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龍の灯火  作者: 森 翼
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1 銀の煌めき

「シャウト様、どこですか?」

男の声がする。この男は短い金髪に長身、そして、背中に夢幻槍という槍を持っているという外見をしている。結構美男子系である。

「ライズ、なんか用?」

シャウトと呼ばれた男の子が答える。長めの銀髪に中背、こちらもカッコいいと言われるような容姿をしている

「龍神王様が呼んでいます。」

「ふーん。わかった。」

「ならば急いで下さい。」

「わかったから、でも変な敬語使うなよ。」

「召使いの私がそんな事できませんよ。」

「召使いだなんて思ってないよ。金の輝きライズさん。」

「銀の煌めき様には、かないませんよ。」

「ったく…で父上は何の用事?」

「それは行けばわかります。」

「…そうか。じゃあさっさと行くか。」

そういってシャウトは王室にむかって走って行った。そうここは空に浮いている、王城なのだ。

シャウトが走り去ると金の輝き…この龍界や魔界では強力な力をもつ一部の龍神や魔神には『仮称』という通称の呼び名、あだ名みたいなものがつけられるのだ。…は、別室にいるシャウト皇子と二歳差の妹である、ハスナ皇女を呼びに行く。

「ハスナ様、龍神王様が呼んでいます。」

「わかりました。」

ハスナと呼ばれた女の子は、赤髪で背は低く細い体つきをしている。仮称は血の裁者。そんなハスナを見てライズはシャウトよりもしっかりしていて楽だと思っている。

「では行きましょう。」

「そうしましょう。」



王室ではシャウトと龍神王ウォルスが談話していた。

「シャウトはもう精波を使いこなせるのか?」

精波とは精神力(メンタルの強さではなくる心の体力みたいなもの)のエネルギーを使い、普通にはない現象を起こしたり、姿などを構築したりするものである。それを使いこなせるのは龍神や魔神と悪魔とその他(龍や人間)に少しいるかいないかぐらいだ。

「当たり前じゃん」

「ならいい。これからも日々の鍛練を怠らないように。」

「わかっ」

声を割って、ハスナとライズが王室に入り、いきなり叫んだ。

「悪魔と龍が真下で争っています。」

「龍神王様、どのようにいたしますか?」

龍神王は少し考えてからシャウトに、

「鍛練の成果を見せてもらおう。」

と言い、外に向かった。

「見てろよ、銀の煌めきの強さを。」

先に行ってしまったウォルスにそう言いながら、外に向かった。



龍が火を吹く。悪魔が精波を使う。

「俺の名は銀の煌めきシャウトだ。悪魔よ、かかって来い。」

そう言い放ち、手に光沢のある鋭い大剣『龍の頂』(りゅうのいただき)を出現させる。ライズも必要な時だけ夢幻槍を出現させばいいのにと思いつつ、剣を振るう。悪魔の数を普通の剣撃のみで20匹いたのを残り1匹までに減らして、父親へと宣言する。

「これが俺の必殺剣、銀の牙、いくぞ。」

龍の頂が銀に光る。そして、それを振り下ろすと同時に銀色の波動が一直線にのびて悪魔を一瞬で消した。

金の輝きはそれを見て思う。

「正直ここまで強いとは思わなかった。これなら私は誓いを…。」

そこまで考えてそして自分からその考えを捨てた。



「なかなかの戦いだった。これをさらに磨き将来は立派に国を治める事ができるように努力をしなさい。」

王室にもどった14歳のシャウトは20歳からは不老の龍神の父親と話してた。

「はいはい。」

「それは置いておき、シャウト、ハスナ、これから人間界に行ってもらう事にした。ライズを連れてだが。人間の中学校という集団教育所で龍神としての器を大きくしてもらいたい。」

「わかりました。」

即座に答えるハスナ。

「でもさぁ…」

シャウトは問う。

「楽しいの?」

そこにライズが補足する。

「以外に楽しいと思います。」

「なら行く。」

と、こんなかたちで話は終わり、人間界について学んだ半年後、シャウト、ハスナ、ライズは中1として、日本という国の千葉県の学校へ入学したのだった。もちろん人化(精波のうちの一つ)して髪を黒くして。(他は変わらないが…)

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