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俺が宇宙の戦闘機?  作者: ケモブキ
自家用宇宙艦
135/258

革命作戦 始動

『今回の任務は、敵防衛線を突破し、定められた地点に到達、催眠ガスボンベを設置する事に有る。諸君の健闘を祈る。』

「格好付けてるけど師匠も行くんだろ?」

『行くよ~。』

「なら実質社会見学じゃのう。」

『最悪急行できない場合もあるかも知れないので油断しない様に。皇帝陛下かタケシト殿下には囮になってもらいます。』

「誘拐されればいいんじゃな?」

『話をややこしくしない。護衛の目を向けさせるだけでいいです。連絡艇はUFOをお使い下さい、操縦は…』

「私がします!」

『スレイ少佐……どこから湧きました?』

「食堂の片隅で……」

「人聞きが悪いから止めなさい!スレイは最初から乗って来てましたよ?」

『指令室に来てくれれば良かったのに。』

「おう!スレイ少佐、フェニックスのチューンアップ済んだよ。出力倍になったから感覚変わるかも。」

「ケベ博士、ありがとうございます。」

『んじゃまた後で模擬戦でも。』

「今度は負けませんよ?」

「はいはい、今は潜入作戦だろ?」

「叔母さんも見学行ってきたら?土産は酒がいい。」

『それは囮組に任せますがスレイさんにUFOを操縦してもらうのに慣れてもらわなきゃ』

「UFO2号、スレイスペシャル作ってもう乗ってもらってるよ?出力はUFOの2倍です。」

{あとウチがナビに付くから。}

『銀河で一番あてにならないナビゲーション……』

{なんぞ言うたか?}

{おっさんは事実陳列罪じゃ。}

『おんなじ声で責めるんじゃない!』

「明日が思いやられるのう。」

『あなたが一番心配ですよミヤビ様。』

「ご安心ください、しばき倒しますので。」

「問題児はミヤビ様だけじゃなかったんだなぁ。」

『おのれもじゃ。』

「ご安心ください、艦長以下全員が問題児ですので。」

『良く儀礼艦になったな高速流星(コレ)……』

「今回だけの言い訳だからね。」

「20年前からの計画ですよオゴウさん。」

<それで皇弟殿下名誉革命の話に食い付いて来たのか。>

『しかし革命起こしたい最高権力者って聞いた事無いよ?』

{まぁ普通は民衆が食べ物寄越せで蜂起するもんやからなぁ。}

(それで行くと最終的にミヤビちゃんの首宮殿に飾るの?)

「そんなもん無いぞよ?」

「「「「『え?』」」」」

「80年ほど前に武装蜂起した貴族連中に焼かれて以降カラミの所に世話になってるんじゃよ。」

「宇宙広しと言えどホームレス皇家はうちくらいのもんじゃろう。なぁ兄上。」

『直領は?』

「どこも貧乏でなぁ……」

『では皇軍は?』

「今は第一艦隊だけじゃ。」


本来なら消えて行く皇家なのかも知れなかった。だがアマテラス()が目をかけているのであれば今は滅亡させない方がいいという事だろう。


『第一艦隊陸上部隊に連絡、作戦上ロボットもしくはサイボーグとの戦闘になる場合有り。勝てるならいいが無理な戦闘は避けること。できれば怪我をするな。命を武器と思うな。以上。』

“くふふふふ。”

「アマテラス様、喜びの感情が漏れてますわえ?」

“ミヤビよ、スサノオが本気になりおったわえ。此度の戦、勝った様な物じゃ。”



翌朝、囮組を見送った小合は帝国皇帝が乗ってきたランチの中でケベにガチャポンのカプセル大のボンベを渡されていた。


「何か有ったときの予備入れて7つ、どれ余らせてもいいから。スタングレネード代わりに使うなら天辺のボタン押して10秒後にガスが噴霧されるよ。」

『ありがとう博士。なんとかミヤビ様に宮殿生活差せたいな。』

「私としては実験室で手伝っても欲しいけどね。あとレオくんが宇宙艇欲しがってたけどいいのかい?」

『ジャンプできない1~2人乗りなら……作ってもらえますか?』

「ボブスレータイプならもう出来てる。教官用のは出力8倍……まぁポッドに付けてたエンジン載せたと思えばいいかも。」

『教官って?』


博士は小合を指差す。


「あんなに趣味性が高くて実用性の無いものカツミくんに頼むしか無いじゃないか。」

『嘘でも褒める優しさを持ってください。』

「お?面白い博士もいくのかや?」

「ん~じゃぁお邪魔しようかな?」


ランチは7人(キキョウ、グラス、エマール、レオ、ミヤビ、ケベ、小合)を乗せて帝都星に向けて飛び立つ。


「師匠、なんか頼りない。」

『もっと頼りないの博士が作ってくれてるから我慢しな。』

「え?」

『宇宙艇だよ。』

「とはいっても性能は高くない。作業ポッドのエンジン載せたからね。同じエンジンなら加速性能は一番だと思うけど。載せ変えればUFOより速くなるよ。チェイサー系のエンジン積めるし。」

「レオ、使いこなせないエンジン積むのは命の無駄だぞ?」

「父ちゃん、それはどういう意味で?」

『マシン来たらフル加速してみろ?意味解るから。』

「カツミくんにしっかり教わりなよ?あんなの普通のパイロットじゃ無理だから。」

『待て!何作った博士?』

「カツミくんの残骸に混ざってたオートバイとやらを解析してね。いや~面白い移動体だねあれ。カツミくんのインターフェイスあれでしょ?」

『まぁ……前の世界じゃ一番エキサイティングな乗り物だったから。』

「個人の移動にのみ主眼を置いた乗り物……次の研究の目玉にしよう。」

『お~い帰ってこ~い。』

「脱出カプセルじゃいかんのかや?」

「脱出カプセルと違って能動的に動かせるんですよ。カヅコちゃんに聞いたら車輪浮かせたり滑らせたりして遊んでたとか……」

「師匠……」

『怖いよ……何か来るよ……過去から俺を殺しにくるよ……』

「まだまだだいぶ余裕じゃのう。」

『あ、ミヤビ様、アマテラス(姉ちゃん)付いて来てる?』

“居るぞよ?”

『邪魔しないようにね?』

“なんじゃぁこらぁ!また岩戸に籠るぞこらぁ!”

『確かいいケーキ屋が有るって聞いたんですが?』

“ケーキ?”

『大人しくしてるなら帰りに……』

“スサノオよ……何か手伝う事は無いか?”

『高見の見物する気だったのか……』

「作戦中に神様と一緒になって漫才してるとは……」

「ディクリウスさん……諦めて下さい。だいたいこんな感じです……」

『レオケーキ抜き!』

{おい時間……}

今日金曜だと思ってたんじゃ~。

{いっつも残り15分とか……ミスしたら終わりやないか。}

夏休みの宿題は29日過ぎてからが本番。

{あほな小学生か!}

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