ソラのセカイへ
壊れている心を育てれば歪な形になってしまう。
大きく育った歪な心は自壊する。
そしてようやく気付くのだ。
ああ、自分の心の形はおかしかったのだと。
でも気付けた時には遅くて
もう約束の鐘はとっくに鳴り終わっている。
外見だけは立派な大人。
だけど心は幼子と変わりはしない。
私は壊れた心の破片を手に途方に暮れる。
人々は言う。
立ち止まるな歩けと。
後ろから来た者に抜かれて悔しくはないのかと。
それでも歩き出せない私を見て
一人また一人と去ってゆく。
私は思う。
歩けないのなら飛べばよいのだと。
私は飛び立つ。役立たずの足を切り捨て空の世界へ。
ただひたすらに羽ばたき目指す。
この空の果てまで。