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龍の灯火  作者: 森 翼
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不思議少女

30分後、魔神もこちらの気配に気付き向かって来る。

「今回の相手は今まで戦った事のある弱い悪魔や弱い魔神でもない、仮称がつく強い魔神です。油断せずにいきましょう。それではいきます、ドルドーム。」

ライズが注意を言い、精波『ドルドーム』を使う。そして異空間へとやってきた。


そこはなにもない暗い場所だった。そこには龍神三人と魔神が一人。その魔神は黒い長髪に鋭い目付きの怖い形相の人間に見えた。ライズが口をひらく。

「おまえは『漆黒の隠者』か。」

「そちらは金の輝きと銀の煌めきに血の裁者の3人がかりか。」

「出会ってすぐにで残念ですけどさようなら。」

ハスナがつぶやくと戦いが始まった。

漆黒の隠者が黒炎弾を放つ。しかし宝剣龍の頂の地面にさすと防御の結界が発動するという特殊能力で難無くしのぐ。そしてライズの夢幻槍の特殊能力である先端に触れた箇所は精波のエネルギーを倍にしてつたえるというものを使い漆黒の隠者を焼く。

「なかなかやるな。」

漆黒の隠者が苦し紛れに言った瞬間ハスナは精波を使っていた。

「火魔創天球」

とだけいつもの無愛想な声でつぶやくと、漆黒の隠者のまわりに火球が無数に現れ次の瞬間漆黒の隠者はもうその場にいなかった。


「口ほどにもない。」

と、ハスナ。

「俺なんもしてないよ。」

と、残念がるシャウト。

「それはみんなが成長してる証ですね。」

と、ライズ。

軽い話を終えてドルドームを解除しようとしたとき、かすかな龍神の気配と共に、少女が入って来た。

「ここは…どこなの?」

自分がドルドーム内にいるという認識がないようだ。


「何故高川がいるの?」

静寂の中最初に口を開いたのはハスナだった。

「そもそもここはどこなの?」

入って来た少女、『高川咲』が言う。

そしとここからはライズと高川の話が始まる。

「あなたは龍神ですか?」

「龍神って何?」

「じゃあ質問を変えます。あなたの両親は?」

「龍神ってなんなの?多分違うと思うけど。」

「では名前は?」

「高川与人と奈美。守野君、もうそろそろ教えてよ。」

守野と呼ばれた男、ライズは少し考え込み、突然と言う。

「高川与人…、そうか紅蓮の剛翼か…。あいつ人間と結婚したのか。」

「紅蓮の剛翼?」

少し間をおき、また話し始める。

「世界には人間が住む人間界、龍神と龍が住む龍界、魔神と悪魔が住む魔界があります。私達は龍界に住む龍神です。龍神と魔神はいつも対立し、時には人間界で戦う事もあります。その時に精波という人間界の言葉でいう魔法みたいなもので、このドルドームというのを発動し、龍界と魔界に住むものが入ると異空間に強制送還されるようにします。あなたはドルドームの範囲内に入って来たのでここにいるわけです。何故ここに来れたかというと、あなたの父親が龍神で、その血をひいてるからです。そして、紅蓮の剛翼というのは、…龍神や魔神のうち強大な力をもつ物には仮称というあだ名みたいなものがつく。それであなたの父親は紅蓮の剛翼と名乗っています。もっとも人間界では高川与人と名乗っているようですが。」

「うーん…少しは理解したけど、お父さん最近帰って来ないんだよね。どっかの魔神を退治してるの?」

「ところがこちらでも行方不明になっています。故に龍妃様の探索も含めて一緒に捜しています。」

「龍妃って?」

その質問に簡潔に答えようとする。

「あの二人、結城兄妹のは…」

そこで、今まで黙っていた結城有という事になっている少年が、火球を話している龍神に当てた。

「おい、余計な事をしゃべるなよ。」

「同感。」

怒りを含ませた少年の声に妹も短く乗じる。

「すみません。」

何事もなかったかのように答える守野の隣で高川咲は少しビビる。

「この事は誰にも喋っちゃだめだよ。」

「有君がいうならそうします。」

「うん。ありがとう。」

少年の明るい笑顔を見てかるく顔を赤くして答える。

「どういたしまして。」

そのタイミングで、

「ではドルドームを解除します。」

と、ライズが言い、各自家へと帰って行った。

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