを勝ち取っています。凶暴性がなければ放置するんですが。』
タ「虫だけはそれでいいと思いますぞ。」
『実際転移持ちの個体も居るみたいですが生態がおぞましすぎるので殲滅しようと思うわけです。さて次に連邦の議会についてですが、俺と同じ異世界の魂を宿したコンピューターが牛耳って居るようです。これについては連邦に未だネットワークが無いため少しずつ洗脳して行っているようですが……これの捕獲もしくは破壊を目指しております。』
元「それは……言わば同族殺しにあたるのでは?」
『構いません、放置すれば必ず災いの種になるでしょう。俺の目的としてはこれが第一目標なのです。すいませんがこの馬鹿に力を貸してやってください。』
皇「オゴウさんがそこまで言うなら余程の敵なんでしょうなぁ……余は冥界より蘇らせてもらった故に全力で手伝いましょう。」
元「私達もかなり助けてもらってます。何より長年の悲願であった帝国との共同作戦を体験できました。私も皇帝陛下に同じです。」
『あまり得にはならないと思いますが……連邦の文化レベルかなり低いし。』
元「まぁそれはそれとして……アヴェンジャー一回連邦に渡すのね?」
『ええ、その予定でチーム・ドロンボーと連邦宇宙軍の皆さんには移乗してもらってます。キスカボール大量に積んでね。』
アシッド「失礼します。超残存型殺虫剤弾・ゴキジェット完成しました。JUNた~ん、お姉ちゃん頑張ったよぉ~。」
{わしは技術者としてのアシッドさんは信じとるが人間としてのアシッドは信じとらん!}
タ「どうやったら作れるのこの面白いAI……」
『偶然の産物なので……』
皇「カラミが本気で欲しがっとりますよJUNちゃんのAI。」
元「このままなら独居老人や鍵っ子のお友達にできますからねぇ。」
『口が悪すぎですが?』
{おのれの教育が悪いんじゃ。}
『吹雪はそんな言い方せん。』
{わしはJUNじゃ!}
『お転婆娘に育った気がしてきた……』
{おっさん、ゴキジェット付けんのか?}
超残存型殺虫剤弾は飛行甲板の上下四隅に計8機取り付ける。連邦宇宙軍基地内で噴霧する必殺弾である。
{パルスレーザー機銃付けた方が手っ取り早いと思うが?}
『人まで殺そうと考えてるんじゃ無かろうな?』
{結果はいつも思った通りには行かんよ?}
『敢えて結果を崩そうとするな!』
{我が儘なおっさんじゃのう。}
『辺境伯……本当にこんなAIペットロボに積むつもりですか?』
{カラミ辺境伯何考えてるかわからんな。}
『お前が言うんじゃねーよ!』
{どんだけ急いでも一時間前か……}
先週は申し訳ありませんでした。
{今回はヨーグルト食ってたけどあれ半年前に消費期限切れとるから。}
冷蔵庫に入れとくなそんなもん!
{知るか!さっさと食え!}




