ライカちゃん帰宅 そして
2時間に及ぶ説教は地味に辛かった。
ライカちゃん達を首都星に送り高速流星のロールオフだ。今回は進宙即進撃なのでセレモニーは帰ってからするんだとか……元々帝国の中古艦なので要らん気もするが……
ライカちゃんと御祖父母を首都星に下ろす。レオとミヤビ様は別れたくなさそうだったが……3人で鳥羽で買った真珠一つ玉のブローチを見せ合って何か言ってる。それとオリハルコンベビースライム。今生の別れでもないのだが……お?ユニット出して連絡先交換か。
しかし今回は本当に悪い事したなぁ……最終日でまるごと潰されるとは……イトイさんや首長にまともに挨拶できなかったなぁ……
“む?挨拶ならしといたぞえ。”
『伝書女神かあんたは?当初の威厳が全くないぞ。』
{元々有ったっけ?元帥の気分悪くしておでん様に叱られとった様な……?}
『そう言えば最初からへっぽこ……』
“誰がへっぽこじゃ!当初タヂカラオと思い込んでた愚弟が。”
『と言うか片付け手伝わんでいいのか?』
“聞いてくりゃれ、オホとウケが酷いのじゃ。邪魔になるからスサノオ様の外遊に付いて行ってこいとか言われたのじゃ。”
{判るわそれ、特に年末とかで忙しい時に家でゴロゴロされると「パチンコでも行って来い!」ってなるんや。}
『言われた覚えが無い。』
{あんたはゴムパチンコ持って3日位山に籠るからあかん!なんやあのライフルみたいなゴムパチンコ。}
『あれは威力と命中率高め過ぎたな。ビー玉が10メートル先の木にめり込む位に。』
{武器カテゴリー?}
『いや水中銃を作りたかったのよ。』
“危険人物かお主は……危険人物じゃったわ。”
『珍走にしか撃って無いが?メット被ってるし。』
{人に向けるなつっとんじゃ!}
『だからレオのパチンコのパワーアップ手伝おうかどうしようか……』
{危ない玩具渡すんやない!}
『火薬発射式じゃないので玩具カテゴリーだから親御さんも御安心。』
“こやつ逃げ道だけは作っとるぞえ?”
『あいつのパチンコストックで護身用拳銃位のパワー有るからな…』
“元々ほとんど武器じゃったか。”
『お~い、レオとミヤビ様、そろそろ行くぞ~。
ライカちゃんもごめんね?次こそは復活したヒスパニックパークに行こうね。』
「お待ちしてます。どうかご壮健で。」
俺達の自家用円盤は後ろ髪を引かれつつナミハヤ基地に急ぐ。
『そう言えばミヤビ様とレオどうすんの?付いてくる?』
“すぺーすおぺらのひろいんじゃ、当然行くわのう。”
『だからあんたは惑星アマテラス守れよ。』
“ミヤビ~!愚弟が酷いのじゃ~。”
「かわいそうじゃのうアマテラス様、妾がお守り申しますぞえ。」
「師匠、あの寸劇なに?」
『まぁ道中の暇潰しだと思ってくれ。』
「いや……神様だよ?師匠もカヅコさんも神様だしミヤビ様巫女だからおいらだけ一般人じゃないか。」
『いや……お前高天ヶ原に堂々と反抗した龍神タケミナカタなんだけど?』
「は?」
“うむ、狩猟神の側面が強く出ておるが軍神タケミナカタの分け身じゃぞ?”
「つまり?」
『レオが一番やんちゃくれかもしれない』
「いやいやそれは無いよ。」
『最初に縛られた理由を100文字以内で述べよ。』
「おいらが悪うございました。」
『まぁ見習いで子供積んでる軍艦なんぞ無いことは無いからな。今回は弟帝殿下やうちのばーちゃんも乗っていくし。』
「儀礼艦になるのか……」
『上に怪獣乗っとるけどな。』
「そう言えばあれ動くってジョーノさんが言ってたけど?」
『ん?分離してもスタンドアローンで歩くし動くし光線撃つぞ?』
「え?あれ飾りじゃないのかや?」
『元々城野さんが200年ほど前にノリで作ったロボットの武器で移動性ブラックホール潰したら博士達が修理してパワーアップさせてた。』
「そう言えばそう聞いたのう。」
“あれはおでんが見てきてたのう、なんかブラックホール完全に蒸発させたとか言うとったぞ。”
『ありゃニュートリノを加速させてマイナスの重力波にしてコアに撃ち込んだだけだぞ?』
「なんか簡単に言ってるけど……」
『佳寿ちゃんあの時見てたよな?』
『おい佳寿子はん?』
『返事がない、ただのバカのようだ。シネ。』
{なんやとこら!}
『聞こえてて無視してやがったな?』
{ん~、周り囲まれてる気がするねん。}
『いやいや思い切り囲まれとるよ?15分前から。』
{落ち着いとらんで対処せえ!}
『向こうが手ぇ出したらな。レオならどうする?』
「まず前の大型宇宙船が急ブレーキだろうね。」
『正解、で、俺達が生き残るには?』
「やっぱりブレーキじゃないの?」
『外れ、正解は……』
前の宇宙トラックが急停止、円盤は縦になってトラックの横を掠める。
『この様に前に出ると後続を巻き込んで大惨事になる。こちらレスキューチェイサー9961、後続のトラックがブレーキ異常で事故。救急出動を要す……ハイ終わり。』
「オゴー様、もっかい見たいのじゃ!」
『ダ~メ、通常高速運用中は一歩間違うとこっちが潰されるから普段以上に気をつけて動かす事。』
「あの後でそれを言うかや?」
『俺だって本当は平穏無事に飛んでたいのよ?無理して来る馬鹿が悪い。あとこの円盤はケベ博士がチューニングした特別製、負ける事はないんだ。』
「師匠、今のも逆制動かけた?」
『良く判ったな。円盤立てる時に一瞬逆制動かけてる。』
{もうすぐナミハヤ基地やで。}
「レオ、どうしたのじゃ?」
「いや……この宇宙艇ダサいなとか思ってたけどとんでもなかった……」
『ケベ博士に言ったら作ってくれるかもな。』
「なんかお土産持って行った方がいいかな?」
『だいたい酒渡すと話聞いてくれるぞ?』
「面白い博士はドワーフかや?」
『ああ!なんか見覚え有ると思ったら領都ギルドのギルマスだ!』
「ああ!そう言えば!」
「なるほどのう、そう言えば似ておるのう。」
『さてそろそろナミハヤ基地に付くぞ。』
「師匠!なんか宇宙船が居る!」
『レオはしっかり見て無かったのか?あれが俺たちの高速流星だ!』
書けたでぇ~
{何で毎回タイムトライアルみたいになっとんじゃ?}
いや……ちょっと自分のキャパ越えてると言うか……
{どれか終わらせんかい!}
ただ3本全部舞台背景が違うから楽しいしアイディアも湧くんだよ?




