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俺が宇宙の戦闘機?  作者: ケモブキ
自家用宇宙艦
145/258

遊びと本気

 「まぁ洗脳でもいいや、戦える感じがしてきたからな。」

『お前が本気出すと魔族でも魔物でもミンチになると思うがな。』

「0-号さん、正直ドラッチがそんなに強いとは思えねぇんですが……」

『オーロッカスさん、ヒュードの馬力はドボコン出場者中最低だって知ってましたか?』

「え?いや低い方だとは思ってましたが。」

『仔にゃんこが45馬力、これがワースト2です。ヒュードは30馬力、最低限必要な馬力しか与えられていませんでした。その事考えててスタートが遅れた位です。』

「師匠、ンな事考えてたのか?」

『理由は簡単でした。ヒュード、そのエンジン自動車用だな?しかもたぶん3人で冒険者やってた時に乗ってた奴。だからターボチャージはOKで載せ替えNGなんだろ?』

「誰に聞いた?」

『当て推量だがターボ積んだ時に排気管の取り回しがおかしかったんでな。で、ここからが本番。ヒュードのエンジン積み替えた後はこいつにエンジン移植する。』


地球のシトロエン2CVに酷似した車がそこに有った。


「師匠……もう少し新しいの無かったのか?」

「いやレオくん、これで……いやこれがいいんだ。」

「オレ達が冒険者始めて最初のクルマだ……」

「駆け出しの頃ケルベロスに追っかけられてなぁ……こいつで逃げたんだがケルベロスの奴心臓発作で死んじまって……いい金になったぜ。」

『今は使って無いのか?』

「ベヒーモスに体当たり食らってオシャカだよ。」

「そんな事もあろうかと!」

『また何かやったな博士?』

「ボディーは硬質テクタイト、フレームは合成アルミ合金で重量を200キロに抑えたと共にドラゴンに踏まれてもへこまない剛性を確保。エンジンをターボブーストすれば時速200キロに手が届くはず。元からの改造扱いだからクラシックカーレースにも出られる。」

「博士……ありがとう。」

「私は作っただけだよ?この形でこうしろってのはカツミくんの指示だから。」

『んで……使ってくれるか?』

「対価はいくら出せばいい?」

「高いよ?これから行く場所の名酒を希望する。」

「え?それだけ?」

「うん、地上車両なんぞそんなもんだよ。今回クラシックカーだから引き受けた趣味の物なんでお金は取れない。」

「師匠、やっぱり博士ドワーフなんじゃ?」

『う~ん……否定できない。ただ髭が無いぞ。』

「そう言えば博士自身の乗り物は?」

「さて……自分の専用機なんぞ作った事無いからねぇ……あ!インターセプターが有る!」

『ミサイル要撃機の?』

「その後V8スーパーチャージの自動車に変形するようにしたよ。」

『博士ならナイト2000の方がいいんじゃない?』

「デザインはインターセプターだけど中身はナイト2000で飛行能力はデロリアンタイムマシン。」

『ミサイル要らなくない?』

「実用性の為にロマンは棄てない。」

『うちの惑星の独裁者がミサイルは我が男根つってたぞ?』

「おお!その人もロマンが判る人だな!」

『内気な画学生だったんだけどな……』

「ああ!これカヅコちゃんに渡しといて?」

『……ルービックキューブ?』

「ひねって色合わせるらしいんだけど無理だよなこんなの。」

『え?』


小合の手には6面揃ったキューブが有った。


「どうやったらできるのそんなの?」

『まず一面揃える。揃えたらその面に隣接する4面の1段目と2段目を揃えて6面目の中に十字を作ったら後は6面目の隅だけだよ。』

「え?コンピューター解析しても解らなかったのに。」

『このパズル俺が中学の時に流行ってな……ほれキューブインキューブ。』

「あ……なんか凄い事やってる。」

『更にひねってエンゼルフィッシュ。ってこの程度城野さんもできるでしょ?』

<6面揃えるので無理。>

『ってよくこんなの有ったなぁ……誰が作ったんだ?』

「0-号……博士が作ったと言いたげな目だな?」

『元々この世界に有った玩具じゃない限りネタ元は転生者の誰か。でそれを作れるのは……』

「見事な推理だがネタ元は君だぞ?」

『へ?』

「君が帝国に行ってた時にやった上映会でこんなのひねってるシーンが有ってね。確か天地無用とか。」

『美星の収納キューブだったのか。』

「で、カヅコちゃんが{あれやったこと有るわ}って。」

『暇潰しにしかならんものを……』

「そこでカラミ辺境伯にこんなのどうかなって見せる予定だったんだ。」

『コース博士の挑戦状とか入れたら売れそうな気はするけど……宇宙時代の子供に受けるかな?』

「レオくんひねりまくってるよ?」

『レオ……お前がハマってどうする?』

「いや……これはなかなか手強い……よし1面揃った!」

『ボヤッキーさんはどうかな?』

「レオちゃん、見本を見しぇてあげるわよ……」


「1面と2段で止まったでまんねん。」

“惜~しい惜~しい惜~しい惜~しいな~ もうちょっと~!”

「意外に腹立つわねあのミニメカ……」

「あれ作ったのボヤやんでまんねん。」

「しょれはともかく、オゴウちゃん、これ売れるわよ!」


そんなこんなでルービックキューブをカラミ辺境伯に見せたのだが……


「解法が解らないと売れないと思います。」

『解法はこうです。』


と数十分いじっていた辺境伯のキューブを取り上げ小合が揃えたものだから……


「素晴らしい!これ売り出しましょう!」


コース博士の挑戦状(ルービックキューブ)に豆本勇者オゴウの戦闘教本(6面完成への回し方)を付属させる事となった。


“艦長、長距離攻撃にさらされています。”

『グラビティカノン発射後強制通信。「逃げるなら早くしろ、でなければ気が変わるぞ。」』

“敵艦離脱!当艦損害無し!”

「領都星検索。トライサブ邸に精密照準。」

“精密照準完了。”

『通信。「君達はやり過ぎた。今から邸宅を塵にする。5分後に精密攻撃を加えるので逃げる事を勧める。」』


きっかり5分後に領主邸にグラビティカノンが撃ち込まれた。死亡者はゼロであったと言う……


「この領は皇帝領とする。これは無断で通行料を取っていたトライサブ領主の罷免を意味する。後日聴聞会を執り行うが儀礼艦に攻撃を加えようとした旨忘れるではない。」


マツシトは静かに怒っていた。

{急にルービックキューブの話したな?}

なろうじゃ結構リバーシが多いからなんか違うものを……あ!キューブ有るじゃん!って……

{あほの考えやったか……}

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