ヒスパニックパーク崩壊
エルフと皇弟殿下に朝食を取らせてロビーに出る。
さぁヒスパニックパークだ!遊園地なんて数十年ぶり……
ドッゴーン!
『なんて?』
{ヒスパニックパーク方向から爆発音!詳細不明!該当ニュース無し!これもしかしたら……}
『みんな乗って!とりあえずヒスパニックパークに行く!』
……ヒスパニックパークは瓦礫の山と化していた……
「第1艦隊、第15艦隊にレスキューコール!ヒスパニックパークの負傷者を収容せよ!」
緊急転移してくる第1艦隊、第15艦隊は宇宙空間での不審船拿捕に動いているようだ。
『佳寿子!円盤頼む!』
コックピット内で戦闘機モードに変形、操縦席の前面の計器類やモニターが引っ込みガルウイングドア状に操縦席前部と屋根が開く。
『小合、出る!』
バーニアを吹かしてUFOから離脱。瓦礫の上を飛びながら大音量で呼び掛ける。
『こちら宇宙軍!救出に来た!負傷者は居ないか?』
瓦礫の山の向こうからミサイルが飛来、ロケットパンチで無力化する。
『お前らは許さん!』
ブラスターを乱射、テロリストを血祭りにあげる。
そこに第1艦隊空挺騎兵隊が到着、地上制圧作戦に移行する。
『空挺騎兵隊に告ぐ。君たちの怪我は責任を持って治すができるだけ死ぬな!繰り返す、君たちと民間人はできるだけ死ぬな。敵はどうしても構わない。君たちもしくは民間人が犠牲になった場合甦らせるので心配するな!ただ薬には限りが有る。それ故できるだけ死ぬな。以上!』
{ムチャクチャ言うんやないわぁ~!}
『これ奥さんお客さん乗せて突っ込んで来るな。』
{お客さんはクリムちゃんが守ってくれとる。心配すな。}
[第15艦隊より入電、トライサブの宇宙艦を拿捕!父さん!]
『サンキュー幸治、テロリストに告ぐ、貴様らの母艦は拿捕した。抵抗は無意味だ。武器を捨てて降伏せよ。これ以上の抵抗は命を持って抗え。』
空中で変形解除、アンドロイド形態で地上に降り立つ。
ガガガッ!マシンガンの洗練を受ける。
『凍獄。』
銃口が凍てつき暴発しようと歪に膨れ上がるマシンガン……その射手は既に命を落としている。
『さて、俺に喧嘩売った奴はどいつだ?そいつだけはお前らの故郷を塵にした後じっくりと手間暇かけて殺してやろう。もちろんすぐには殺さない。こいつみたいにな!』
射手に失敗作のエリクサーを振りかける。生命的には甦ったのだが……強すぎる自己再生により手足が不気味に膨れあがり枝分かれして己の身体を飲み込もうとしている。
『君たちに残された道は死ぬか、より惨たらしく死ぬかしかない。ほらどうした?もっと俺を楽しませろよ!』
「あ……悪魔だ……」
{面白いことを言うな三下、この男は勇者だ。敵対陣営に優しいと何故誤解している?魔王を一人で倒す者の敵に回った気分はどうだ?この男が不殺を掲げて居たのは味方を怖がらせない為、その上で殺したのは仲間を救う為。建速須佐之男命は暴風と厄祓いの荒神である。その姉神たる天照の名を受け継ぐ地を汚した罪人共、スサノオの怒り身をもって知るが良い。}
『JUN……どこに居たんだ?』
{おっさんジェットのコックピット。あれ乗り心地悪いぞ何とかしてくれ。}
『ラジコン飛行機の乗り心地に文句言う人形初めて見たわ。』
コトッ……石が崩れる音……いや?瓦礫を除けると小さな窪みの中に男の子が?
「……あの、殺さないで。」
開園前に子供が居る事に疑問を持った小合が神通力、鑑定眼を使うと……
ペイサー・ウッドチャック
グラスランナー30歳
レベル45
暗殺術、隠密行動、毒属性付与
……
こいつ暗殺者か?
『殺しゃしないさ、観光かい?』
「いや、スタッフなんだ。アロンソ・キハーノアドベンチャーで軽業師ベンジャミン役をやってるよ。」
『そうか……みんなの所に送ろう。一応武器は出してくれるかい?』
ナイフ5本と棒手裏剣が出てきた……
『刃は全部潰して有るんだね。』
「見ただけで判るってロボットさん凄いね。刃が付いてるのはこの一本だけさ。」
ペイサーがそのナイフを投擲、こっそり近付いて来たテロリストの肩に当てる。
すかさずJUNがエキノコックスワームを注入、テロリストを昏倒させる。
「かわいいミニロボだね。」
{もっと褒めてくれ。}
「喋った?」
{わしはこのおっさんの相棒なので。}
『空挺騎兵隊、こちら小合。スタッフの一人を救出。そちらに向かう。』
“それはペイサー・ベンジャミン・ウッドチャックという人物ですか?”
「はい、そうです。」
“准将、全員救出完了です!死者無し、軽傷者若干。”
『小合了解。怪我人を集めておいてくれ。ペイサー、これから見ることは内緒にしていてくれよ?』
「う……芸人としては話したくなる気がする……」
『話すなら脚治してやらねーぞ?』
「脚?何で血が出て……?痛って~!」
『気付いて無かったのか?たぶん散弾だとは思うが……』
「困るよ俺っち蓄えが……」
『心配すんな、このテロ起こした奴からブン取って来てやるから。』
ペイサーを背負って合流地点に着く。
「ペイサー!あんた何で飛び出して行ったのよ?」
「アリーヤの好きな花を守ろうとしてな……」
「花に命賭けるな!」
{そらもっともやね。}
『ペイサーくん怪我してるから後にしてやってくれ。あと捕虜が歩いて来とる。』
「その前に。」
「小合さん何で単身殴り込むんですか?」
あ……圧が……元帥と提督の圧が……
{まぁまぁお二人とも、まずは怪我人治さしてからゆっくりと絞りましょいな。}
『嫁が敵だった件について……』
とりあえず怪我人達の部屋に入る。落ちてきた瓦礫で頭打ったり躓いて捻挫したりが多い様だ。
『夢と笑顔の守り人達よ、その傷を癒し更なる夢と笑顔をこの地に満たしたまえ……地域治癒!』
「おおっ?」
「なんだこの虹色の光?」
「血が止まった!」
「痛くない、痛くないぞ!」
「ロボットさん……いや准将さん、これは……?」
『普段から頑張る皆さんにアマテラス様の魔法ですよ、ねぇ首長。』
「え……ええその通りです。さぁ皆さん、頑張って復興させましょう。」
『あと捕虜を奴隷としてお使い下さい。これから犯人締め上げて補償金ブン取って来るんで。』
「オゴウさん、その前に……」
「楽しい楽しいお説教の時間ですよ~。」
『………………はい……。』
{あ~中が書けんから壊したんやな。}
コロナさえ蔓延してなければ今頃は……
{まぁあんた普通に24時間以内に大阪・伊勢神宮往復を250の単車でやる変態やからな。}
褒めても尻しか出さないぞ?
{出すな!褒めてへん。}




