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俺が宇宙の戦闘機?  作者: ケモブキ
自家用宇宙艦
133/258

天使の見送り

 共和国に居るうちに色々テストをしなければならない。

第一艦隊の手を借りての武装テスト……さすがにニュートリノ(ブラックホール破壊)砲はテストできなかったが、艦首二重タキオン砲は収束・拡散可能で、外壁には博士謹製の可動外板を使いレーザー機銃を生成。主砲はシーサーの重力(グラビティ)集中砲(ファランクス)となる。


『儀礼艦にこんな武装要るのかね?』

「あなたやコースちゃんが乗ってる時点で普通の儀礼艦になるはず無いでしょう。」

『博士は危険人物だったのか……』

「君だ君!」

{二人共じゃぁ!}

《そうですね佳寿子ちゃん。》

『鋼鉄の嫁さんズが結託してる……』

「ノリコ、戻って来てくれ~!」

{女房に逃げられた博士の図。}

『JUN太、子供達の教育に悪いから止めなさい。』

<たまにJUNが独立した何かの眷属に見える事がある。>

『あいつは砂フブキンと言う妖精なので。』

(フィンランドからトーベ・ヤンソンが飛んできてビール瓶で殴るレベルの適当を……)

『あの先生は軍隊が嫌いだったらしいから軍艦の中で話してたら怒られるかも知れない。』

「その割にムーミンパパは若い頃職務質問しに来た警官殴り倒して逃げてるのよね。」

『うん、スナフキンの親父と一緒にね。』

{騙そうとしてへん?シルクハットにパイプの紳士やで?}

『紳士も若い時はやんちゃだったんだな。』

「艦長、火器運用試験終わりました。」

『では続いてフェイズドライブテストお願いします。』


フェイズドライブとは空間を折り畳み頂点から頂点へ移動する航法である。この世界のワープは光速でワープ1

その倍のスピードでワープ2となっており、飽くまでも通常空間を光以上の速度で飛行するのだがフェイズドライブは亜空間を飛び回る航法と言う違いがある。ジャンプは通常空間で亜光速を出しているだけである。


『って冷静に考えたら変な宇宙艦だよなこれ……』

「ロボット乗せてる戦艦は過去にも在るわよ?」

『巨大動物型ロボットが宇宙艦に跨がってるのはそうそう無いと思いますが?』

「国境までフェイズドライブ、各員着席。10秒後フェイズドライブ、各員着席。……5……4……3……2……1……フェイズドライブ!」


「フェイズドライブ終了。各員損害を報告せよ。」

「TBHエンジン加熱は認められるものの損傷無しよ。」

「外装異常無し!」

「キングシーサー異常無し!」

「帝国皇帝並びにカラミ辺境伯爵が来られてます!」

『ビーコンを出してランチ収納。皇帝並びに辺境伯はメインブリッジにお通ししてください。』


「タケシト、もう少しいい戦艦を提供できなかったのか?」

「いえ皇帝陛下、准将がこれがいいと言い張りましたもので。」

「元帥のおっしゃる通りですぞ兄者、この艦の何かがオゴウさんの心に刺さったのでしょう。」

「いやはや……この艦で玩具を作ったら売れますぞ。上部の獣部分をぬいぐるみにして……」

「カラミはまたそう言う事を……JUNちゃんのペットロボも生産に至ってない癖に……」

「玩具一筋80年のカラミトーイの社運をかけて……」

『んじゃ下部分プラスチックの組み立て式模型にしてぬいぐるみと一緒に売るのは?』

「オゴウさん!それでは上のロボット部分が降りられる様に思われのですが?」

『降りられますよ?近接攻撃用巨大ロボですから。』

「オゴウさん!一緒に玩具作りませんか?」

「「落ち着けカラミ!」」

『軍を馘になったらお願いします。』

「いやそうなると帝国勇者として……」

「いえいえ、馘になどするはずがございませんので……」

「お父様!何を馬鹿な事言ってるんですか!」

「叔母さんも立場を考えて発言してください。」

「おお……こちらが……」

「はい、共和国の天才、コース・ケベ博士です。」

「いえいえ、わたしなぞ普通の技術者に過ぎません。ボヤッキーさんの柔軟な考えこそ天才と呼ぶに相応しいですよ。今機関長をしているのもTBHエンジンを知りたいと自ら志願してくれましたし。」

「え?ドロンボー達が?」

「はい、ボヤッキーさんとドワルスキーさんに機関室お願いしています。アターシャさんが生活班長、カオーさんが皇弟殿下の秘書官でエマールさんに叔母の秘書官してもらってます。」

「帝国としてはありがたいのですが……そこまで信用してくださってよろしいのですか?」

「皇帝陛下、オゴウさんは彼らに全幅の信頼を寄せています。そもそもこの儀礼艦プロジェクトはオゴウ准将が立ち上げたと言っても過言ではありません。」

『わたしゃ寝てた気がしますが?』

「君はその時ボディ無かったでしょ?」

『そう言えば……ってあの時か?』

「なんじゃ?知らなかったのかや?」

“ミヤビ、こういう弟なのじゃ。”

『ミヤビ様の肩書きは?』

「妾とキキョウ姉様が艦長補佐、レオが戦闘班補佐じゃ。」

「ちなみに戦闘班長はライン子爵、副班長がグラス男爵です。」

『顔見てないと思ったら……』

「副艦長はたまに技術班長と打ち合わせするので代わってくれと仰ってました。」

『あ、これ了解してないな?』

「嫉妬マスクが解き放たれると申したら抑え方考えると……」

「メイリアよりキキョウさんの方が有能っぽいわねぇ。」

『博士の最も効率的な使い方弁えてますからねぇ。』

「畏れいります。」

「馬鹿にされてる気がする。」

『気の所為です。ってかオリハルコンどこに使ってるんですあのエンジン?』

「最初に生成されるマイクロブラックホールのコアだよ。あそこ変な金属使うとアルゴ領域が不連続面で構成されて……」

『良く解らないけどわかりました。それで少量で良かったと。』

「320光秒先に艦隊集合中!」

『メインスクリーンに映像を!』

「艦影一致、サンユー公爵軍旗艦水仙(ナルキッソス)です!」

『各武装、エネルギー凍結。』

水仙(ナルキッソス)より通信、メインスクリーンに出します。」

“やぁオゴウ選手、宇宙艦獲得おめでとうございます。更なる活躍を期待します。”

『サンユー公爵、ありがとうございます。サイカン公子はお元気でしょうか?』

“オゴウ選手~!”

『サイカン公子!ゆっくり身体を鍛えて下さいね。』

“もうほとんど治ってますよ。オゴウ選手もお気を付けて。”

『ありがとうございます、行ってきます。』



{天使ってサイカンくんか?}

心臓患ってたから小柄で華奢なイメージが有るのよ。

{おっさん!人の道踏み外したか?}

何を言っとる?男の娘ならやまぐちブックストアでなのちゃん出しとろうが?

{古来衆道は武士の嗜みであり……}

そう言えばお前腐女子だったな。

{貴婦人と呼んでもええで?}

呼ばんわ!

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