少年冒険団、勉強する
『人間の進化なぁ……』
万博……は進歩と調和だったか。
究極の進化先はスライムの様な気もするが……
「そろそろトバ水族館に行きますよ?」
{克っちゃんまだ考えてたんか?}
『そりゃ人間の進化とか言われたら。』
{ピテカントロプスになる日も近付いたと思たらええねん。どうせアマテラス様のこっちゃ、深く考えてへんわ。}
『まぁそりゃそうだが。』
{あとな、宇宙に飛び出すのって進化せんと無理なんちゃうか?人間そうそう変わらんもんやで。}
数分歩いてトバ水族館に着いた。
{ほら、あっこにシーラカンスの剥製置いてあるやろ?}
『あああれシーラカンスだったのか。』
{あれがマグロになりたいとかイワシになりたいとか考えると思うか?}
『……マグロが食いたいのか?』
{サザエで。}
『その辺りは宿で出るだろう、サンキュー嫁さん。』
{悩むのやめたな?婿はん。高天原攻撃したらあかんのんで?}
『せんわい!を?イルカのショー見に行くか?ほれオサム肩車してやろう。』
「ぱいるらーお~ん!」
どこで覚えた?博士だな?
{お父ちゃん向こうでほろ酔いの伊達男になっとる。}
目離すと飲んどるな。ほれ幸治、酔っ払い構うんじゃありません。
[ビール飲むとピンクのイルカが出るんだって。]
『そりゃ潰れかけてるんだ。』
「言ってくれれば酩酊かけるのに……」
『デクさんその時はお願いします。』
「結構寒いのにイルカは平気なんじゃのう。」
「ミヤビちゃん、水中の方が暖かいのよ。」
「え?イルカって南氷洋に居るから寒さに強いんじゃないの?」
『レオ……鯨と同じに考えるな。例えばシロクマの毛はパイプ状になってて空気が入って暖かいんだ。鯨はその分厚い皮下脂肪で寒さに耐えられるがイルカはそこまでの皮下脂肪は持たない。』
「シロクマがそうならオウルベアは?」
『調べようとした学者が食われてしまってな……』
{そこ!知らんからって適当言って誤魔化すんやない!}
『次の順路はカブトガニか……はい少年冒険団よく観察してみな。頭がぴったりと地面に付いてる奴と地面との間に隙間の有る奴が居るだろう?』
「エアインテークだな、たぶん速いんだよ。」
「レオ?そやつらは水中の生物じゃぞ?空気取り入れてどうするのじゃ?」
「あそこ、おんぶして歩いてるわ。たぶんそうよねおじさん。」
『はいライカちゃん正解。んじゃどっちがオスか判るかい?』
「う~ん……男の人が下?」
『残念、正解はああなります。』
指された方を見ると……博士がノリコに背負われていた。
『生きた教材って大切だね。』
「カブトガニのオスって酔っ払ってるのか……」
『はいレオは廊下に立っとれ。これはカブトガニの産卵に関係してるんだ。』
「交尾してるのね?」
『フコ様……カブトガニは魚類と同じで所謂交尾はしません。』
「あらあら未成年に優しい繁殖方なのね?」
「師匠!わかりません。」
『歩きながら産卵するんだよ。んでオスが卵に精子をかけて繁殖修了。後は勝手に育つの待つだけだ。』
「あの……准将?たまにここで講師やってもらえませんか?」
『はぁ……首長、俺カブトガニしか知りませんよ?』
「じゃあ名誉学芸員で。」
『光栄ですけどわかりやすいかどうかは……おうわ?』
修学旅行の小学生に囲まれていた。
『はい冒険団は移動するぞ~ノマドさん笑うな!』
「いや……反逆者ワシュラの艦隊潰した人があんなリアクションするとは……」
「おうわつったのじゃおうわって。」
「……レオくん悪目立ちしてない?」
『は~い小学生の皆さん、彼は獣人と言って帝国では人間と仲良く暮らしてます。今、おじさん達が共和国と帝国が仲良くできるように頑張ってます。もしかしたら君達のクラスメイトに獣人が入るかも知れません。その時は仲良くしてくださいね~。』
「「「「「「は~い!」」」」」」
「カツミくん、教育者に向いてるかも……」
「そうね叔父さん、普段酔っ払ってる人よりはね。」
「ええ、メイリアさんの言う通りです。」
「わかって戴けて嬉しいわノマド博士……」
『爆発してしまえ二人共と思うラインさんであった。』
「いや、そこまでは思いませんけどね?」
「多少は思っとるんじゃのう。」
「お姫様、オゴウさんに似て来ましたね。」
「いまいち誉められてるのか貶されてるのか判らんのう。」
『いや、俺に意見を求められても……ってか誉めてないだろうキキョウさん?』
「はい。」
『で、情報は得られましたかデクさん?』
「はぁ……お見通しでしたか……」
『確信は有りませんでしたよ?ただ納得のし方がね……少し引っ掛かったんですよ。で、その後の通信ですね。プロジェクト2フェイズ3に移行中って奴です。』
「何故妨害しなかったんですか?」
『妨害するだけならJUNだけでも妨害電波出せますし、最悪あなたを拘束すればいい。俺はあなたのバックがどこか突き止めたいんですよ。』
「国に喧嘩売る形になってもですか?」
『今更ですねぇ……当初は帝国に喧嘩売るつもりだったんですよ?ただそれがフレイン・キャティの陰謀だと判ってそっちを潰しに回ってます。残滓なのか大元なのか判りませんがね。だからモンスターと友好的に接し帝国と共和国の橋渡しをしたんです。敵がどこかに苛立つと思ってね。』
「それに引っ掛かったのが私ですか。」
『ええ、こうなった以上あなたには死んでもらう訳にはいかない。俺のエゴの為に生きて妹さんと会って戴きます。』
「傲慢な人だ。」
ディクリウスはそう言って笑うと……
「作戦の為に死ねというのは良く聞きますがエゴの為に生きろって初めて聞きましたよ。さてオゴウ准将、この二重スパイに命令してください。」
『とりあえず伝えちゃいけない事はその都度言うので現状維持で。誰かの殺害命令が出た場合のみ教えてください。全力阻止しますんで。』
「それすら無理ですね。復活の呪文持ってる人の仲間を殺害しろと言うのは。精々相手の死刑執行書に自らサインさせるだけの行為でしかありませんよ。」
『それたぶんデクさんの妹さんも使えますよ?』
“ええ、リンジーは冒険者の死を撤回しましたよ。”
『フレイヤさん……ホイホイこっちに神託していいんですか?』
{このアホはまた新連載して……}
昨日からしてるやまぐちブックストアのノベライズか?
https://ncode.syosetu.com/n4665hk/
{スレッドの雑談まとめて小説でっち上げるとか……}
内輪ネタ重視なんで一般受けしないと思うぞ?
{今回ディクリウスがまだスパイしてた様やけど?}
あのエルフはそう言う立場の方が輝くんでな。
{賢いキャラがアホに書けるか心配やねん。}
そうなれば知能指数引き下げるまでよ。
{外道や……外道がおる……}




