オペレーション プラムボーイ
『高天ヶ原は人の幸福感をエネルギー源にしてるからね。』
「オゴウちゃん、それってどういう仕組みなのよ?」
「わたしも知りたい。幸福感がエネルギーって……」
『ん~高速地獄増殖炉 奸呪に幸福感入れると反発して絶望感が増えるからその絶望感を自然の癒しで希望のエネルギーに変えて……』
“大嘘吐くで無いわ愚弟!そんな炉が何処に有るんじゃ!”
『実際には幸福感は空気を清浄化するのに必要なんだよ。』
「なんで素直に言わないのかのう?」
『真実は結構つまらないからな。例えばそこの女神様が154センチ80キロだと言ったら……』
ピシャーン!
『艦内に雷落とすんじゃありません!感電したらどうする?』
「先輩……雷落とす前に言ってくだせぇ……」
ふと見ると渡辺が焦げていた。
『オサムと純子ちゃん無事か?』
「被害者は父ちゃんだけです。」
「あいっ!」
(ナベタツちゃん……裸足で彷徨くから……)
『リョクはパンツ穿かないのに靴は履いてるな。』
(靴下も履いてるよ?)
<マニアックなエロ本かあんたは!>
『んじゃ首輪を……』
(幸治ちゃんの教育に悪くないと思うなら。)
『チクショウ貧乳魔神味方にしたか!』
{克っちゃん、それ誰の事やねん?}
『おお!幸治に吸われて胸小さくなった人!』
[僕は吸ってない!と言うか母ちゃん胸の装甲変えたら良いだけじゃないのか?]
『幸治……女性はブラジャーの中に追加装甲を纏ってる事が有ってな……』
{何を1歳の息子に語っとるか!}
『前の世界には母ちゃんの追加装甲が20枚有ったんだ……』
{18枚じゃ!}
「ああおじさん何か丸いもの置いてお酒飲んでるなと思ったら……」
『うん、あれこそが濃縮された小合佳寿子。』
(池田佳寿子じゃないんだね?)
『池田佳寿子時代は子供だったし元々着けてないでしょ。リョクがパンツ穿いてた時代だぞ?』
(あ~、ってコラ~!)
「リョクさんの所為かカヅコちゃん子供の頃すっぽんぽんで過ごしてたイメージが強くなってきた。」
[まぁあんな父親と一緒になった尻軽ですから……]
『幸治、それは違うぞ。母ちゃんの尻は結構豪快な……』
{チクショウ!ナイフが通らへん!}
「そりゃ今はオリハルコン使った特殊合金の体だからね、耐熱-100度~1500度に設定してある。マグマダイブも可能だよ?」
{お父ちゃん……何考えて……}
「あと非常停止装置は元帥と皇帝陛下に渡して有るから二人が同時にカツミくん要らないと思ったら押してもらえると嬉しい。これを他爆装置と……」
『また変なもん作ってるし……』
「怒らないんだね?」
『若干のストレスは人生に必要だよ?』
<本当に読めない人だ……>
『ちなみに押すと放射能とか撒き散らしながら爆散する?』
「機能停止するだけ。機械が止まったら復活する様にしたいな。」
『ハクション大魔王か!』
「ってのを付けようと思うんだけど?」
『作ってもなかった?』
「今そんなの作ったら私がマッドサイエンティストみたいじゃないか。」
『アナタはどっぷりマッドサイエンティストだと思うんですけど?』
「えっ?」
(ハカセなんで意外だとでも言いたげな顔を?)
「私は人類征服とかあまり考えてないよ?」
『それ少しでも考えたらアウトですよ?』
{ラーよ、攻撃の時は来た!}
<うっわ、宇宙猿人ゴリ懐かしい。>
『あれ?佳寿子71年生まれだろ?なんでスペクトルマン知ってんだ?』
{夏休みに再放送しとったからやな。}
[父ちゃんの嫁だからだろ?]
{それもある、克っちゃんに何回もレコード聞かされたし。}
「あの、プラムボーイ様、宜しいですか?」
『はい、どうぞ。すいませんねぇ昔話で盛り上がってしまって。』
「いや、先程機能停止するとか恐ろしい話してましたが……」
『ああ、博士が付けるならそれは必要なのでしょう。そんなものに負けないって根性が有れば大抵大丈夫だと思いますが。』
「機能停止されても大丈夫ですか?」
『もちろん今みたいに自由自在に動くのは無理でしょうけど……俺は元々航行コンピューターだったんですよ。なんで体を使わない戦い方も判ってるつもりです。それよりもあなた方の言うプラムボーイとはかなり出自が違うと思いますが……』
「プラムボーイの出自は未知なのです。当然プラムの木で出来たゴーレムではありません。」
『違うんですか?』
「伝説では魔術師と錬金術師の年老いた夫婦が追放される所から始まります。その夫婦は魔の森に追放されるのですが嵐で折れた一本の木でゴーレムを作ります。このゴーレムに家を建てさせるのですがかなり立派な家を作り村まで作ってしまいます。村には追放された人々が集まりしっかり村の形になったところで彼らを追放した首都が悪魔により征服されます。さすがに悪魔のいいなりにはなれないとゴーレムが出陣します。途中、餓死寸前の竜を体になったプラムを分け与えて仲間にし、更に傷ついて動けないゴブリンに樹液……これはポーションに近い物のようです……を与えて仲間にし、そのゴブリンが捕まえた喋るスライムに頭に生えた葉っぱを与えて仲間にして首都に攻め入り悪魔から人間を解放する……と言う筋書きです。」
『ふむ……共和国のトップはコンピューターだと聞きましたが?』
「はい、悪魔より悪魔に近い者が連邦を征服しております。誠に勝手な言い分なのですが連邦を解放していただけないでしょうか?」
<フィレさん、政治に携わる人でコンピューターに賛同しない人々に連絡は取れますか?>
「はい、私も呪われてかなり人民を裏切りましたが……地下に潜ったまともな政治家は弟、ドンが名簿と連絡先を持っております。」
『フィレさん、それが有れば上出来です。まずは彼らを解放しましょう。作戦プラムボーイ、発動します。先ずは宇宙軍から、パイロットの皆さんはできるだけ救助しております。あなたから作戦を伝えてあげて下さい。』
うわぁ~あと15分……
{単車弄っとるからじゃ。}
ジェネレータコイル交換でガスケットが剥がれんでなぁ……
{読書様はそんなの関係無い、さっさと書け。}
やっぱ鬼嫁だお前……




